10km完走ライブでサンボ、カエラの激励に熱狂
2008年9月6日 17:15
スポーツと音楽の融合イベント「THE HUMAN RACE 10K」が8月31日に開催された。これは10kmのコースを走った後に豪華アーティストのライブを楽しむことができるというユニークなイベント。当日は富士山麓の山々に囲まれた緑深い本栖湖の湖畔に約8000人のランナー兼観客が集結。ナタリースタッフも10kmレースに参加し、8月最後の日曜日に汗を流した。
本栖湖湖畔の特設会場は大会直前まで雨模様だったが、10kmレースが始まるころには快晴に。ランニングにはいささか暑すぎるコンディションとなった。
今回のイベント参加者には事前にゼッケン番号入りのTシャツが配られており、会場中にいる人々は全員同じ赤いTシャツを着ているという、ランニングイベントでもフェスでも稀な会場風景。一般参加者のほかに、タレントの長谷川理恵、格闘家の宇野薫らが、同じTシャツを着てスタートラインに一緒に並んだ。そしてスタート時には、先の北京オリンピックで活躍した陸上・走り幅跳びの池田久美子選手、ハードル走の為末大選手、短距離走の朝原宣治選手がスターティングエリアに登場。このサプライズに、緊張に包まれていたスターティングエリアは大興奮状態となった。
ランニングコースは、前半は緑深い木々の間を走り、後半は本栖湖を望む絶好のロケーションだった。しかし10kmという距離は決して短くはないうえ日陰のない区間もあり、後半は歩く人も続出。コース上で警備をしているオフィシャルに「時間内にゴールできなくても、ゴールさえすればライブは見れますよね!?」と詰め寄っている人もいた。
レース終了後のライブには、
HOME MADE 家族のMICROとKUROは、なんと10kmレースに参加したとのことで、MICROは参加者全員に配られたゼッケン付きのTシャツとランニング・パンツのままでステージに登場。ビジュアル的にも観客と一体となったこの演出に会場は大いに盛り上がった。
birdのライブが始まるころから天候は急速に変わり雨が降り出したが、ギターとパーカッションのみというアコースティックサウンドと風に流れてくる雨音が絶妙に解け合い、幽玄なステージを作り出していた。
イベント参加者が本栖湖に到着してから8時間ほど経過し人々の間に疲労感が漂い始めたころ、サンボマスターがステージに登場。アッパーチューンが次々と繰り出され、最初は座っていた観客も次々と立ち上がり、会場は再び10kmレースのスタート時のような興奮に包まれた。さらに、山口の「また10km走るつもりで楽しんでください!」「踊らねえとよ、もう一回、走らせっからな!」とあおる“鞭”トーク、「おい、もうちょっとだけオレによ、おまえが10kmマラソン走ったことを褒めさせてくれよ!」「おまえらマトモな大人とは思えない。だってダイブしているやつとかいんだぜ…でも、そんなマトモな大人とは思えないお前らが好きだから来たんだ!」との“飴”トークが、疲れた体と心にストレートに入ってくる。「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」の演奏では、観客はもう一度10km走らんばかりの熱狂ぶりを見せた。
トリを務めたのは木村カエラ。通常のフェスとは違い、野外ライブそのものがアウェイである観客がいることも考慮してか「みなさん、10km走ったあとに最後まで残っててくれてほんとうにありがとうございます!」「“徐々に徐々に系”で上げていきたいと思います。知らない曲もあると思いますが、楽しんでいってください!」とスローなスタート。観客は最初、軽やかに歌い踊るカエラと重厚かつ精密なバンドサウンドにあっけに取られているようだったが、徐々に歌ったり踊ったりとノリが良くなってくる。観客が本日二度目のウォーミングアップを終えたころ、カエラは「みなさん今日はいい思い出を作れましたか?この景色にぴったりの曲を準備したので…サビのところで、タオル持っていたらタオルをまわしてみてください」と呼びかけ「Circle」を演奏。観客は、ゴール時に完走の景品としてもらったばかりの白いタオルを振り回してこれに応えた。続く「Magic Music」は、ステージと観客が一体となってジャンプ。熱気と少し早い心拍とたくさんの拍手のうちにイベントは幕を閉じた。
※記事初出時、キャプションに誤字がありました。訂正してお詫びいたします。
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- Nike+ Human Race Mt. Fuji
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