「Baby Baby」は、石川さゆり with 奥田民生名義で発売されるシングル。モータウンテイストに満ちたハッピーな表題曲と、メロウな歌詞と少し物悲しいサウンドが印象的な「スロウサーフィン」が収録されている。
本日の公開レコーディングでは、石川がスタジオ内のマイクで「Baby Baby」を歌唱し、民生がコントロールルームからプロデューサーとして作業を管理。石川は体を揺らしながら、微笑みをのぞかせたり切なげな表情を浮かべたりと豊かな表現力で、楽曲の持つキュートな世界観を歌にしていく。また、一度歌い終えると、民生がスタジオに姿を現し、ノートを使って石川に指示を伝える場面も見られた。
レコーディング終了後には2人を囲んでのインタビューも実施。お互いの第一印象について民生は「『音博』のプレハブみたいな楽屋に(石川さんは)和服でいらして、相当違和感がありました」と吐露。それに対し石川は「民生さんや皆さんはTシャツにタオルをほっかむりみたいにしてて、『衣装を着替えないのかしら?』と不思議に思いました(笑)」と驚いたことを告白した。
また楽曲のイメージについて、民生は「最初にお話が来たときに『演歌ではなく』ということだったので、最近好きな曲調で作りました」とコメント。石川は「奥田さんの歌詞っていろんな聴こえ方がするから楽しいんです。だから(記者が言ったように)エッチっぽく聴こえることもあるかもしれないし」といたずらっぽい表情を浮かべて答えた。
さらに、サビの「♪始まりそう」というフレーズのメロディが、石川の代表曲「天城越え」を彷彿とさせるが、という質問に対して民生は「あー、そういえばそうですねー、全然意識しませんでした(笑)」と即答。歌い方に関しては全く何も指示しなかったとコメントした。それについて石川は「(「天城越え」に似ているかどうかは)全然想像してませんでした。奥田さんが歌ってるデモテープを聴いて、男の人はこう感じるんだな、じゃあ女性としてどう歌えばいいかな、と考えて歌いました」と明かした。
最後に今後の展開について訊かれると、「どうなんですかね? 何食べに行く?」(民生)、「奥田さんとは、曲が仕上がったばかりなので一緒に何か食べに行こうって言ってるんですね」(石川)と記者を煙に巻く2人。「紅白については……」とさらに促されると、民生が「それは『天城越え』でいいんじゃないですかね(笑)」と返答。石川も「奥田さんは毎年31日にはラーメンを作ってるってことなので(笑)」と答えた。オファーが来たら?という記者の問いに対しても「考えてみたこともなかったですね。『天城越え』を観るのは毎年楽しみにしてるんですけどね」(民生)と語った。
意外な2人の化学反応から生まれた名曲「Baby Baby」。ファンならずとも、今後どこかで生コラボを観られることを期待しておこう。
なお、このコラボレーション実現のきっかけになった「京都音楽博覧会」を主催する
くるりコメント
世の中にはいろんな縁があるもので、こんなコラボレーションが実現したのも何かの縁。さゆりさんって奥田さんとやるとこんな風になるのかと、むふふと笑ってしまいました。
岸田繁
自分たちのイベントがきっかけでこんな素敵な作品が生まれたことに感激しております。来年辺り、大型野外フェスで対バンなんてことを期待しつつ、さゆりさんの歌とチャーミングな人柄がロック小僧の心を打つのを楽しみにしています。
佐藤征史
リンク
- 石川さゆりオフィシャルウェブサイト
- 石川さゆり with 奥田民生 - TEICHIKU ENTERTAINMENT
- 奥田民生 | OKUDA TAMIO
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音楽ナタリー @natalie_mu
[写真追加]石川さゆり×奥田民生公開レコーディングレポートに、写真を追加しました。 http://natalie.mu/music/news/39056