7月の「レビュー夏のおどり」をもって同劇団を退団する高世は、今公演が大阪でのラストステージとなる。第1部では、構成・演出・振付を西川箕乃助が手がける「桜ごよみ 夢草紙」、第2部は名倉加代子作・演出・振付による「One Step to Tomorrow!」と、和洋ショーが2本立てで上演された。
千秋楽は昼夜2回公演で、いずれも多くのファンが詰めかけた。オープニングで高世がテーマ曲「夢草紙」の「辛くても泣いても いつも誰かが 寄り添い支えていてくれた その絆 この縁 忘れはしない ありがとう」と詞を歌い上げると、客席の手拍子は一層大きく鳴り響く。
高世の思い入れある作品、場面を中心とした「夢草紙」では、1人の踊り手の動きを3人が背中合わせに、まるで三面鏡のように踊る「鏡の夢」や、高世自ら楊貴妃を演じ、玄宗皇帝との恋を描く「楊貴妃」、賑々しい民謡メドレー「浪花小唄」「佐渡おけさ」「ちゃっきり節」や、美しくも幻想的な「蝶の道行」など、全員が出ずっぱりで多彩な演目を繰り広げた。
第2部は、高世のカラーであるブルーを思わせる、白と青の爽やかな衣装に身を包んだキャストが、スピード感ある力強いダンスを披露する。男役たちのスタイリッシュな群舞、セクシーさをキレで表現する娘役たちの動き、全員が手脚を高く上げる、向きがピタリとそろったラインダンス、そして人気ナンバーの「ジャストダンス」など、“ダンスのOSK”を体現する展開に客席からは熱い拍手が起きた。
千秋楽には昼夜共、終演後に「さよならショー」が実施され、高世は仲間やスタッフ、そして観客への感謝を、歌とダンスでパワフルに表現する。最後は、黒燕尾服にブルーローズの大きなブーケを抱えた高世が、薄桜色の衣装を着た下級生たちの間から登場。客席をぐるりと見回したあと「この光景を一生忘れないと思います」と涙ながらに述べ、さらに「これからもOSKを愛し続けたいと思います」と宣言し、舞台に笑顔を残した。
なお7月5日から9日にかけて、東京・新橋演舞場で上演される「レビュー夏のおどり」の新ビジュアルが公開された。高世を中心に、
OSK日本歌劇団「レビュー春のおどり」
2018年5月19日(土)~27日(日)※公演終了
大阪府 大阪松竹座
「桜ごよみ 夢草紙」
構成・演出・振付:西川箕乃助
「One Step to Tomorrow!」
作・演出・振付:名倉加代子
出演:
OSK日本歌劇団「レビュー夏のおどり」
2018年7月5日(木)~9日(月)
東京都 新橋演舞場
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