レジェンド&ルーキーが夢のような劇場空間へ観客を“連れ出す”「Take Me Out」まもなく開幕
2025年5月16日 18:15
4 ステージナタリー編集部
「舞台『Take Me Out』2025」が明日5月17日に東京・よみうりホールで開幕する。これに先駆け、本日16日に初日前会見が行われた。
「Take Me Out」は、2002年に初演されたリチャード・グリーンバーグによる作品。メジャーリーグを舞台にした本作では、同性愛者であることを告白したスター選手ダレン・レミングと、彼が所属するチーム・エンパイアーズのメンバーたちの様子が描かれる。日本では2016年に初演、2018年に再演された。2025年版には、2018年版に出演したメンバーに新キャストを加えたレジェンドチームと、オーディションを勝ち抜いたルーキーチームが登場する。
初日前会見には、演出を手がける藤田俊太郎と両チームのキャスト陣が出席。藤田は「Take Me Out」という言葉の意味に触れ、「“追い出す”のではなく、最愛のお客様を夢のような劇場空間へ“連れ出し”ます」と観客に呼びかける。また、レジェンドチームの公演は重厚なセリフ劇、ルーキーチームの公演は躍動する群像劇をテーマに制作してきたことについて話し、「同じシーンは作らないようにすることを目標に掲げて演出をしてきました。作品の解釈、オープニングとエンディングの構成、そして上演時間、すべてが異なります。レジェンドチームは“言葉”で始まり、“言葉と光”を示して終わる。一方のルーキーチームは“言葉”で始まり、“言葉と心”を示して終わります。いずれの公演も自信があります! ご期待ください」と手応えを明かした。
続いて、明日初日を迎えるレジェンドチームのキャストがあいさつ。メイソン・マーゼック役の玉置玲央は「藤田さんがおっしゃったように、レジェンドチームとルーキーチーム、見せたいもの、伝えたいことが根底から異なっている印象。楽しみでもあり、不安でもありますが、より良い作品になるよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします」、キッピー・サンダーストーム役の三浦涼介は「劇場に入り、身が引き締まりました。精一杯、キッピーを演じます」、ダレン・レミング役の章平は「みんなが意見を出し合って、充実した稽古期間を送ることができました。『Take Me Out』という作品の深み、ダレンという人間の深みを表現できればと思います」、タケシ・カワバタ役の原嘉孝は「良いチームワークで稽古をすることができました。もっともっと深いところまでたどり着けるように、1日1日、一生懸命考えながらお芝居をしていきたいです」とそれぞれ意気込みを語り、ジェイソン・シェニエー役の小柳心は拳を突き上げながら「『Take Me Out』3回目! イエーイ!」と雄叫びをあげ、会場を盛り上げた。
トッディ・クーヴィッツ役の渡辺大は「信じられないくらい、濃密な稽古期間を過ごしてきました。最後までがんばって走り抜きます!」、マルティネス役の陳内将は「2018年の上演以来、7年ぶり2度目の参加になります。この7年の間に、さまざまな演劇作品のおかげでいろいろなところへ“連れ出して”もらえたことを感謝しています。今回の『Take Me Out』を通し、お客様を素敵な場所へ“連れ出して”いけるよう努めます」、ロドリゲス役の加藤良輔は「稽古で積み上げてきたものを、観客の皆さんにしっかりとお届けしたいです」とコメント。デイビー・バトル役の辛源は「才能のあるキャスト・スタッフに囲まれて、作品を作ることができ、幸せな日々でした。観客の皆さんを野球の世界に“Take Me Out”します!」、シェーン・マンギット役の玲央バルトナーは「レジェンドチームとルーキーチーム、2つのチームがありますが、『Take Me Out』カンパニーという大きなチームに出会えたことに感謝しつつ、1試合1試合がんばります」、スキッパー役の田中茂弘は「7年前の再演から年を重ねたことにより、ようやく監督役にふさわしい年齢になったのではないでしょうか」、レジェンドチームのベンチ入り(スウィング)メンバーである本間健太は「素敵なメッセージが込められた作品に参加することができ、改めてうれしく思っています」と述べた。
次に、5月23日に初日を迎えるルーキーチームのメンバーがあいさつ。メイソン・マーゼック役の富岡晃一郎は「身も心も清々しい魅力にあふれた、ルーキーチームのみんなと1カ月間お稽古に励んでまいりました。レジェンドチームの方々も、木が乱立しているんじゃないかというくらいスタイルが良くて……『Take Me Out』、本当に素敵な作品になっていますので、どちらのチームも応援してもらえたらうれしいです」と笑顔を見せ、ダレン・レミング役の野村祐希は「レジェンドチームに負けないよう、がんばって稽古してきました」とアピールする。
タケシ・カワバタ役の坂井友秋は「1日1日、本当に充実した時間を過ごすことができました」、ジェイソン・シェニエー役の安楽信顕は「稽古で積み上げてきたものをお客様にお見せするのが、楽しみでもあり、恐ろしくもあります」、トッディ・クーヴィッツ役の近藤頌利は「本番まであと約1週間、『Take Me Out』のことを考え続けて過ごしたいと思います。応援よろしくお願いします」とコメント。マルティネス役の島田隆誠は「ネタバレになってしまいそうなのであまり言えないんですけど……とにかく面白いのは間違いありません! 生で観るべき作品に仕上がっていると思います!」とはつらつとした表情で語る。
ロドリゲス役の岩崎MARK雄大は「このよみうりホールに、素晴らしい野球場ができあがりました。ぜひ両チームの戦いを見届けてください」、デイビー・バトル役の宮下涼太は「稽古を重ねるたびに、僕ら自身もどこかへ“連れ出して”もらえたような、そんな素敵な作品に仕上がっています」、シェーン・マンギット役の小山うぃるは「ルーキーらしくがむしゃらに、観客の皆さんを“Take Me Out”したいと思います!」、スキッパー役のKENTAROは「4月7日に行われた製作発表会見のときはまだ、これからチーム作りをしていく段階だったのが、今はもう本当に良いチーム作りができたなと、すごく感慨深いです」、ルーキチームのベンチ入り(スウィング)メンバーである大平祐輝は「もっと上を目指して、観客の皆さんに良い作品を届けられるようにしっかり準備します」とそれぞれ心境を述べた。
報道陣から「役作りをするうえで参考にしたメジャーリーガーは?」と問われると、岩崎はエリー・デラクルーズの名前を挙げ、章平は大谷翔平、デレク・ジーター、アーロン・ジャッジらを意識したと回答。また、会見の最後に藤田が「昨日の稽古でラストシーンの演出を大幅に変更して、スタッフの方々にたくさん迷惑をかけてしまいました。できれば皆さんにご迷惑をおかけしないような現場にしたいと思っているのですが……でも、良い作品作りができていることは間違いないと思います!」と制作現場の裏話を明かし、キャスト陣が温かく見守るひと幕もあった。
なお、ルーキーチームでキッピー・サンダーストーム役を務める八木将康は、諸般の事情により会見を欠席。八木は「まずはここまで何事もなく全員で初日を迎えられることに感謝の気持ちでいっぱいです。約一年前にオーディションがありルーキーチームというものが誕生して今この瞬間を迎えられたこと、どうしても偶然とは思えなくて、このメンバーではならなかった必然性を感じています。藤田さんのもと、ルーキーチームという誇れるチームが出来たこと。その全員でこれから初日を迎えられること。10公演ワクワクが止まりません。自信を持って面白いと言える作品、そしてチームになっています! 劇場に来られる方は楽しみにしていて欲しいです!」とコメントを発表した。
上演時間は約2時間15分。東京公演は6月8日まで行われ、その後、14・15日に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、20・21日に岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場、27日から29日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演される。
舞台「Take Me Out」2025
2025年5月17日(土)〜6月8日(日)
東京都 よみうりホール
2025年6月14日(土)・15日(日)
愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2025年6月20日(金)・21日(土)
岡山県 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場
2025年6月27日(金)〜29日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
スタッフ
作:リチャード・グリーンバーグ
翻訳:小川絵梨子
演出:藤田俊太郎
出演
レジェンドチーム
玉置玲央 / 三浦涼介 / 章平 / 原嘉孝 / 小柳心 / 渡辺大 / 陳内将 / 加藤良輔 / 辛源 / 玲央バルトナー / 田中茂弘
ルーキーチーム
富岡晃一郎 / 八木将康 / 野村祐希 / 坂井友秋 / 安楽信顕 / 近藤頌利 / 島田隆誠 / 岩崎MARK雄大 / 宮下涼太 / 小山うぃる / KENTARO
ベンチ入り(スウィング)
本間健太(レジェンドチーム) / 大平祐輝(ルーキーチーム)
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