Ken Yokoyamaの90'sパンクカバーツアー開幕!柵なし渋谷CLUB QUATTROで大騒ぎ

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Ken Yokoyamaが10月21日に東京・渋谷CLUB QUATTROで全国ツアー「The Golden Age Of Punk Rock Tour」の初日公演を開催した。

柵なしで行われたKen Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)

柵なしで行われたKen Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)

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The Golden Age Of Punk Rock

Ken Yokoyama「The Golden Age Of Punk Rock」
Amazon.co.jp

PIZZA OF DEATHの超新星・HONEST

HONESTのライブの様子。(撮影:しゅんた)

HONESTのライブの様子。(撮影:しゅんた)[拡大]

このツアーはKen Yokoyamaにとって“8.5枚目のアルバム”という位置付けの90'sパンクカバーアルバム「The Golden Age Of Punk Rock」を携えてスタートしたもの。初日公演では、横山健(Vo, G)が“PIZZA OF DEATHの超新星”と期待する愛知・名古屋発のスリーピースパンクバンド・HONESTが対バンゲストとしてトップバッターを務めた。HONESTがPIZZA OF DEATHに所属したのはまだ全員が10代だった昨年のこと。樋口浩太郎(Vo, G)は自身が小学校5年生だった2015年、たまたま「ミュージックステーション」でKen Yokoyamaのパフォーマンスを観て衝撃を受け、メロディックパンクの洗礼を浴びたという。

早熟したパンクロック人生を歩む彼らは、昨年2月に1stフルアルバム「HONEST」をPIZZA OF DEATHから発表して以降、精力的にライブを行っている。Ken Yokoyamaとの競演は今回が初めてではないが、多大なるリスペクトを捧げる彼らとの対バンにHONESTファンも気合い十分。「HONESTかましたれ!」と息巻くオーディエンスに対し、樋口が「かましたれって言うけどな! そんなん俺らが一番わかってんだよ! ここでかまさなくてどこでやんだよ!」と叫び返す。しかし彼らは「今日はよろしくお願いします」と謙虚な姿勢で話すことがほとんどだった。

激しく歪んだギターサウンドとキャッチーなメロディのパンクチューン「I Like You」で勢いよくライブを始めた彼らは、疾走感と爆発力を併せ持つ「Minority」などでフロアの熱狂を誘う。この日のライブはステージとフロアの間に柵がないストロングスタイルとなっており、押し寄せるクラウドサーファーをセキュリティスタッフが必死に跳ね除ける場面もあった。さらにこの日のHONESTは、大好きな曲だというアメリカのパンクバンド・Descendentsの「One More Day」をカバー。Descendentsは、Ken Yokoyamaが「The Golden Age Of Punk Rock」で「I’m The One」をカバーしたバンドだ。Ken Yokoyamaに憧れるHONESTは、大先輩のルーツとも言えるバンドのカバーを届けることで彼らなりの音楽愛をステージで表現した。なお、このあとのKen Yokoyamaのライブ中には、横山がHONESTについて言及。彼は「ここ2、3年で一番いいライブをしてたんじゃないかな? この子らはまだ若いとか甘えたこと言わなくていいからさ。一丁前のバンドとして扱ってやってください」と話していた。

Ken Yokoyamaが90'sパンクカバーをたっぷり演奏

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)[拡大]

Ken Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)

Ken Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)[拡大]

Fatboy Slim「Rockafeller Skank」がオープニングSEとして流れ、Ken Yokoyamaがステージに登場。熱狂するオーディエンスが前方へと押し寄せる。しかし演奏が始まっても横山は背を向けたまま。ギターの音に納得がいっていない様子で首を横に振り、マイクにも向かわなかった。そんな状況にもオーディエンスは大合唱でライブを楽しんでいたが、横山はギターを持ち替え、オフマイクで「もう1回やる?」とメンバーに呼びかけて、1曲目「How Many More Times」をやり直した。横山は「ひさしぶり、東京! ツアー初日でSEを変えてみたりして、ライブを始めたらギターがひどい音でさ」と仕切り直した理由を説明。そんなトラブルがありつつも、今回のツアーはカバーアルバムを携えたもので、オリジナル曲のパート、パンクカバーのパートに分けてライブを行うことを予告した。

Ken Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)

Ken Yokoyamaのライブの様子。(撮影:半田安政)[拡大]

Jun Gray(B)(撮影:半田安政)

Jun Gray(B)(撮影:半田安政)[拡大]

EKKUN(Dr)(撮影:半田安政)

EKKUN(Dr)(撮影:半田安政)[拡大]

その言葉通り、ライブ中盤に転換SEとしてBeastie Boys「Sabotage」が流れたあとにパンクカバーコーナーに突入。NOFX「Stickn' In My Eye」や、Descendents「I'm The One」など、最新アルバムに収録されている楽曲の数々が披露された。なお横山はこの日、DescendentsのバンドTシャツを着てステージに上がっていた。90年代パンクロック縛りのカバーということで、当時の記憶が蘇ったであろう40代、50代のファンの歓喜と、HONESTのように当時まだ生まれていない世代のファンの興奮がフロアに渦巻く。横山はカバー曲を畳みかける構成にしたことを「後悔してるけど、後悔していない」と笑う。なぜならセキュリティの手が足りないほどにクラウドサーファーがステージに押し寄せ、狂騒状態になっていたからだ。横山は「すし詰め状態で、相撲みたいになってるよ」と心配しつつ、セキュリティを務めるスタッフがいなければ成立しない空間だとも語った。すさまじい盛り上がりを見せるフロアに横山は「これは普通じゃない、不思議なんだ。初めて観る人は『何をやってるんだ』って思うはずなんだ。でも、これがパンクロックだ」と言い切り、オーディエンスはその言葉に大きな歓声を上げた。

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)[拡大]

Hidenori Minami(G)(撮影:半田安政)

Hidenori Minami(G)(撮影:半田安政)[拡大]

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)

横山健(Vo, G)(撮影:半田安政)[拡大]

カバーアルバムには16組のパンクバンドの楽曲が収録されており、NOFXとNo Use For A Nameを除く14組は現役。横山は「どれかのバンドが日本に来る可能性もあるからさ。いつか本物を楽しんで、やっぱり本物がいいなって思ってもいいよ!」と愛するオリジナルのバンドへのリスペクトを込めて、その思いを語った。また本ツアーでは「2~4公演に参加すれば、カバーアルバムの全曲を楽しめる」とのことだ。「チケットが取れない」というファンの声に横山が「じゃあツアーを伸ばすかな?」と追加公演を示唆した瞬間、爆発的な歓声が。そのファンの熱量は、「35年バンドやってるけど、こんな歓声浴びたことないよ」と横山が思わず言うほどだった。興奮のステージが続き、ライブ終盤に横山は「会える人はこのツアーでたくさん会おう。来れない人は来年の……エクストラツアーに期待していてくれ!」と改めて呼びかけ、「過去も今もごちゃごちゃのいい空間だったよ! ありがとう。また会おう!」とオーディエンスとの再会を約束した。

公演情報

The Golden Age Of Punk Rock Tour(※終了分は割愛)

2024年10月29日(火)福岡県 DRUM LOGOS
<出演者>
Ken Yokoyama / BURL

2024年10月30日(水)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
<出演者>
Ken Yokoyama / BURL

2024年11月1日(金)愛媛県 WStudioRED
<出演者>
Ken Yokoyama / GOOD4NOTHING

2024年11月7日(木)新潟県 NIIGATA LOTS
<出演者>
Ken Yokoyama / SHANK

2024年11月8日(金)宮城県 Rensa
<出演者>
Ken Yokoyama / SHANK

2024年11月15日(金)神奈川県 CLUB CITTA'
<出演者>
Ken Yokoyama / OVER ARM THROW

2024年11月19日(火)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
<出演者>
Ken Yokoyama / DRADNATS

2024年11月20日(水)愛知県 DIAMOND HALL
<出演者>
Ken Yokoyama / DRADNATS

2024年12月1日(日)神奈川県 OPPA-LA
<出演者>
Ken Yokoyama(ワンマンライブ)

2024年12月6日(金)東京都 Spotify O-EAST
<出演者>
Ken Yokoyama / STOMPIN' BIRD

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※記事初出時、一部撮影クレジットに誤りがありました。お詫びして訂正します。

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きーせんふ @KDHRkiisen0393

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