中島裕翔が“無地のキャンバス”になる?「ひげよ、さらば」開幕、キャストは猫の個性アピール

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中島裕翔Hey! Say! JUMP)が主演を務めるPARCO劇場開場50周年記念シリーズ「ひげよ、さらば」が、本日9月9日に東京・PARCO劇場で開幕する。これに先駆け昨日8日、初日前会見が実施された。

左から一ノ瀬ワタル、屋比久知奈、忍成修吾、柄本時生、中島裕翔、音月桂、中村梅雀、石田佳央、蓬莱竜太。

左から一ノ瀬ワタル、屋比久知奈、忍成修吾、柄本時生、中島裕翔、音月桂、中村梅雀、石田佳央、蓬莱竜太。

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左から柄本時生、中島裕翔。

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本作は、上野瞭の児童文学「ひげよ、さらば」を、蓬莱竜太の脚本・演出で立ち上げるもの。野良猫たちが住む峠を舞台にした本作では、記憶を失くした猫・ヨゴロウザ(中島)と隻眼の猫・片目(柄本時生)が、さまざまな試練に立ち向かう物語が展開する。猫や犬を演じるキャストには中島、柄本のほか、音月桂忍成修吾石田佳央一ノ瀬ワタル屋比久知奈中村梅雀らが名を連ねた。

左から忍成修吾、柄本時生、中島裕翔、音月桂、中村梅雀、石田佳央。

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初日前会見で中島は「いよいよだなという期待感があります。すごく和気あいあいとした座組みで、チームワークができあがっているので、何があっても大丈夫だと思います。幕が開くのが楽しみ」と自信を口にする。またヨゴロウザという役について「自分が何者なのかわからず、周りの野良猫たちに翻弄されながら、模索し続ける三毛猫。何者でもない、まっさらな状態から始まる役なので、30歳を迎えた自分が若い頃の気持ちに戻って演じることができ、楽しいです。この役で何か見つけられるものがあるのではないかな」と手応えを語った。

蓬莱竜太

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蓬莱は児童小説「ひげよ、さらば」を舞台化した理由について「子供の頃、ワクワクしながら読みましたが、猫の姿を借りて描かれた“社会”の怖さを幼心に感じ、ずっと心に残っていました。終わらない争いが続いている、という現代社会に通じる普遍的なテーマと、人間が猫を演じるという演劇的な要素を組み合わせたら、面白いだろうと思いました」と明かした。

柄本時生

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音月桂

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忍成修吾

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柄本は「一生懸命、猫をやれたら良いな」と意気込む一方、「猫たちの社会に疑問を持っている片目は、孤独への思いが強く、人間に似ている」と説明。音月は本作の出演者たちを「稽古場でもどんどんチャレンジし、アスリートのように高みを目指す方ばかり」と称し、自身の役・学者猫に対して、初めは女らしい芯の強さがある印象を抱いていたというが「演じるうちに母性本能や柔らかさも感じました。私自身、思ったことをズバズバ言うのが苦手なので、この役を通じて成長できたら良いな(笑)」とコメントした。忍成は「稽古では、一から通すたびに座組みの熱量が高まっていったので、このあとのゲネプロでさらに熱くなると思うと楽しみ」と開幕直前の高揚感を伝える。また自らが演じる、血統をアイデンティティにしている猫・オトシダネについて「追い詰められると逃げ癖がある」と客観的に分析した。

石田佳央

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一ノ瀬ワタル

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劇中で唯一の犬であるナキワスレ役を務める石田は「えー、ド緊張しております」と口火を切り、「(そういうふうには)一番見えない!」と一斉に共演者たちのツッコミを浴びる。自身の出番について「“満を辞して”感がすごいので、一言もかめないしミスできないし、(ミスしたら)取り返しもつかないし……」とプレッシャーの大きさを明かし、「がんばります」と意を決したように口にした。また猫に恐れられているナキワスレについて石田は「実は愛を欲しているのではないかな」と役への解釈を述べた。身体が大きく実は仲間思いな猫・黒ひげを演じる一ノ瀬は「猫が大好き」と述べ、「この作品で、野良猫って大変だなあと思いました。この作品を通じて、少しでも猫や犬に優しい世界になれば良いなと思ってがんばります!」と壮大な目標を掲げ、会場の空気を温めた。

屋比久知奈

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中村梅雀

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屋比久は「私が演じる“星からきた猫”は、つかみどころのない猫。のらりくらりとして見えますが、ある意味一番芯がブレない猫なのかな。お客様にどう感じてもらえるか興味深いです」と期待をのぞかせる。また、「お客様のパワーを糧に千秋楽までがんばりたい」と微笑んだ梅雀は、自身の役・くずれ猫について「世の中の変化についていけずに、現実逃避からマタタビをやりすぎて朝から晩までラリっている。日々嘆きながらも、ヨゴロウザが現れてちょっと希望を持ってしまう、そんな猫」とろれつが回らない状態の実演を交えておちゃめに紹介した。

最後に、蓬莱は本作の魅力を「個性のある猫たちと化学反応を起こしながら、変化していく中島くん(のヨゴロウザ)が見どころ。無地のキャンバスのようなヨゴロウザがいろいろな色に染まっていき、最後には自分の色を見つけます。おのおのの猫たちの生き様がこの作品を面白くしてくれているので、楽しみにしてもらえたら」と呼びかけた。中島は「PARCO劇場開場50周年という素晴らしい節目に、素晴らしいキャスト・スタッフに恵まれて舞台に立てるのは光栄なこと。観に来てくださる方、応援してくださる方、この座組みのために一生懸命やりたいと思います」と言葉に力を込めた。

上演時間は休憩を含む約2時間50分。東京公演は9月30日まで行われ、その後、10月4日から9日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールで上演される。大阪公演のチケット一般販売は、明日9月10日にスタート。

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PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「ひげよ、さらば」

2023年9月9日(土)~30日(土)
東京都 PARCO劇場

2023年10月4日(水)~9日(月・祝)
大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

原作:上野瞭「ひげよ、さらば」(初版1982年理論社より出版)
脚本・演出:蓬莱竜太
音楽:稲本響

キャスト

ヨゴロウザ:中島裕翔Hey! Say! JUMP
片目:柄本時生
学者猫:音月桂
オトシダネ:忍成修吾
ナキワスレ(犬):石田佳央
黒ひげ:一ノ瀬ワタル
星からきた猫:屋比久知奈

江原パジャマ、小口隼也、田原靖子、月那春陽、益田恭平、松田佳央理

くずれ猫:中村梅雀

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読者の反応

アルファエージェンシー @alpha_agency

#石田佳央
#蓬莱竜太 脚本・演出の舞台『ひげよ、さらば』🐈🐕
本日初日です!!

お足元に気をつけていらしてください。
ご来場を心よりお待ちしております。

#PARCO劇場
#PARCOSTAGE
#ひげよさらば https://t.co/6xAzbRMlQ8

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