「GUYS AND DOLLS」は、1950年にアメリカ・ニューヨークのブロードウェイで初演されたコメディミュージカル。宝塚歌劇では1984年に初演されて以降、上演が重ねられており、今回は2015年の星組公演以来、10年ぶりとなる。月組トップコンビの
舞台は1948年頃のアメリカ・ニューヨーク。天才ギャンブラーのスカイ・マスターソン(鳳月)は、仲間のネイサン・デトロイト(
余裕がある佇まいで紳士的なスカイを演じる鳳月。一方で、ハバナでは、酔っ払ったサラの姿に心をつかまれる様子を見せたり、サラのためにひと肌脱いだりと、クールなだけではないスカイの“人間らしさ”を色濃く表現した。また天紫は、救世軍としての堅物ぶりと酒に弱いかわいらしい一面でサラのギャップを好演。長年の恋人関係にあるアデレイドから結婚を望まれるネイサン役の風間は、クラップゲームの場所探しと恋人からの圧で八方塞がりになる男の悲哀をコミカルに体現した。本公演では、アデレイド役を
公開舞台稽古後に行われた囲み取材には、鳳月と天紫が登壇。鳳月は歴史ある作品が新たに届けられることについて、「作品ファンの方たちが大事にされてきたことや、先輩方が受け継がれてきたものを大切にしながらも、現代の皆様が親しみを持って観ていただけるような新演出になっています。今の時代に合った月組の新しい作品ができるのでは」とコメント。
また、2人は開幕前にイギリスで「GUYS AND DOLLS」を観て来たそうで、天紫は「(出演している)皆さんがとてもエネルギッシュな印象でした。昔の作品ではありますが、今の時代に合う部分もあり、変化を恐れずに自分らしく演じたいと思って稽古をしてまいりました」と振り返る。
本作では、ギャンブラーたちがスーツ姿で登場する。記者からスーツを着る役の醍醐味を問われると、鳳月は「スーツは実は、男役にとって一番難しい」と前置きし、「ただ立っていても着こなせているようになるまでに、下級生時代からいろいろな研究が必要なコスチュームの1つだと思っています。宝塚歌劇の『GUYS AND DOLLS』では、ギャンブラーの人たちのカッコ良さは捨てきれない。ギャンブラーたちは自信があって、それぞれが粒だって見える役どころなので、1人ひとりが男役としての自信につなげていけたらいいのではないかなと思います」と話した。
さらに鳳月は、本作で描かれる人間の心のつながり、恋人同士のさまざまな愛の形は、70年以上前の作品だとは思えないほど不変で親近感があると話し、「共感していただけるように、皆様には楽しんでいただきたいですし、音楽面ではいろいろなジャンルのナンバーがちりばめられているので、今までとは違うアレンジを楽しんでいただけたら」とアピールした。
上演時間は休憩ありの約3時間。東京公演は11月16日まで。なお、東京公演千秋楽の11月16日13:30開演回では、ライブビューイングとライブ配信が行われる。詳細は公式サイトで確認を。
宝塚歌劇月組 ブロードウェイ・ミュージカル「GUYS AND DOLLS」
開催日程・会場
2025年7月26日(土)〜9月7日(日) ※公演終了
兵庫県 宝塚大劇場
2025年10月4日(土)〜11月16日(日)
東京都 東京宝塚劇場
スタッフ
原作:デイモン・ラニヨン
作曲・作詞:フランク・レッサー
脚本:ジョー・スワーリング / エイブ・バロウズ
脚色・演出・訳詞:
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【会見 / 公演レポート】宝塚歌劇月組「GUYS AND DOLLS」が東京へ、鳳月杏「時代に合った月組の新しい作品に」(舞台写真あり) https://t.co/yNYarQXQun