超歌舞伎「夏祭版 今昔饗宴千本桜」23万人の視聴者前に閉幕、中村獅童「未来はこれから」

中村獅童と初音ミクによる「超歌舞伎『夏祭版 今昔饗宴千本桜』」が、昨日8月16日にニコニコ生放送で生配信された。

これは、オンライン開催された「ニコニコネット超会議2020夏」の最終日に行われたもの。「今昔饗宴千本桜」は、古典歌舞伎「義経千本桜」と、バーチャルシンガー・初音ミクの代表曲「千本桜」の世界観をもとにした新作歌舞伎で、2016年に初演、昨年に新演出版が上演された。今回は“夏祭版”として、無観客の東京・東京建物 Brillia HALL（豊島区立芸術文化劇場）から全編無料配信され、その模様を約23万5000人が視聴した。

神木である千本桜を散らし、初音の前（中村蝶紫）を殺したうえ、疫病を蔓延させた青龍（獅童）。劇中では、青龍と対峙する美玖姫（初音）、そして佐藤四郎兵衛忠信の物語が展開される。画面上には「萬屋」「初音屋」「紀伊國屋」「電話屋」と大向うが飛び交い、空席の客席がピンクのコメントで埋め尽くされた。また“夏祭版”の特別演出として、澤村國矢と中村獅一演じる2人の佐藤四郎兵衛忠信が舞台上に現れると、「プラナリ屋！」というコメントが流れる場面も。さらにラストでは、それまで青龍役を演じていた獅童も佐藤四郎兵衛忠信に扮し、劇中歌である「千本桜」をバックに物語は大団円を迎えた。

終演後、獅童は「未来はこれからです。これからの道というのは我々で作っていくしかありません。今の子どもたちが、豊かな人生を送れるよう、我々も祈りを込めて生きていかなければいけない」と力強くコメントした。本作はすでに配信終了しているが、有料のプレミアム会員は9月16日までタイムシフト視聴できる。