XIIX、新曲含めた全20曲に命を吹き込んだツアー「So Many Stars」閉幕

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XIIXのワンマンツアー「XIIX LIVE TOUR 2024『So Many Stars』」が、本日10月31日に広島・広島CLUB QUATTROでファイナルを迎えた。

XIIX(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

XIIX(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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このツアーではサポートメンバーとして全7公演に岡本啓佑(Dr)と粂絢哉(G)が参加し、北海道、宮城、大阪公演には宮川純(Key)、残る4公演には山本健太(Key)が参加した。過去のライブにおいては斎藤宏介(Vo, G)と須藤優(B)の2人だけのパフォーマンスも披露されてきたが、今回は全編を通じてサポートメンバーを加えた5人体制による演奏を全20曲にわたり披露。より強固となったバンドアンサンブルを全国のファンに届けた。この記事では10月24日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の模様をレポートする。

「渋谷でここが一番きれい」

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

斎藤が柔らかにギターを奏でながらイントロを歌った「E△7」でライブの幕が開けると、「シトラス」「月と蝶」といったナンバーが連投され、徐々に上がる曲のBPMとともに会場の熱気も高まっていく。「Vivid Noise」の間奏ではステージ上の5人が豪快なソロ回しを繰り広げ、オーディエンスを熱狂させた。彼らのプレイに頬を紅潮させた観客がなかなか鳴り止まない拍手を送ると、斎藤はゆっくりと客席を見渡してから「……渋谷でここが一番きれい」と賛辞を送り返した。

「ひさしぶりのワンマンですけど、しっかり準備してきましたし気持ちも燃やしてきました。最後まで楽しんでください」という斎藤の言葉に続いては「No More」の心地よいサウンドを届け、会場の空気を先ほどまでとはまた別のものに変えていく。山本の優雅なピアノでオーディエンスを引き込んでから始まったのは「スプレー」。ハンドマイクを握った斎藤とベースを鳴らす須藤が笑顔で交わす応酬を、観客も全身で楽しんでいた。

1曲1曲に命を吹き込むライブ

須藤優(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

須藤優(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

毎年10月20日の「XIIXの日」前後にライブツアーを行い、東京公演はこのLINE CUBE SHIBUYAで開催するのがおなじみとなってきたXIIX。斎藤が「風物詩みたいで、今日楽屋に入ったら『うわ、懐かしい』ってなりました」と振り返ると、須藤もこの日を迎えた心境を「……このために生まれてきたんだな、と思いました」と明かして客席から歓声を浴びた。和やかな空気の中、斎藤は今回のツアータイトル「So Many Stars」に込めた思いを「夜空の星はたくさんあっても1つひとつが違って、それぞれが力強く生きているからこそ遠くからはきれいに見える。そんなふうに、違う意味がある1曲1曲に命を吹き込むことで素晴らしいワンマンライブにできると思っています」と語り、このあともさらに続くステージへの期待を高めた。

そんな“たくさんの星”のように幻想的なライトがきらめく中、仄暗いステージで演奏されたのは「夕映えに紛れて」。さらにシームレスに始まった「曙空をみつけて」では場内が柔らかな暖色に染まり、楽曲の世界を視覚からも伝えていく。オリジナルではシンプルなアレンジの2曲だが、このツアーでは5人バージョンのバンドアレンジで披露。聴き手の胸に迫る深みのある音像を通じ、XIIXのさらなる進化を印象付けた。

ツアータイトルを冠した新曲も

XIIX(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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「Light & Shadow」でオーディエンスを深遠な世界へ誘ったかと思いきや、「アカシ」の疾走感に満ちたサウンドで再び場内のテンションを引き上げるなど、ライブ後半も多彩な楽曲で観客を翻弄。須藤が牽引するグルーヴに乗せて軽やかなハンドクラップがホール内に響き渡った「LIFE IS MUSIC!!!!!」のあとは、春のツアーで初披露された高速チューン「Border=Border」で会場の熱気を最高潮に高めた。観客のシンガロングが一体感を作り上げた「ユースレス・シンフォニー」のあと、斎藤は「最後に、ツアーのために新曲を作ってきました」と言い添えて新曲「So Many Stars」を演奏。エモーショナルなバンドサウンドと流麗なメロディラインが濃密に絡み合う、聴き応え十分の楽曲で本編を締めくくった。

アンコールでは先日発表された、テレビアニメ「マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~」のオープニング主題歌として書き下ろされた新曲「煌めき」を初披露。心躍らせる軽快なメロディが、華やかな中にもどこか郷愁を誘うアンサンブルに乗せて歌われ、アニメの世界をオーディエンスに垣間見せるひとときとなった。ラストナンバーは「あれ」。直前の「煌めき」とガラリと雰囲気を変え、シニカルかつトリッキーなサウンドで客席を圧倒した。

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セットリスト

「XIIX LIVE TOUR 2024『So Many Stars』」2024年10月24日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

01. E△7
02. シトラス
03. 月と蝶
04. Vivid Noise
05. No More
06. おもちゃの街
07. スプレー
08. 夕映えに紛れて
09. 曙空をみつけて
10. Light & Shadow
11. 次の朝へ
12. アカシ
13. LIFE IS MUSIC!!!!!
14. Border=Border
15. うらら
16. ユースレス・シンフォニー
17. So Many Stars
<アンコール>
18. 正者の行進
19. 煌めき
20. あれ

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須藤優 @U_suto_

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