美しく清々しく劇場に広がった、勅使川原三郎の新作「雲のなごり」世界初演

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東京バレエ団×勅使川原三郎 新作 世界初演『雲のなごり』」が、昨日10月27日に東京・東京文化会館で閉幕した。

東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品より。(撮影:瀬戸秀美)

東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品より。(撮影:瀬戸秀美)

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東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品より。(撮影:瀬戸秀美)

東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品より。(撮影:瀬戸秀美)[拡大]

東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品より。(撮影:瀬戸秀美)

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本作は東京バレエ団の創立55周年記念公演シリーズ第4弾。演出・振付・照明・美術を勅使川原三郎が手がけ、武満徹の「地平線のドーリア」「ノスタルジア─アンドレイ・タルコフスキーの追憶に─」が取り上げられた。また「雲のなごり」と併せて、ジョージ・バランシン「セレナーデ」、モーリス・ベジャール「春の祭典」も上演された。

勅使川原は本作について「必要な要素と的確な必然を間違いのない計算によって構成し出来上がった作品が、公演で見せたものは意外ではない的確な結果でした。有り得るべくして在るもの。一瞬の間も気が抜けない張り詰めた神経系が身体化したダンスは美しく清々しく劇場に広がりました」と語っている。

勅使川原三郎コメント

必要な要素と的確な必然を間違いのない計算によって構成し出来上がった作品が、公演で見せたものは意外ではない的確な結果でした。
有り得るべくして在るもの。一瞬の間も気が抜けない張り詰めた神経系が身体化したダンスは美しく清々しく劇場に広がりました。この作品の静けさの奥底には密やかな熱が伝導しているようです。短歌の、音楽の、そしてダンスの伝説から伝わる精神といっても恐縮することがない、当たり前の気持ちで立ち尽くして居れさえすれば、見事に真っ逆さまにされて非日常へと導かれるのです。現在などという今風のことではなく、時を超えた芸術の力を借りた仕業なのでしょう。我々は確かに過去に助けられている、そういう感慨を持つ出会いに感謝します。
東京バレエ団創設55周年、おめでとうございます。

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東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品

2019年10月26日(土)・27日(日)※公演終了
東京都 東京文化会館

「東京バレエ団×勅使川原三郎 新作 世界初演『雲のなごり』」

演出・振付・照明・美術:勅使川原三郎
音楽:武満徹「地平線のドーリア」「ノスタルジア─アンドレイ・タルコフスキーの追憶に─」
出演:東京バレエ団 / 佐東利穂子

ジョージ・バランシン「セレナーデ」

音楽:ピョートル・チャイコフスキー
出演:東京バレエ団

モーリス・ベジャール「春の祭典」

音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
出演:東京バレエ団

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