大田翔・田中俊太郎のデュオSiriuS、デビューコンサートは「『うたコン』の次に緊張」

42

テノールの大田翔とバリトンの田中俊太郎による2人組ユニット・SiriuSによるデビューコンサートが、昨日7月7日に東京・サントリーホール ブルーローズで開催された。

「SiriuSデビューコンサート」より、「天国への階段」。

「SiriuSデビューコンサート」より、「天国への階段」。

大きなサイズで見る(全9件)

本コンサートは、中止となった4月公演の振替公演。公演は感染症対策を講じたうえで、客席を半分以下に減らして開催され、コンサートの模様はライブ配信サービス・Streaming+で生配信された。プログラムの1部にはオペラ曲、2部にはデビューアルバム「MY FAVORITE THINGS」の収録曲であるミュージカルソングを中心とした楽曲がラインナップされた。

大田翔

大田翔[拡大]

田中俊太郎。

田中俊太郎。[拡大]

黒スーツに黒い蝶ネクタイ姿の大田と田中が舞台上に現れると、会場は大きな拍手で包まれる。1曲目は、オペラ「ラ・ボエーム」より「もう帰らないミミ」。「ラ・ボエーム」は、屋根裏で暮らす詩人と画家、それぞれの恋の行方を描いたオペラで、大田と田中は役になりきり、筆を走らせる動きを交えながら、豊かな表現力で楽曲を立ち上げていく。続くオペラ「ドン・カルロ」より「われらの胸に友情を」では、田中のバリトンと大田のテノールが美しく重なる、SiriuSならではの重唱で観客の耳を楽しませる。ソロ曲を披露するパートでは、大田はオペラ「トスカ」より「星は光りぬ」、田中はオペラ「タンホイザー」より「夕星の歌」と、ユニット名の由来でもある“星”にちなんだ楽曲が歌唱された。

大田翔

大田翔[拡大]

1部唯一の日本語曲「上を向いて歩こう」では、大田の優しげな歌声と、田中の落ち着いた歌声が重なることで、心に染み渡るような響きとなった。1部の最後では、“オペラの愛の曲メドレー”と題し、オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より「やさしいそよ風よ」、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」より「窓辺においでよ」、オペラ「愛の妙薬」より「なんとかわいい人だ」、オペレッタ「微笑みの国」より「君こそ我が心のすべて」の4曲が、柔らかな歌声で次々と紡がれた。

田中は来場者と配信視聴者に対して感謝の気持ちを述べつつ、額に汗を浮かべながら「ちょっと緊張していますね……」とはにかむ。大田はそれにうなずき、「僕も舞台裏で緊張のあまりえずいちゃって……『うたコン』出演の次くらいに緊張しています(笑)」と発言し、客席を笑いで包んだ。SiriuSが観客の前で歌声を披露するのは、2月に行われた「デビューアルバム『MY FAVORITE THINGS』発売記念ミニコンサート」以来のこと。田中は「やっぱりお客さんの前で音楽を共有できるのはうれしい。ちょっと泣きそうになっちゃった(笑)」と感慨を述べ、大田は「皆様からリアクションいただけるのが一番うれしい。たくさん笑って観ていただけたら」と笑顔を見せた。

田中俊太郎。

田中俊太郎。[拡大]

「SiriuSデビューコンサート」より、「チキ・チキ・バン・バン」。

「SiriuSデビューコンサート」より、「チキ・チキ・バン・バン」。[拡大]

第2部では、黒いシャツにノーネクタイと、先ほどとは印象の違う衣装で舞台上に現れた大田と田中が、「ニューオリンズの美女」より「ビー・マイ・ラヴ」、「南太平洋」より「魅惑の宵」を続けて披露。大田は爽やかに、田中はどこかミステリアスに、それぞれ違った魅力でロマンチックに歌う。2人が「一番歌っているかも」「ほっとできる曲」と話す、デビューアルバムの表題作「私のお気に入り」では、高い歌唱力をもって、フレーズごとに曲の表情を移り変わらせる。「トップ・ハット」より「チーク・トゥ・チーク」では、軽やかなダンスで観客を魅了。田中のつややかな声が際立つ「ニュー・ブレイン」から「セイリング」のあとは、大田の柔らかな低音からスタートする「回転木馬」より「一人きりじゃない」が歌われた。「チキ・チキ・バン・バン」では、歌唱前に振付の一部をSiriuS自ら観客にレクチャー。演奏中、会場は一体となって踊り、大田と田中は完成度の高さに驚きながら、「これ、またやりましょう!(笑)」と喜びの声をあげた。

「SiriuSデビューコンサート」より、「雨に唄えば」。

「SiriuSデビューコンサート」より、「雨に唄えば」。[拡大]

「SiriuSデビューコンサート」より。

「SiriuSデビューコンサート」より。[拡大]

「雨に唄えば」ではオレンジの傘を片手に軽快なステップで魅せ、2部のラスト「グレイテスト・ショーマン」より「ア・ミリオン・ドリームズ」では、盛大な曲調を華やかに歌いこなす。そしてアンコールで、大田が「本日は星にちなんだ曲をお送りしてきましたが、これからは別の星の曲、『銀河鉄道999』を初披露します!」と明かすと、観客席から歓声が。爽やかな声が壮大な世界観とマッチし、会場からは自然と手拍子が沸き起こる。「銀河鉄道999」の歌唱後、「翔ちゃん、終わっちゃう……(笑)」「俊ちゃん、いっぱい歌ったね!」と2人は声を掛け合い、コンサートを締めくくる楽曲「巴里のアメリカ人」より「天国への階段」を披露。色鮮やかな照明を浴びながら、2人は歌う喜びを身体いっぱいに表現し、多幸感に満ちた本曲を歌いきった。

この記事の画像(全9件)

「SiriuSデビューコンサート」

2020年7月7日(火)19:00~ ※公演終了
東京都 サントリーホール ブルーローズ

出演:SiriuS大田翔田中俊太郎

「SiriuSデビューコンサート」2020年7月7日 セットリスト

1部
01. オペラ「ラ・ボエーム」より「もう帰らないミミ」
02. オペラ「ドン・カルロ」より「われらの胸に友情を」
03. オペラ「トスカ」より「星は光りぬ」
04. オペラ「タンホイザー」より「夕星の歌」
05. 「上を向いて歩こう」
06. オペラの愛の曲メドレー(オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」より「やさしいそよ風よ」、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」より「窓辺においでよ」、オペラ「愛の妙薬」より「なんとかわいい人だ」、オペレッタ「微笑みの国」より「君こそ我が心のすべて」)

2部
01. 「ニューオリンズの美女」より「ビー・マイ・ラヴ」
02. 「南太平洋」より「魅惑の宵」
03. 「サウンド・オブ・ミュージック」より「私のお気に入り」
04. 「トップ・ハット」より「チーク・トゥ・チーク」
05. 「ニュー・ブレイン」から「セイリング」
06. 「回転木馬」より「一人きりじゃない」
07. 「チキ・チキ・バン・バン」より「チキ・チキ・バン・バン」
08. 「雨に唄えば」より「雨に唄えば」
09. 「グレイテスト・ショーマン」より「ア・ミリオン・ドリームズ」

アンコール
01. 「銀河鉄道999」
02. 「巴里のアメリカ人」より「天国への階段」

全文を表示

関連する特集・インタビュー

関連記事

SiriuSのほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 SiriuS / 大田翔 / 田中俊太郎 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします