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「ジキル&ハイド」製作発表、石丸幹二「ハイドを演じるのが楽しい」

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ミュージカル「ジキル&ハイド」製作発表記者会見より。

ミュージカル「ジキル&ハイド」製作発表記者会見より。

3月から4月にかけて東名阪で上演されるミュージカル「ジキル&ハイド」の製作発表記者会見が、本日1月24日に東京都内で行われた。

脚本・詞をレスリー・ブリカッス、音楽をフランク・ワイルドホーンが手がけた本作は、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」を原作にしたミュージカルで、日本では2001年に初演された。今回は2012年版、16年版に続いて石丸幹二がヘンリー・ジキルとエドワード・ハイドの2役を演じる。

会見はカンパニーキャストら18名による劇中歌「嘘の仮面」でスタート。抽選で選ばれた200名のオーディエンスを大いに盛り上げると、壇上に演出の山田和也、石丸、笹本玲奈宮澤エマ田代万里生畠中洋花王おさむ福井貴一が登場し、本作の見どころや上演に向けての意気込みを語った。

日本で繰り返し再演される本作の魅力について、山田は「この作品には憎悪、嫉妬、差別、侮蔑など人間のネガティブな、普段表に出さない部分が描かれています。そういうものに翻弄されたり、ひっくり返そうとしたりと人間臭いところもたくさんあります」と語り、続けて「そういう人間臭さをストレートプレイで表現すると陰々滅々としてしまいますが、フランク・ワイルドホーンさんの音楽が作品を妖しく、セクシーに、ドラマチックにしてくれます。この音楽を皆さんに届けられるのが楽しみです」と期待を述べた。

石丸は3度目となる本作への出演について「ネガティブな面は誰もが持っていると思いますが、心の中で悪いことを考えている様子を演じるのが快感になってきまして……語弊があるかもしれませんが、ハイドを演じるのが楽しい」と話す。また好きな劇中歌に「時が来た」を挙げる石丸は、理由を「どんどん転調して歌い終わったときに絶対成功する! と思わせてくれるような前向きな曲で、これを歌っている自分が好きです」と明かし、笑顔を見せる。また新たな顔合わせには「今までとはまた違う人間関係が築けそう。僕はどう変わるのか、稽古場がとても楽しみです」と期待を語った。

2012年版、16年版でジキルの婚約者エマを演じ、今回はハイドに翻弄される娼婦ルーシー役で出演する笹本は「鹿賀丈史さんが出演している『ジキル&ハイド』を観てから、ルーシーをいつかやりたいと思っていました。でもエマとして観るこの作品も素晴らしく、私は石丸さんの奥さんのエマをやっていこう! と思っていたときにルーシー役のお話をいただき、舞い上がってしまって……エマをやっていた自分をすっかり忘れてしまいました」と笑う。また妊娠、出産による休業からの復帰第1作となる今回については「復帰1作目がこんなに大きな役で、それも今までの役とはまったく違うので緊張しています。石丸さんのハイドにしっかり付いていきたいです」と意気込んだ。

エマ役の宮澤が「エマ役の宮澤エマです。このセリフを言う日がついに来ました」と口火を切ると、客席からは大きな笑いが起きる。初参加の宮澤が本作の感想を「あまりにも殺人事件が起きるので、付いていけるのかしら……というのが正直な感想でした。ですが音楽の力でテンポよく、次々に人が殺められていくと見入ってしまって、おぞましくも一種の爽快感がありました」と話すと、石丸が「やったあ!」とガッツポーズを取り、会場が笑いに包まれた。宮澤は「個性的な人々ばかりの作品ですが、その中で根が純粋な“いい人”を演じる難しさを体感しました。純粋無垢に美しく、寛大な心でエマを演じたい」と意気込みを述べた。

アターソン役の田代は、「生まれて初めて自分でチケットを買ったミュージカルが『ジキル&ハイド』でした」と振り返る。また前回アターソン役を演じた石川禅と話したことを明かし、「アドバイスをいただいたり、知らなかったことをたくさん教えていただきました。伝統を引き継ぎつつ新しいアターソンを生み出したい」と目標を語った。ストライド役の畠中は、自身の役どころについて「エマが好きでたまらなくて、勝手にジキルを目の敵にしている男です。嫌味しか言わない本当に嫌な男ですが、初めて出演したときに『狂犬』と山田和也さんに言っていただきました。『狂犬』を貫きたいです」と力強く述べた。

花王は自身の演じるジキル家の執事について、「ジキルのおしめを替えたりしてあげたんじゃないかな。ジキルと家族のような強いつながりがあるように思っています」と話す。また好きなナンバーを問われると「全部好きです!」と答え、会場からの拍手喝采を浴びた。エマの父親・ダンヴァース卿役の福井は、台本を読んだ感想について「“ジキル”って音から悪いやつだと思っていたんですけども、ジキルがええやつでね、ハイドが悪かったんですよ」と茶目っ気たっぷりに話し、客席の笑いを誘う。「僕の演じる役に限らず、みんな本音と嘘があるはずなので、そこをうまく演じられればと思っています」と意気込みを語った。

質疑応答のあとには、笹本と石丸によって劇中歌が披露された。笹本は「あんなひとが」、石丸は「知りたい」を熱唱。最後に石丸が「今までにない『ジキル&ハイド』をお見せできるよう励みますので、どうぞお期待ください!」と呼びかけ、会見は終了した。

今回の公演は3月3日から18日まで東京・東京国際フォーラム ホールC、3月24・25日に愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、3月30日・4月1日に大阪・梅田芸術劇場 メインホールで行われる。

ミュージカル「ジキル&ハイド」

2018年3月3日(土)~18日(日)
東京都 東京国際フォーラム ホールC

2018年3月24日(土)・25日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

2018年3月30日(金)・4月1日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

脚本・詞:レスリー・ブリカッス
上演台本・詞:高平哲郎
演出:山田和也
音楽:フランク・ワイルドホーン

出演:石丸幹二笹本玲奈宮澤エマ田代万里生畠中洋花王おさむ福井貴一 / 宮川浩阿部裕、川口竜也、松之木天辺塩田朋子 / 麻田キョウヤ、川島大典、杉山有大、安福毅、折井理子、七瀬りりこ、真記子、三木麻衣子、美麗、森実友紀

※高平哲郎の「高」ははしごだかが正式表記。

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