宮本研の「反応工程」を俳優座が上演、山田洋次らが「成功させる会」を発足

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5月13日から22日まで、東京・紀伊國屋ホールにて劇団俳優座「反応工程」が上演される。

劇団俳優座「反応工程」ビジュアル

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「反応工程」は、宮本研の“戦後三部作”の1つ。1945年8月、九州の軍需化学工場で働く動員学徒の中高生たちは、炭鉱から出る石炭を化学変化させ薬品や爆薬を作り出す「反応工程」に従事している。ある日、その1人に招集命令が下るが、歓送会の後に彼は姿を消してしまい……。同作を小笠原響の演出により、現代の我々と地続きの物語として立ち上げる。

なお上演にあたり、映画監督の山田洋次、SEALDsの奥田愛基、T-nsSOWLのタクヤ、俳優座の加藤剛が共同代表に名を連ねる「俳優座『反応工程』を成功させる会」が発足した。本作を通じて“演劇と社会をつなげた、新たなムーブメントを創れたら”という思いを持つ、演劇・映画・音楽を中心とする関係者やアーティスト、研究者、一般人が多数参加しており、その活動のひとつとして、3月21日の14:00から16:00まで劇団俳優座の第1稽古場にて、SEALDsの奥田とT-nsSOUWLと俳優座メンバーによるキックオフイベントが開催される。

山田洋次コメント

嘗て、この国は悲惨な戦争をしていたこと、そして戦争後、新憲法のもとで民主主義を目指して懸命に再生しようとしていた時代があったことを、戦後生まれの日本人に今こそ知ってほしいと願います。

奥田愛基(SEALDs)コメント

演劇を通して、まるでその時代を生きてるかのように体感する。戦争体験者のその日常は、僕らの 現実と繋がっていき、私たちの日常は未来へと繋がっている。

タクヤ(T-nsSOWL)コメント

演劇は私達の大切な娯楽であるとともに、その時その時の出来事を映し、広く社会に訴えかけるものだと思っています。今回の「反応工程」が俳優座を通し、反戦のメッセージを伝えていくものとなれば嬉しいです。

加藤剛コメント

俳優座五月公演「反応工程」を成功させる会にご賛同いただきご支援下さる皆様に心から御礼を申し上げます。戦争のない平和な世界を実現させるために戦争放棄を決めた日本国憲法第九条は世界に 誇る人類の叡智です。不幸な戦争で生命を失った人々の残してくれた夢の形見です。戦争とは人を殺し、殺されるもの。私たちは過去のあやまった戦争を正しく知ること、そして未来も永久にこの第九 条を守っていくことこそが死んでいった人々へのせめてもの恩返しだと思うのです。 私たちは演劇表現で平和な世界を望む人たちと共同の輪を広げ、文化の力で人々が幸せに暮らせる平和な世の中にしましょう。

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劇団俳優座「反応工程」

2016年5月13日(金)~22日(日)
東京都 紀伊國屋ホール

作:宮本研
演出:小笠原響
出演:伊東達広、川井康弘、河内浩、塩山誠司、蔵本康文、脇田康弘、八柳豪、田中孝宗、藤田一真、小泉将臣、久保田宗人、杉林健生、後藤佑里奈、寺脇千恵 

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犬丸治 @fwgd2173

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