公認されるくらい“暑く”、OSK日本歌劇団「夏のおどり」見どころは“足袋”

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8月31日から9月3日に東京・新橋演舞場にて上演されるOSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」の会見が、本日7月24日に都内ホテルにて行われた。

左から悠浦あやと、楊琳、高世麻央、桐生麻耶、真麻里都。

左から悠浦あやと、楊琳、高世麻央、桐生麻耶、真麻里都。

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OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」チラシ

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「レビュー 夏のおどり」は、6月に大阪・大阪松竹座で上演された「レビュー春のおどり」に一部手を加え上演される、和物レビューと洋物レビューの2部構成による作品。第1部「桜鏡~夢幻義経譚~(ゆめまぼろしよしつねものがたり)」では、作・演出・振付を尾上菊之丞が手がける源義経の物語を展開。第2部「Brilliant Wave(ブリリアントウェーブ)~100 年への鼓動~」では、宝塚歌劇団・中村一徳の作・演出で、今年創立95周年を迎えるOSK日本歌劇団が、“ダンスのOSK”と言われるその実力を存分に発揮する。

会見にはOSKの高世麻央桐生麻耶楊琳、真麻里都、悠浦あやと、そして松竹株式会社副社長の安孫子正が登壇した。まず挨拶した安孫子は、「平成に入りましてOSKが解散という難しい状況を迎えましたが、その時期に、再度松竹とまたご縁をいただきまして、発祥の地であります大阪の松竹座で復活公演ができました。それが今日までつながっています。東京でOSKの公演をさせていただけるのは本当に光栄」と感慨を語り、「掛け値なしに日本一のレビューと思っています」と本作の出来栄えに太鼓判を押した。

高世麻央

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続くトップスターの高世も、「100周年に向けて歩んでいくのにふさわしい、躍動的な作品」と本作に自信を見せる。甲冑のしつらえで踊るという第1部については、舞台機構をふんだんに使った演出がなされる壇ノ浦の場面について触れ「花道、すっぽん(小さなせり)、自分たちが演じていてもワクワクする演出の中で、(自身が演じる源)義経としてどう生きられるか」と目を輝かせる。また「毎回、歌えないのではないかというくらい感極まる」と、役への思いを明かし、「牛若丸時代も演じるのですが、皆様よく御存じの牛若丸のイメージを壊すことなく、かつ私の思い描く牛若丸のイメージも入れて作っていきたいです」と意気込んだ。第2部の見どころについては「……選べません(笑)」と笑い、「とにかくダンス、ダンス、ダンス……(笑)。38名全員の群舞力や、どの場面を切っても金太郎飴のように楽しい、今のOSKのパワーを見ていただきたいです」と観客に呼びかける。

桐生麻耶

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第1部で弁慶を演じる桐生は、「『弁慶をやるのは桐生さんしかいない』と(お客様に)言っていただくのが、うれしいというか……うれしいです!(笑)」と複雑そうな表情を浮かべながらも、喜びを口にする。第2部についてはOSKの特徴の一つであるリフトについて触れ、「ラテンの場面で7組くらいの男役が、肩の上に女役さんを乗せるんです。女性同士なのになんてことさせるんだ、という場面なんですけど(笑)、振付の先生が私たちを信頼してくださって付けてくださった振り。お客様も楽しんでいただけたら」とアピールした。

楊琳

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第1部で那須与一役を務める楊は、高世の衣装の足袋を猛プッシュ。「フィナーレで高世さんが花道から登場するときに、履かれている“キラキラの足袋”が見どころです。振付の尾上菊之丞先生が、『これだけは』と特注で作り、松竹座の初日になんとか間に合った足袋です! そういった細かいところも見ていただけたら」と会場を爆笑で包む。さらに、「第2部のショーは、全部が目玉です。『なんでここ(新橋演舞場)だけこんなに暑いんだ』と気象庁に公認されるくらい、体中からパワーを出してヒートアップしていきたいと思います!」と熱く結び、共演者たちも爆笑する。

真麻里都

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続く真麻は「このあとに(何を言えば)……」と苦笑いしながら、「第1部では平教経をやらせていただきます。両脇に源氏方を抱えての飛び込みもさせていただいておりますので、千秋楽までケガなくやらせていただきたいです」とコメント。第2部の見どころには、「階段で男役がずらっと並ぶのをお見せします」とフィナーレの黒燕尾を挙げた。

悠浦あやと

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第1部で佐藤継信役を演じる悠浦は、高世演じる義経の危機を、自身の左目をもって救うという役どころだ。これについて「外国の方が見ても『SAMURAI!』と言っていただけるような、かっこいい死にざまができたらなと思っています」と宣言。第2部のリフトについては「ご覧になった方から『女性同士でどうやって持ち上げたり回しているの?』と聞かれますが、それは企業秘密(笑)。私たちが先輩方から受け継いできていることなんです」と歌劇団の結束力の一端を垣間見せる。

左から悠浦あやと、真麻里都、高世麻央、桐生麻耶、楊琳。

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最後に、トップに就任して3年目となる高世が「私がみんなの良さを知っているからこそ、もっとみんなの魅力を引き出したい、そして自分も負けないぞと輝くことが、そのときのOSKの魅力になると考えています」と抱負を語り、会見は締めくくられた。

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OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」

2017年8月31日(木)~9月3日(日)
東京都 新橋演舞場

「桜鏡~夢幻義経譚~(ゆめまぼろしよしつねものがたり)」

作・演出・振付:尾上菊之丞

「Brilliant Wave(ブリリアントウェーブ)~100 年への鼓動~」

作・演出:中村一徳

出演:高世麻央桐生麻耶楊琳、真麻里都、悠浦あやと / 朝香櫻子、緋波亜紀 ほかOSK日本歌劇団劇団員

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読者の反応

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青木る(えか) @daikix

誰の発言かと思った(笑)。しかし見出しにするかー。

公認されるくらい“暑く”、OSK日本歌劇団「夏のおどり」見どころは“足袋” https://t.co/t2yCx7txRj

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