舞台「言の葉の庭~The Garden of Words~」が、本日11月10日に東京・品川プリンスホテル ステラボールで開幕。これに先駆け同日、同劇場でゲネプロが行われた。
本公演は、2013年に公開された新海誠監督による劇場アニメーション「
靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をサボり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。彼はある日公園の東屋で、1人で缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。2人は約束もないまま雨の日だけ公演で会うようになり、次第に心を通わせていくが……。
ステージの中央には公園の東屋を思わせる、回転式の白い舞台装置が鎮座しており、壁にあたる部分には、まるで雨が滴るかのような細い白糸が下がっている。舞台の背景上部は、都会の街並みのシルエットや木をかたどったパネルで覆われたほか、下部には東屋と同じく白糸が幕のように下げられていた。
舞台上手には拡大投影機が置かれている。開演と共に出演者が現れ、投影機の下でペンを持って何やら手を動かすと、背景の白糸の上に“愛よりも昔、孤悲の物語”という手書き文字が映し出される。するとステージにはほかの出演者たちも姿を現し、雨音が響く中で和歌を群読。やがてカラスのパペットに導かれるようにやって来たタカオとユキノが、東屋で初めて出会う様子がキャストたちの身体表現と共に描かれ、観客を「言の葉の庭」の世界へといざなった。
作中では、糸や布など流動性のある素材を用いた舞台美術がたびたび登場し、雨や水のイメージを強調する。冒頭で使用された拡大投影機はその後も物語の随所に登場。投影機の上で孝雄が靴のデザインを描いたり、出演者が絵の具を垂らしたりすると、その様子が舞台上に投影された。
タカオは、シングルマザーの母と兄と3人暮らしという家庭で育った、大人びた15歳。岡宮は、友人の前では明るくハキハキしているが、どこか影がある彼がユキノに惹かれていく様子を、ユキノと接するときの細やかな表情や仕草の変化で丁寧に演じる。ユキノはタカオの高校で古文の教師をしているが、生徒の嫌がらせで職場に行けなくなっているという人物。谷村ははかなげな笑顔を浮かべ、ユキノが持つミステリアスな雰囲気を体現した。
上演時間は約1時間50分。公演は11月19日まで行われる。
岡宮来夢コメント
舞台「言の葉の庭~The Garden of Words~」いよいよ幕が開きます!
舞台稽古の中で、原作が持つ神秘的な雰囲気が立体となり、観たことのない美しくもダイナミックな表現方法に何度も心を奪われました。
作ったものを一度壊し、ブラッシュアップするという今まであまり経験したことのない作り方でどうしたらベストなのかを探す作業を繰り返してきました。
そして幕が開いてもこのトライアンドエラーはきっとまだまだ続いていきます。
僕らが作ってきたこの作品が、この英日連携企画という挑戦が、今皆様にどう映るのかすごく楽しみです!
全力を尽くします!!
応援の程よろしくお願い致します!!
谷村美月コメント
お稽古初日から開幕を迎える今日まで、刺激的だと感じる毎日を過ごさせて頂き、デビュー以来、またひとつ、初めてに近い経験をこの作品でさせて頂いています。
出演していない場面も全て愛おしいと感じる作品で、他の役者の皆さんが演じられている場面も見惚れてしまうことが多々ありますが、今日からまた改めて気持ちを引き締めて、最後まで乗り切っていけたらと思っています。
舞台「言の葉の庭~The Garden of Words~」
2023年8月10日(木)~9月9日(土)※公演終了
イギリス Park Theatre
2023年11月10日(金)~19日(日)
東京都 品川プリンスホテル ステラボール
原作:劇場アニメーション「
翻案・演出:アレクサンドラ・ラター(Whole Hog Theatre)
共同翻案:スーザン・もも子・ヒングリー
出演(ロンドン公演):Hiroki Berrecloth、Aki Nakagawa ほか
出演(東京公演):
※山崎紫生の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
※初出時より、キャストのコメントを追加しました。
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松尾 悠 まつおはるか @pinetail_haruka
昨日は2公演ありがとうございました!
本日は12:00公演です!
ステラボールでお待ちしております☂️
ステージナタリーさんでも取り上げていただいております、ご覧ください🌱
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