なお、本公演で女の子には内緒は活動を休止。今後は新たなメンバーを迎えた新体制となり、改名して活動を行っていく。上演時間は1時間5分。公演は1月6日まで。
柳生二千翔コメント
私たちはカタストロフの中心地にいる。現在、COVID-19は人間より上位に立ち、私たちの生活を制限し、命を奪う。その関係の終わりがどこにあるのか。目を凝らしても、霞がかった時代は明瞭な答えを映し出さない。改めて自然、そして地球というものは人智の及ばぬ存在であり、人の万能さは幻影なのだと感じる。
現代人は、支配されることに慣れていない。狩られる側としての心詰まりがない。なぜなら脳を使い、技術力高め、動植物をコントロールすることで、ツリー・オブ・ライフの外側に移動したからだ。先祖のたゆまない努力と蓄積のおかげである。しかしその進歩の陰で、産業革命以降、異常な速度で地球上を侵食し、環境を一変させ、多くの植物や動物を絶滅に追いやってきた。例えばサンゴは海水温の上昇で白く染まり、やがてドロドロに溶けていく。例えば農地へと開墾するため森を刈り上げ、そこで暮らしていた生物を排除する。他者を犠牲にして、自身の生活を豊かに変える。その繰り返しの果てが今の地球の姿だ。
私は支配することも、されることも疲れた。
もちろん、その相互関係が完全になくなることはないだろう。自然災害は起きるし、人間は誰かの命を食べなければならない。生きているということは、互いの存在と影響し合うことなのだから。しかし、どのように関わりながら生きていけるか、他者を無視せず、その可能性を探し、思いを巡らせ、そしてより良い道を選択することはできるはずだ。成長志向が限界を迎える世界。私はその先の未来を思考するために、自然と人間の関係のあり方を再考し、過去・現在・未来に問いかける場を築く。
女の子には内緒「老いは煙の森を駆ける」
2020年12月28日(月)~2021年1月6日(水)
東京都 こまばアゴラ劇場
劇作・演出:
出演:洪雄大、
声の出演:
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【公演レポート】女の子には内緒の活動休止公演が上演中、柳生二千翔「未来を思考するために」(コメントあり)
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