「そうそう昔の曲はやりません」スパドラが初期曲連発でBLUE翻弄、全てが混ざり合った「DRA FES」

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SUPER★DRAGONが9月24日に東京・豊洲PITでライブイベント「SUPER★DRAGON DRA FES 2023」を開催した。

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「DRA FES」は、スパドラが毎年グループ結成の周年記念に行っているライブイベント。9月27日に迎える結成8周年を目前にしたこの日のイベントは「龍崎高校学園祭」と題された第1部、「8th Anniversary Live」と題された第2部と、昼夜で趣向を変えて行われた。この記事では、第2部の模様をレポートする。

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ライブの幕開けを告げたのは、この8年間でリリースされた楽曲のミュージックビデオやアーティスト写真を時系列にまとめたダイジェスト映像。ディスコグラフィを駆け抜けながら、少年の姿から青年の姿へ、スピーディかつドラマチックに移りゆくVTRでBLUE(SUPER★DRAGONファンの呼称)の期待感を急激に高めた9人は、ドープなサウンドの「Welcome to my hell」を1曲目にドロップした。パフォーマンスをリードするジャン海渡がローなテンションのラップで聴衆を“地獄”へと誘ったのち、9人はジェットコースターのように予測不能な楽曲展開を見せる「Are U Ready?」でBLUEを翻弄。ボーカルの古川毅と池田彪馬は高らかに歌い上げるボーカルでフロアに渦巻く楽しげなムードを増幅させた。

古川毅とジャン海渡。

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2曲を終えての自己紹介では、ファンとの距離感が近い「DRA FES」ならではの砕けたムードが早くも炸裂。飯島颯は「初心に戻って“ある自己紹介”をしようと思います」と切り出し「皆さん、今日はドラフェスです。盛り上がらないとつまみ出すぞ!」と、活動初期におなじみとなっていた「つまみ出すぞ」の口上でBLUEとメンバーを喜ばせる。また、毅はジャンの自己紹介で披露される「ジャジャジャジャン!」のコールを突如もじって「つつつつよし!」のコール&レスポンスでBLUEとコミュニケーション。これが「ジャジャジャジャン!」「つつつつよし!」という“つよジャン”のコラボに発展し、ジャンが「つよジャンオフィシャル(2人が共同運用しているInstagramアカウント名)、最高!」と叫ぶと、松村和哉は「これが身内ノリか……(笑)」と静かにツッコミを入れた。自己紹介を終えると、毅は「第1部の『龍崎高校学園祭』では、ふざけ倒しました。なので、第2部は今現在の、カッコいい今の俺らを見てほしい」とBLUEに語りかけ「そうそう昔の曲はやりませんよ、と。聞けても2曲くらいかな……」と“予告”する。

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「とにかく2023年の、新しいSUPER★DRAGONを楽しんでほしいなと思います。では次の曲どうぞ」。毅の入念な前置きと曲振りは、壮大な“前フリ”。続くセクションで、9人はスパドラの活動最初期を彩った楽曲を次々と披露していった。法被を羽織った毅とジャンの、ライトセーバーを使った殺陣から始まったのは「BIG DIPPER」(2015年)。9人は見得や飛び六方など歌舞伎の所作を取り入れたアイコニックなダンスを、8年をかけて培ってきたパフォーマンススキルで届けてBLUEを大いに沸かせる。続く「ZEN-SHIN-ZEN-REI」(2017年)でも彼らの惜しみないショーマンシップが発揮され、リリース当時にオンエアされていたテレビ番組「EBiDANアミーゴ!」の映像が曲中に映し出されるという驚きの演出が。番組の中で行われた「ZEN-SHIN-ZEN-REI」のソロダンスバトルオーディションの結果をなぞるように、ジャンと柴崎楽はステージ上でテクニカルなソロダンスを踊って歓声を誘った。大きな盛り上がりの中「Ooh! Ooh!」へ突入すると、この曲では田中洸希のヒューマンビートボックスが炸裂。懐かしの初期曲の数々を誰よりも楽しみながらフロアを煽る9人の姿に、会場は熱狂に包まれた。

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“前言撤回”の3曲でデビュー初期の人気曲が披露されたパートを終えると、ステージに浮かび上がったのはギターを抱えるジャンの姿。見慣れない光景にフロアからにわかに歓声が上がる中、彼が奏でるギターの音色とともに届けられたのは「Honey Baby」のアレンジバージョンだ。ミラーボールの光の粒の下、セットのあちこちに腰掛けた毅、彪馬、洸希、和哉はジャンが爪弾くギターサウンドに身を委ね、心地よいフェイクを交えながら曲を歌い上げる。5人と入れ替わりでダンサーメンバーの4人がステージに飛び出し、今夏誕生した“ダンサー曲”「SAWAGE!!!!」をドロップすると、BLUEは待ってましたとばかりにタイトル通りの大騒ぎで彼らに呼応。メンバーが考えた個性あふれるコールを完璧なタイミングで入れてパフォーマンスを盛り上げる。のちのMCでメンバーも「コールヤバくね?」と驚いた熱狂空間には途中からボーカルの5人も合流し、9人は腕を組み合って会場に渦巻く熱気を全身で受け止めた。

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「Bad Day」を終えてのMCでは、さっそく初期曲のコーナーを振り返った9人。ひさびさに披露する楽曲の数々に「テンション爆アゲ」だったというジャンは、勢いのあまり「BIG DIPPER」の冒頭で誤って法被を脱ぎ去ってしまったことをBLUEに告白して笑いを誘った。パワフルなダンスリレーが展開される「WILD BEAT」からなだれ込んだ「HACK MY CHOICE」ではスマートフォンによる撮影が許可され、BLUEは自身のスマホでメンバーを追いかけながら熱いコールを飛ばしてステージを彩った。

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9人が歩んできた歴史をたどりながら、懐かしの曲も今現在のスキルフルなパフォーマンスで楽しく届けていくSUPER★DRAGON。ジャンが「次第にとある見せ方がスパドラの武器になってくる。それがファイヤードラゴンとサンダードラゴン」と切り出してからは、グループ内ユニットであるファイヤーとサンダーに分かれてのステージを展開していった。まず、ファイヤーの4人は「大人の俺らがトップバッターやらせてくれよ」と言ってサンダーの5人を送り出し、最新のユニット曲「Aim so high」で自分たちのパフォーマンスをスタートさせる。小気味良いハンドシェイクを交わしつつ、スタイリッシュに熱い友情を歌い上げたかと思えば、4人はそのままサンダードラゴンの「GETSUYOUBI」を歌い出した。突然の“楽曲シャッフル”にBLUEの驚きの声が上がる中、ダンサーの玲於と颯もボーカルに参加して歌声を響かせ、4人はまっすぐな瑞々しいユニゾンでオーディエンスへと思いを届ける。曲の途中からファイヤーのステージに参加していたサンダードラゴンの5人は、お返しとばかりにファイヤーの「ARIGATO」をセレクト。ステージ上段に1列になって歌声を響かせると、こちらもダンサーチームの楽や壮吾が見せ場のパートで歌唱を担ってBLUEの驚きを誘った。メンバーの遊び心とチャレンジ精神が炸裂したユニットパートの最後にはサンダーの最新楽曲「Bad Bitter Honey」が届けられ、5人は等身大の色気を歌やダンスに乗せながら“年上の彼女”への思いを歌い上げた。

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思い出の初期曲やスパドラとしての表現の広がりを生んだユニット曲。さまざまな側面からSUPER★DRAGONの8年を振り返ったこれまでの流れは、「全ては混ざり合うのさ」「全てに意味があるのさ」と歌う「X」で結実し、クライマックスへと進んでいく。毅の気合いに満ちたシャウトが響いた「Tap tap tap!」では、挙げた手を打ち鳴らし、自らをも鼓舞するような熱に満ちたパフォーマンスで会場のボルテージを上げた9人。本編は「Reach the sky」で締めくくられ、タオル回しでひとつになったフロアを見回した毅は「また俺らとたくさん遊んでくれますか!」と語りかけながら舞台袖へと姿を消した。

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BLUEの大きな声に応えて始まったアンコールの1曲目に届けられたのは、2017年にリリースされた「KITTO→ZETTAI」。彪馬から毅へ、アカペラでつなぐ導入が始まると、フロアからは予想外の選曲に悲鳴のような声が上がった。曲を終え「ドラフェス楽しいね。こういう空気感だったなあって思い出すわ」と楽しそうにつぶやいた毅は「8周年を迎えて9年目に突入できるのは、皆さんの支えあってこそです」と、改めてBLUEへ感謝を伝える。そして9人は、12月22日に同じ豊洲PITでスペシャルイベント「999」を開催することを発表。このイベントについて、毅は「皆さんにお伝えしたいことがあるので、ここにいる1人ひとり、必ず来てほしい」と熱い眼差しで訴えた。

「2023年、まだまだ最高の思い出を作っていけたらと思います!」と毅が約束し、今年の「DRA FES」は「Popstar」でフィナーレへ。最後まで熱い声援と熱狂で9人のパフォーマンスを彩ったBLUEへ向け、ジャンは「BLUE最高だよ!」と笑顔で伝え、温かな充実感の中でこの日のステージを終えた。

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SUPER★DRAGON「SUPER★DRAGON DRA FES 2023」2023年9月24日 豊洲PIT セットリスト

第2部 8th Anniversary Live

01. Welcome to my hell
02. Are U Ready?
03. BIG DIPPER
04. ZEN-SHIN-ZEN-REI
05. Ooh! Ooh!
06. Honey Baby
07. SAWAGE!!!!
08. Bad Day
09. WILD BEAT~Hack My Choice
10. Aim So High
11. GETSUYOUBI
12. ARIGATO
13. Bad Bitter Honey
14. X
15. Tap tap tap!
16. Reach the sky
<アンコール>
17. KITTO→ZETTAI
18. Popstar

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撮影:笹森健一、小坂茂雄

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ぽん・こまゆげ @grgr33333

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