RADWIMPSのメジャーデビュー20周年を記念し、計9都市で17公演が開催される今回のツアー。そのうち横浜アリーナ3DAYS公演は、BUMP OF CHICKEN、Vaundy、YOASOBIをそれぞれゲストに迎えた対バン形式で行われ、メジャーデビュー記念日である11月23日のメモリアル公演にはVaundyが登場した。この日がRADWIMPSとの初競演となった彼は、リスペクトをたっぷり込めたライブパフォーマンスで会場を沸かせた。
ヒットチューン連発!会場をVaundy一色に
大歓声に迎えられたVaundyのライブは、ヒットチューンの連投で幕を開ける。来年には男性ソロアーティスト史上最年少での4大都市ドームツアーを控えるVaundyだが、「みんな俺のこと知ってるかな。Vaundyです」と満員の客席を見渡しながら謙虚に挨拶。「もちろん知らない人もいっぱいいると思います。でも聴いてもらえたら、どんなやつかわかると思うので今日は楽しんでください」と呼びかけた。
日本のバンドを聴き始めたのは遅かったというVaundyは、高校生の頃にRADWIMPSを聴くようになり、2017年のライブにも観客として足を運んでいたことを明かす。そんなRADWIMPSとのツーマンが実現したことへの感慨を述べたあと、MCは自身も参加したRADWIMPSのトリビュートアルバム「Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-」の話題へと展開。「トリビュートアルバムの曲であんなにチャートが埋まっているのを初めて見ました。本当にすごい。芯のあるいい曲だってことなんですよ。間違いなく」とRADWIMPSへの敬意を示した。彼が今作で挑んだのは、映画「君の名は。」の主題歌として大ヒットした「前前前世」のカバー。この日の会場でも同曲のパフォーマンスを期待する空気が漂っていたが、それを察したVaundyは「今日はやりませんよ」と告げ、客席からは「えー!」という声が上がる。「いや、やれないでしょう……人様の曲をさ……本当にやらないから俺」と苦笑しつつ、「でも、そう言ってもらえるのは本当にうれしいです」と続けた。
「ここからは俺のライブにして大丈夫ですか」という言葉を合図に突入した終盤戦では、骨太なバンドサウンドが炸裂するキラーチューンが立て続けに繰り出された。「そんなんじゃRADを迎えられねえよ。お前ら手抜いてんだろ。そんなわけにはいかせないぞ。最後まで一緒に歌おうぜ!」と観客を目いっぱい煽り、Vaundyは代表曲のひとつ「怪獣の花唄」を投下。それでもなお声量に物足りなさを感じた様子で、「おいおい洋次郎はいつもこんなんで許してんのかよ」と彼らしい言葉運びで挑発する場面もあり、会場は観客の大合唱に包まれた。
Vaundyとは純粋に音楽と音楽でつながれた
野田洋次郎(Vo, G, Piano)の「俺ら今日デビュー記念日やで。そんなもんかい!?」という煽りを合図に、フルスロットルで幕を開けたRADWIMPSのステージ。一気に3曲を畳みかけたのち、野田は「記念日だからってしんみりする気はひとつもなくて。Vaundyのすごいライブを見ちゃったから、俺らもとんでもねえ熱をあなたたちにぶつけてもいいですか」と客席に呼びかけた。その後もライブは、20年のキャリアを支えてきた楽曲と、10月にリリースされたニューアルバム「あにゅー」収録曲を織り交ぜながら進行。曲の合間、会場が静寂に包まれると、野田は「どうしたの、そんなしんみりして。“11月23日”に緊張してる?」とファンに茶々を入れるひと幕もあり、記念日ならではの特別なやり取りも見られた。
横浜を拠点に活動してきたRADWIMPSにとって、対バンの舞台となった横浜アリーナはとりわけ縁の深い会場で、ここでライブを行うのは今回が22回目となる。野田は「こんなに横浜アリーナでライブができると思ってなかったです」と感慨深げに語りつつも、「しゃべり出すと止まらないし、何をしゃべっても足りないと思うから、ガンガン歌って届けます」と力強く宣言。その言葉通り、次々と楽曲を畳みかけていった。また武田祐介(B)とともにVaundyのライブの感想を交わした野田は、実はVaundyと直接会ったことがないままトリビュート企画と対バンをオファーしていたことを明かす。「僕らVaundyの音楽がすごい好きで。こうして純粋に音楽と音楽だけでつながって、ものすごい『前前前世』を奏でてくれて、本当に感謝してます」と述べつつ、Vaundyのライブを振り返り「やってくれなかったけどね。やる流れのMCだったよね」と会場の笑いを誘う場面もあった。
今回からギタリストの白川詢を新たなサポートメンバーに迎え、5人編成でツアーを行っているRADWIMPS。後半戦では新体制ながらキレのあるセッションでオーディエンスの熱気を最高潮に引き上げた。その後も彼らの豊かな音楽性を感じさせるパートが続き、「あにゅー」からの1曲「筆舌」では、野田の等身大の思いが赤裸々な言葉で届けられた。最後の1曲を前に、野田は「この日が本当に来るのかなと思いながら、ツアー組んで、アルバム作って、いろんな準備をしてて……。トリビュートに参加してくれるアーティストがいて、何よりも俺らの曲を聴いて、こうやってライブに来てくれるあなたがいて、嘘みたいだけど20年やってこれました。本当にありがとう」とファンへ感謝を伝え、Vaundyには「あなたのこれからの音楽も楽しみだし、いつか一緒になんかやりたいですね」と呼びかけた。
互いを称え合った「前前前世」
RADWIMPSのライブで恒例となっている、ファンによる「もしも」の大合唱に応えてメンバーが再び登場。野田は「本当に僕らは一筋縄ではいかないバンドで、あっという間に終わっていてもおかしくなかったんだけど、今日までつなぎ止めてくれたのは、僕らの音楽を聴いてくれて、見つけてくれたあなたのおかげなので、心からありがとうと伝えたいです。ありがとう」と改めてファンへの思いを語った。その言葉に続いて「前前前世」のイントロがかき鳴らされると、ステージ袖からVaundyが飛び跳ねながら登場。大ヒット曲でありながら、国内ライブではなかなか披露されないこの楽曲が両者のコラボレーションで届けられた。曲中では野田とVaundyが肩を組んだり、指を差し合ったりしながらリスペクトを示す場面もあり、その光景にオーディエンスからはこの日一番の歓声とコールが巻き起こった。
演奏を終えた野田は、SNSでも話題になっていたVaundy版「前前前世」のとある仕掛けについて「すごい」と絶賛。さらにVaundyが25歳であることに触れ「年齢はあまり関係ないけど、俺らが25歳のときは『狭心症』とかを作ってたあたりで……。清々しいほど生き生きとのびのびと規格外の音楽を作ってるVaundyを見て、俺らもすごい勇気をもらえるし、これからも日本の音楽を面白くしていきましょう」と賛辞を送った。それを受けたVaundyは「20周年を手助けできてよかったです。ありがとうございました」と述べ、その両者の姿に会場から温かな拍手が送られた。
「RADWIMPS 20th ANNIVERSARY LIVE TOUR」は12月26、27日の東京・有明アリーナ公演まで続く。
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@natalie_mu わぁぁ💓
デビュー記念日の余韻が鮮明によみがえる‥🔥😭
Day2めちゃくちゃめちゃめちゃ楽しかったなぁ✨😭😭
新たな供給助かります🙏🏻🥹💙🌹