昨日2月16日、
ツアータイトルが「物事の見方が180度ひっくり返ること」を意味する「コペルニクス的転回」であることにちなんで、会場内のさまざまなものを“逆さ”にしてみせた小南。ビジョンに映し出されているビデオクリップの映像が上下逆になっていたり、トイレの標識の色が男女逆になっていたり、印刷が反転した半券付きのチケットを配ったりと、開演前から随所に仕掛けを用意し来場者を楽しませた。
彼女の気合を受けてか、この日のゲスト
続いて始まった小南のステージは、“アンコール”からスタートした。スピーカーからアンコールを求める拍手と歓声が響く中で現れた彼女は、「最後の曲を聴いてください」と神妙な面持ちで挨拶。「12月12日」をしっとりと披露して舞台をあとにする。そしてこの日の“アンコール”に続いて、今度は音声を逆再生させたSEに乗せて再び小南が登場し、「『善悪の彼岸』」からライブ本編の幕があがった。小南は前半は抜けのいいロックチューンや、観客を高揚させるテンションの高いナンバーを連発。フロアが十分にあたたまると、今度はミディアムテンポの「絶望に棲むキダルト達へ」で情感豊かな歌声を披露してみせた。
またMCで小南は、この日の公演がこれまでにライブ会場で販売してきた手作り藁人形が1000体に達した記念ライブを兼ねたものであることを明かす。そして藁人形のお焚きあげをしてくれる天台宗常行寺の副住職をステージに呼び込み、ファンから募った藁人形とともに、長らく愛情を注いできたという子供サイズの藁人形ワラミを奉納。独創的すぎる演出に観客が戸惑いの表情を浮かべる一幕もあったが、副住職の「音楽を楽しむことが供養のひとつ」という言葉に大きな拍手が起こった。奉納が完了したことに伴い披露されたのは、この場にぴったりの「藁人形売りの少女」。小南は藁人形たちに祈りを捧げるように熱唱し、そのままライブのクライマックスに向けて加速していった。
本編のラストナンバーは、ピアノとバイオリンの音色が心地良い新曲「やさしい嘘」。小南は優しい声を聴かせたかと思えば、一転して叫ぶように絶唱し、1曲の中でさまざまな表情で魅せた。
もちろんライブはここで終了ではなく、この日はまだ“オープニング”が残されていた。「初めまして小南泰葉です」と初々しい挨拶とともに現れた彼女は、「『3355411』という数字は、携帯で打つと『しにたい』になるんです。でもこれを2乗すると『いきたい』になる。この曲をツアーの始まりの曲にしたいと思います。『コペルニクス的転回』をお楽しみください」と、ギターをかき鳴らしながら新曲「3355411」を激しく歌い上げた。
なおツアーを終えた小南は、5月に待望の1stフルアルバム「キメラ」をリリース。同作には「嘘憑きとサルヴァドール」「Trash」に加え、「世界同時多発ラブ仮病捏造バラード不法投棄」の新録バージョンなどが収録される。
小南泰葉「小南泰葉 LIVE TOUR 2013 "コペルニクス的転回"」
2013年2月16日@東京都 新宿LOFTセットリスト
<アンコール>
01. 12月12日
<本編>
02. 「善悪の彼岸」
03. ルポルタージュ精神病棟
04. Trash
05. 嘘憑きとサルヴァドール
06. 絶望に棲むキダルト達へ
07. 藁人形売りの少女
08. お蜜会
09. 視聴覚教室
10. 世界同時多発ラブ仮病捏造バラード不法投棄
11. やさしい嘘
<オープニング>
12. 3355411
リンク
- 小南泰葉 OFFICIAL WEB SITE
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音楽ナタリー @natalie_mu
アンコールから開始!藁人形奉納!小南泰葉が異色LOFT公演 http://t.co/i0z9Aa6D