ミドリカワ書房、リキッドでドッキリ被害者に

1

昨日9月13日、LIQUIDROOM ebisuでミドリカワ書房のワンマンライブ「ミドリカワ書房『みんなのうた3』発売記念ライブ リキッド de ドッキリ」が開催された。

茂木淳一(左)とともに、ファンとの記念撮影に臨むミドリカワ書房。

茂木淳一(左)とともに、ファンとの記念撮影に臨むミドリカワ書房。

大きなサイズで見る(全21件)

9月10日リリースの最新アルバム「みんなのうた3」を引っさげて行われたこのライブ。当日の入場時にはスタッフから観客全員に、ある指令が記載された紙が配布された。

オープニングSEの浜田省吾「J.BOY」が流れる中、満員のオーディエンスの前にまず最初に登場したのはミドリカワ書房ではなく、彼と何らかのかかわりがあると噂されるテクノポップアーティスト・電気書房。サングラスに黒シャツ姿、肩からショルキーを提げてクールにキメた彼は、ダンスユニット・LuvYa 5tyleを従えて「SAVA」を熱唱。サビの部分では彼も華麗なダンスを披露し、オーディエンスから大きな拍手を浴びていた。

わずか1曲でステージを去り、「本日の電気書房来日公演はすべて終了しました」というアナウンスの後、いよいよミドリカワ書房が登場。「鯖がお嫌いでしたら、リンゴでお口直しはいかがでしょう」というMCとともに「リンゴガール」がスタートし、ゆるやかにワンマンライブの幕が開いた。

「今日は『リキッド de ドッキリ』なんで、いろんなドッキリ企画を用意してますから」という言葉どおり、この日のライブはさまざまな演出が繰り広げられた。中盤では、アルバムのナレーショントラックを担当した茂木淳一がゲストとして登場。ニュース番組風のシチュエーションで、歌う楽曲の前フリとも言える「ニュース」を彼が読み上げた後で、各曲が披露されていく。

ユーモラスな内容のニュースが続いたが、「捜査が続いていた園児死体遺棄事件に関して、両親が殺害を認めました」というナレーションの後に披露されたのはアルバム内最大の問題作と言われた「おめえだよ」。再婚相手の連れ子を殺してしまった男の独白を歌い上げるミドリカワの姿は、青いライティングともあいまって鬼気迫る雰囲気を漂わせていた。

静まり返ったフロアに向かって「この曲は本当にどうしようもない気持ちになるので、それを救おうと思って作りました(笑)」と、アルバムでも「おめえだよ」の次に収録されている「春よ来るな」を歌う。心あたたまるナンバーに続き、ライブ終盤に向けてロックチューンが次々と放たれる。本編ラストはおなじみの「チューをしよう」で飾り、浜田省吾の「もうひとつの土曜日」が流れる中、ミドリカワはステージを去っていった。

アンコールの声に応えて、バンドメンバーとともに再びステージに登場したミドリカワ。電気書房のライブでダンサーを務めたLuvYa 5tyleが再度登場し、ハンドマイクで「父帰る」を歌うミドリカワのバックで可愛らしいダンスを披露する。このアンコールの際、ミドリカワは来年1月に全国ツアーを開催することを発表。「東京はまたリキッドなんですよ。もうちょっと控えめなところでいいって言ったんですけど……」とぼやきつつも、ひさびさの全国ツアーを楽しみにしている様子がうかがえた。

アンコールラストの「笑って俺について来い」を歌い上げたミドリカワが「ありがとう!」と叫び、ステージを去ろうとしたところにアナウンスが流れる。「これよりみなさまお待ちかねの撮影会を開始します。お手持ちのカメラで、ミドリカワ書房を存分にお撮りください」。突然のアナウンスにたじろぐミドリカワに向かって、オーディエンスが携帯電話やカメラのシャッターを一斉に切る。開場前にスタッフが配布した紙には「ミドリカワ本人には知らせていませんが、本日の公演終了後に、ステージ上で撮影会を行います」という「リキッド de 本人がドッキリ」企画の内容が記載されていたのだ。とまどいつつポーズを取るミドリカワをリキッド中の観客が撮影する、異様な空気と爆笑の中で、この日のライブはなごやかに終了した。

このライブの模様を含むミドリカワ書房の特別番組が、10月11日にスペースシャワーTVでオンエアされることも決定。ライブに参加できなかったファンは、ぜひこちらで当日の模様をチェックしてみよう。

2008年9月13日 LIQUIDROOM ebisu
「ミドリカワ書房『みんなのうた3』発売記念ライブ
リキッド de ドッキリ」セットリスト

01. SAVA / 電気書房
02. リンゴガール
03. 頑張るな
04. それぞれに真実がある
05. ごめんな
06. 私の恋愛
07. ドライブ
08. 馬鹿兄弟
09. 誰よりもあなたを
10. ユミコ(more moody ver.)
11. おめえだよ
12. 春よ来るな
13. 危険な二人
14. Rock'n Roll 保健室の先生
15. 顔 2005
16. I am a Mother
17. チューをしよう
En-01. 父帰る
En-02. わかった
En-03. 笑って俺について来い

この記事の画像(全21件)

読者の反応

なにわしってる @memenbow

ミドリカワ書房、リキッドでドッキリ被害者に - 音楽ナタリー https://t.co/hppkkudgNp
リキッドでドッキリ

コメントを読む(1件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 ミドリカワ書房 の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。