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「リスナーのラジオ愛で境界線越える」松居大悟とJ-WAVEの意欲作「みみばしる」

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左から松居大悟、本仮屋ユイカ、石崎ひゅーい。

左から松居大悟、本仮屋ユイカ、石崎ひゅーい。

松居大悟作・演出「みみばしる」の取材会が昨日11月14日に東京都内で行われ、松居、出演者の本仮屋ユイカ、そして音楽監督の石崎ひゅーいが参加した。

「みみばしる」はJ-WAVE開局30周年を記念して制作される舞台公演。ラジオのリスナーと舞台公演を作るプロジェクトとして、“境界線を超える”をテーマに創作が進められており、創作の過程はこの舞台のために2月にスタートした同局のラジオ番組「JUMP OVER」で公開中だ。出演者には主演の本仮屋のほか、「ラジオを愛しているかどうか」「“境界線を越える”テーマに共感できるか」を基準に、800人超の応募者から選ばれた保育士や楽器屋店員など、一般人からプロの俳優まで個性豊かな19人が集まった。

“ラジオ愛”と“境界線を越える”の選出条件を聞き、「自分も当てはまってる」と安堵の表情を浮かべる本仮屋は、稽古前に行われた顔合わせを「カオスでした(笑)」と冗談交じりに振り返りつつ、「プロの人たちなら最短で最高のゴールに向かうことができますが、そうじゃない人たちは、逆を言えばどこへでも行ける。松居さんも『もともとラジオを聴いてる人の熱量に、演じてみせる“熱量”じゃ勝てないんじゃないか。本物のリスナーが舞台に上がる面白さがこの舞台にはあるんじゃないか』っておっしゃっていましたが、この化学変化が今回の舞台の面白さだと思います」と言葉に力を込め、隣の松居に視線を送る。

松居は「雲の上の人だから無理だ無理だと思いつつダメもとでオファーしたら、面白そうだと引き受けてくれて……」と本仮屋の出演にうれしい反面、恐縮しきりの様子。一方の石崎については、「どこにたどり着くかわからなくても、とにかく同じ方向を向いて一緒に走ってくれる人」と厚い信頼を寄せる。そんな松居も「オーディションで、『こんな僕でも仲間に入れてもらえる気がする』って話をしてくれた、声の小さい子のラジオ愛に泣きそうになったんです。こういう子が舞台上に立ったら、声が小さくても(場の空気を)全部持っていける。役者が役作りでどうこうできることじゃないぞと思って」と感想を口にし、同じく本企画に手応えを感じている様子を見せた。

そして松居はラジオと演劇の類似点と魅力を「本やテレビと違って、出会おうとしないと出会えない、ちょっと危険な媒体。そこで発信されているものはちょっと不健康なもの。でもすごく病みつきになるようなもの」と紹介。「今回の出演者は、それぞれ普通に生きていたら絶対に出会わない人たち。でもこの企画があるから、同じ板の上で生きることになりました。その地図を僕たちが作るのは演出家冥利に尽きる感じがあります」と続け、笑顔を見せた。

なお、タイトルの「みみばしる」は、リスナーが発信者になる姿と、耳が“口走る”かのように衝動的に動くイメージを重ねて、松居が名付けたと言う。石崎が具体的な“みみばしる”エピソードとして、ラーメン屋で列に並んでいたとき、後ろの常連がオススメしていたメニューを意に反して買ってしまった話を披露すると、松居が「それは“みみ歩く”ぐらいだな(笑)」と採点してみせ、会場を和ませた。

J-WAVE開局30周年×ゴジゲン10周年企画公演「みみばしる」は、来年2019年2月6日から17日まで東京・本多劇場、2月23・24日に福岡・久留米シティプラザ 久留米座、3月1日から3日まで大阪・近鉄アート館にて。東京、福岡公演のチケットは12月8日、大阪公演のチケットは12月23日に一般販売を開始する。松居がナビゲーターを務める「JUMP OVER」は、毎週日曜23:00から23:54までJ-WAVEで放送中だ。

J-WAVE開局30周年×ゴジゲン10周年企画公演舞台「みみばしる」

2019年2月6日(水)~17日(日)※2月6日はプレビュー公演。
東京都 本多劇場

2019年2月23日(土)・24日(日)
福岡県 久留米シティプラザ 久留米座

2019年3月1日(金)~3日(日)
大阪府 近鉄アート館

作・演出:松居大悟
音楽監督:石崎ひゅーい
出演:本仮屋ユイカ / (以下五十音順)市川しんぺー祷キララ、工藤真唯、小松有彩、鈴木翔太郎、鈴政ゲン、タカハシマイ、玉置玲央、仲山賢、奈良原大泰、日高ボブ美、藤井克彦、前田航基、三浦俊輔宮平安春村上航目次立樹本折最強さとしゆうたろう

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