「レビュー 春のおどり」は、1926年に始まり、今年100周年を迎えたOSK伝統の春公演。今月10日から19日まで行われた京都・南座公演を経て、30日に東京・新橋演舞場公演の開幕を控える。第一部では、ウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台を古代ヤマトの時代へと移し、
翼は「100周年という大変おめでたい節目に、関西と関東で公演ができることをうれしく思っております。公演ロゴも第1回のものが起用されており、第1回公演から続く歴史を、皆さんと共有できる素敵な機会をいただきました」とあいさつ。千咲は「南座公演を経て、出演者全員がパワーアップできている。伝統ある『春のおどり』ですが、令和の時代にぴったりな、このメンバーにしかできない公演に仕上がっているので、新しいものとして楽しんでいただけたら」とアピールした。
第一部の「たまきはる 命の雫」の見どころについて、翼は「扮装や所作は日本に寄せたものになっていますが、古代ヤマトの設定がシェイクスピア作品の持つ古典的な世界観と親和性が高く、セリフの言葉遣いもそのままの部分があります。何より、本来なら3時間ほどかかる『ロミオとジュリエット』を1時間に凝縮しているので、『ロミオとジュリエット』を観たことがない人も観やすい作品になっています」と紹介。千咲も「物語が凝縮されているぶん、一つの空間で複数の場面が同時に表現されています。お客様が舞台上のあちこちへ視線を送られているのがこちらにも伝わります」と、興味深そうに明かした。
第二部の「Silenphony-サイレンフォニー-」について、翼は「オープニングの無音ダンスは、華やかな歌劇からするとかなりの挑戦ですが、その緊張感によってお客様を一気に世界観へ引き込む感覚があります。そこから次第に音が重なり、群舞へと発展していきます」と解説する。
そんな緩急ある展開の中、一際異彩を放つのが中盤に待ち構える“インド映画風”のシーンだという。千咲が「平澤先生も実際にここでインド映画をやりたかったとおっしゃっていました(笑)。翼和希の一番の見せ所です」と振ると、翼は「この場面で、14年越しの夢がかないました。ひげをつけることが夢だったんです」と告白。「これまで若い役柄が多かったので機会がなかったのですが、ここぞとばかりに先生に無許可で勝手にひげをつけて舞台稽古に挑みました。それを見た先生に『ひげをつけたいの?』と聞かれたので、食い気味に『はい!』と答えたら、『一度相談しようか』と言われて(笑)。『これは試されている』と思ったので、ボリウッドスターさながらに全力で演じ切ってから、そのままの扮装で許可を取りに行きました」と並々ならぬひげへのこだわりを明かし、会場を笑いに包んだ。
OSKの拠点・大阪と、東京の観客の違いについて、翼は「大阪はウケる箇所がシビアですが、東京に来るとどっとウケてくださるから『自分がおもろくなったのかな』と勘違いしそうになります(笑)。関西人として笑っていただけることは心の栄養です!」と、時折関西弁を交えながら笑顔を見せる。千咲も「翼のインドの風貌や目力が強烈すぎるのか、翼と目が合ったお客様が『見ないでー!』と目を逸らして笑っていらっしゃる光景が珍しくて印象的(笑)。歌い出すまで翼だとわからなかったというお声もいただくので、本人はすごく喜んでいます」と明かすと、翼は「人を笑顔にする仕事って素敵だな、と改めて思いました」と真面目なトーンで付け加え、再び会場の笑いを誘った。
レビューは終盤、スパニッシュの場面で最高潮を迎える。翼は「最後は『歌って踊って騒ごう!』というOSKらしいにぎやかな盛り上がりにつながっていく。このはっきりとした緩急にお客様も乗ってくださっている感覚があります」と手応えを語り、千咲も「南座の千秋楽ではお客様のほうから『フー!』と歓声を上げてくださり、劇場が一体となって盛り上がれたのがうれしかったです。新橋演舞場でも客席降りがあるので、ぜひ一緒に楽しんでいただけたらと思います」と期待を込めた。
「レビュー 春のおどり」は4月30日から5月5日まで新橋演舞場で上演される。
なおステージナタリーでは、本公演に向けて2月に行われた記者会見とビジュアル撮影に密着したレポートを掲載している。関連する特集・インタビュー
OSK日本歌劇団「レビュー 春のおどり」
開催日程・会場
2026年4月10日(金)〜19日(日) ※公演終了
京都府 南座
2026年4月30日(木)〜5月5日(火・祝)
東京都 新橋演舞場
スタッフ
「たまきはる 命の雫」
作・演出:
「Silenphony─サイレンフォニー─」
作・演出・振付:
出演
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【会見レポート】翼和希“一番の見せ所”で念願のひげ「ここぞとばかりに」OSK「春のおどり」東京公演まもなく
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