ステージナタリー - 舞台・演劇の最新ニュースを毎日配信

近藤公園&平岩紙が“幸せの青い鳥”を探す兄妹に「あたま山心中」開幕

340

近藤公園・平岩紙 二人芝居「あたま山心中~散ル、散ル、満チル~」ゲネプロより。

近藤公園・平岩紙 二人芝居「あたま山心中~散ル、散ル、満チル~」ゲネプロより。

大人計画の近藤公園平岩紙による二人芝居「あたま山心中~散ル、散ル、満チル~」が、本日10月12日に東京・駅前劇場にて開幕。本番前にゲネプロが行われた。

竹内銃一郎が吉田日出子の依頼によって古典落語「あたま山」から想を得て、さらにメーテルリンクの「青い鳥」に登場する兄妹・チルチルとミチルの姿を軸に描いた本作。今回はtsumazuki no ishiの寺十吾が演出を手がけている。

「あたま山」に登場する主人公のように、サクランボの種を飲み込んだところ、頭の上に桜の樹が生えてしまった平岩演じるミチル。物語は彼女と、近藤演じる兄のチルチルが“幸せの青い鳥”を探しに行く旅支度のシーンから始まる。物語の途中で、ミチルは何の前触れもなく兄を「あなた」と呼び、「カズエ」なる女性の名を口にし始める。

以降、ミチルは時に冷え切った関係にある夫婦の妻、時に兄妹に“幸せの青い鳥”を探してほしいと頼む「青い鳥」の登場人物である老婆、時に息子の舞台衣装を作り続ける母親などに化す。平岩はあどけなく幼さを感じさせるミチルから、激情に駆られ夫に大声で喚き散らす妻まで幅広い人物像を造形し、表情豊かに演じた。

対する近藤は“受け”の演技で応戦。妹に振り回され、やつれた様子を見せる兄チルチルをはじめ、「カズエ」の名を耳にして狼狽する夫、愛人と心中した父を持つ繊細な息子にも扮した。ネクタイやナイフを手にしながら鋭い眼光で殺意を露わにする一方で、羽織りに見立てたジャケットを脱ぎ、椅子を高座に落語の「あたま山」を陽気に披露するひと幕も。

舞台中央にそびえ立つ枝ぶりのいい満開の桜は、ミチルの頭上を表現。その周りを、無造作に配置されたいくつもの平台が取り囲む。スムーズな移動を妨げる不安定な足場、そして物語が動くたびに静かに舞い散る桜の花びらが、この二人芝居の行く末を暗示する。

公演は19日まで。前売り券は完売しているが、当日券は各公演用意される。

近藤公園・平岩紙 二人芝居「あたま山心中~散ル、散ル、満チル~」

2016年10月12日(水)~19日(水)
東京都 駅前劇場

作:竹内銃一郎
演出:寺十吾
出演:近藤公園平岩紙

ステージナタリーをフォロー