THE NOVEMBERSの自主企画シリーズ「Moire(モワレ、正式表記はeの上にアクサンテギュ)」の最終公演が、昨日7月17日に渋谷PLEASURE PLEASUREにて行われた。
5月と6月の公演はゲストアーティストを招き対バン形式で実施された「Moire」だが、シリーズ最終回はゲストアーティスト5名とのセッションに主軸を置いた2部制のワンマンライブを展開。第1部はバンドのファンタジックな側面が浮かび上がる新曲を中心にしたセットリストが組まれ、第2部はカバーを含め激しい楽曲が続くステージがオーディエンスに届けられた。
機材と楽器がひしめき合う舞台に現れたTHE NOVEMBERSの4人は、まず第1部のオープニングナンバーとして「37.2°」をプレイ。小林祐介(Vo, G)のたゆたうようなボーカルを軸に、幻想的なサウンドスケープが会場を包み込む。そこから新曲を続けて披露し、4曲目では楢原英介(Violin, G, Syn /
さらに青月泰山(Cello / 左ききのゴーシュ、kαin)と楢原の弦楽器隊が曲の繊細さを際立たせた「mer」を経て、再び新曲披露のコーナーに。小林がため息のような声をサンプリングしながら観客を夢見心地にさせた「ギフト」や、柿沢健司(Tr /
第2部の幕開けを飾ったのは「melt」。寓話的な絵をバックに小林がエレキギターと自身の声を重ね、それに誘われるようにほかのメンバーと岩城智和(
「dysphoria」「彼岸で散る青」といったナンバーが演奏されたあと、本編のラストナンバーとして届けられたのはイベントと同名タイトルの新曲「Moire」。ゲストアーティスト全員を呼び込むと、小林は「今回は『Moire』という名前を使って、いろんな人とやらせてもらってるんですが、自分以外の人と関わってると、自分の豊かさだったりいろんなことに気付くことができて。だから自分から人と関わっていこうと思ってやった企画です」とイベントの主旨を改めて説明し、「この場に立ち会ってくれた君たちにも感謝」と口にする。そして始まった「Moire」は、9人の音が歌に寄り添う解放感あふれるナンバー。従来のTHE NOVEMBERSの内省的なイメージを払拭する心地良いサウンドが、観客に新鮮な驚きを与えていた。
アンコールでは「9人ではなかなかできないからみんなラッキーだと思うよ」と、この日の貴重なセッションについて小林が改めて言及。そして敬愛するLUNA SEAについてのトークでひとしきり盛り上がったあと、dip「human flow」のカバーと、「再生の朝」が9人体制で奏でられ、3カ月連続で行われた「Moire」はバンドの新たな魅力を提示する形で幕を閉じた。
THE NOVEMBERS「Moire.3」
2012年7月17日@東京都 渋谷PLEASURE PLEASUREセットリスト
01. 37.2°
02. 新曲
03. 新曲
04. 新曲
05. pilica
06. mer
07. 新曲
08. 新曲
09. Misstopia
10. melt
11. STAY AWAY - NIRVANA COVER
12. STAY AWAY - NIRVANA COPY
13. ニールの灰に
14. dysphoria
15. 彼岸で散る青
16. Moire(新曲)
<アンコール>
17. human flow
18. 再生の朝
リンク
- THE NOVEMBERS
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音楽ナタリー @natalie_mu
THE NOVEMBERS自主企画で新曲連発&9人編成セッション http://t.co/yjujQiJl