XIIX初対バンライブでKroiと共鳴、オーディエンスに思い届けた春の夜

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XIIX主催による対バンイベント「XIIX presents Eleven Back vol.1」が3月1日に東京・Spotify O-EASTにて開催された。

XIIX(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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XIIXの主催対バンライブは今回が初。東京に春一番が吹いたこの夜、XIIXはゲストに迎えたKroiとともに白熱したパフォーマンスを繰り広げ、満員のフロアを大いに盛り上げた。

Kroi(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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最初にステージに登場したKroiは「Drippin' Desert」でライブの幕開けを飾る。関将典(B)のグルーヴィなベースラインがオーディエンスの体を心地よく揺らしたあとは「Pixie」で幻想的な空気をもたらし、かと思うと「Juden」のダンサブルなビートを届けるなど、緩急自在なセットリストで観客を翻弄した。内田怜央(Vo)は「はじめまして皆さん、Kroiちゃんでございます!」と挨拶し「素敵なバンドにお呼ばれしちゃいましたよ」とこの日の対バンを心から喜んでいる様子を見せる。が、ここで益田英知(Dr)が予定していた曲順を間違えて「Juden」を始めてしまったことを暴露し、観客は大笑い。益田も「業務連絡です、(曲順を)入れ替えてやります(笑)」と苦笑いしていた。

内田怜央(Vo / Kroi)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

内田怜央(Vo / Kroi)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

「Funky GUNSLINGER」で重厚なアンサンブルを聴かせたあとは「Page」でサイケデリックな世界を繰り広げ、Kroiらしさにあふれたパフォーマンスで観客を魅了。内田の「心を開放して踊ってってください」という言葉に続いては「Balmy Life」を投下し、オーディエンスを大いに踊らせた。千葉大樹(Key)の奏でるクールなイントロから「Network」が始まると、その浮遊感に満ちたアンサンブルが会場の空気を再び変えていく。圧巻のコーラスワークが響いた「HORN」に続き、ラストナンバーに入る前には内田が「この曲でブチブチに上がって、このあとのライブも踊り倒しましょう!」とフロアを煽る。最後にKroiは「Fire Brain」をアグレッシブに演奏し、XIIXへとバトンをつないだ。

斎藤宏介(Vo, G / XIIX)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(Vo, G / XIIX)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

XIIXは「ZZZZZ」の甘く柔らかなサウンドでライブを始めると、「E△7」「Stay Mellow」で穏やかなリズムをフロアに響かせる。最初のMCでは斎藤宏介(Vo, G)がKroiのパフォーマンスを「カッコよすぎる!」と抑えきれないように絶賛。そして初開催となった今回の対バンライブについて「本当に楽しんでほしいと思っています」と気合いを込めた。そんな思いを表現するように、続いて披露されたのはこの日のためにリアレンジを施したという「あれ」。Kroiのサウンドを思わせるようなファンキーで華やかなアレンジに、オーディエンスは驚きながらも楽しそうに聴き入った。

須藤優(B / XIIX)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

須藤優(B / XIIX)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

中盤のMCでは斎藤と須藤優(B)がKroiのトリッキーかつハイクオリティなライブパフォーマンスに「何がどうなってああなってるの?」「どういうこと?(笑)」と首を傾げてみせ、観客の笑いを誘う。そんな2人は今回のイベントタイトル「Eleven Back」の由来についてのトークを展開。斎藤が「“Eleven Back”はトランプの大富豪のルールで、イレブンをバックすると“XIIX”になるなと」とタイトルを思いついた経緯を話すと、須藤は「気付いたとき興奮したでしょ?(笑)」と問いかける。さらに斎藤は「音楽は短所がひっくり返って長所にもなるもので、例えばダサさがカッコよさになったり。そういうイベントにもしたいし、このライブがみんなの心に残って何かの重い腰を上げるきっかけにもなってほしい」と、対バンイベントに込めた思いを丁寧に語った。

XIIX(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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「まばたきの途中」の美しい音像でオーディエンスを魅了したあと、「フラッシュバック」ではステージ後方のLEDスクリーンに投影されたカラフルな映像が楽曲の世界を深める。斎藤がギターを下ろし、ハンドマイクを握ってラップを聞かせた「スプレー」では、須藤を見やりながらリリックを「ダチのスッティーとは……」と変える遊び心でもファンを楽しませた。最後は疾走感に満ちた「アカシ」、そして「LIFE IS MUSIC!!!!!」で演奏が締めくくられた。

アンコールでは斎藤が「今日が今年初ライブなんですよね。なので次の約束ができないかなと思いまして……夏と秋にワンマンツアーをやります」と新たなライブ予定を発表し、ファンとの再会を約束して喜ばせた。一方、須藤もXIIXとしての2023年初ステージを終え「もう3月ですけど、今年は本気で生きようと思います」と話し、充実した1年にしていくことを誓った。

ここで斎藤が「せっかくなので一番最近作った曲をやりたいと思います」と紹介したあと、2人は初披露となる新曲をパフォーマンス。エモーショナルなアンサンブルに乗せて春の情景を描く、この季節にぴったりのナンバーでXIIXの進化をオーディエンスに印象付けた。最後に2人は「ユースレス・シンフォニー」を高らかに奏で、初の対バンライブの幕を閉じた。

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「XIIX presents Eleven Back vol.1」2023年3月1日 Spotify O-EAST セットリスト

Kroi

01. Drippin' Desert
02. Pixie
03. Juden
04. Funky GUNSLINGER
05. Page
06. Balmy Life
07. Network
08. HORN
09. Fire Brain

XIIX

01. ZZZZZ
02. E△A
03. Stay Mellow
04. あれ
05. No More
06. Regulus
07. まばたきの途中
08. フラッシュバック
09. スプレー
10. アカシ
11. LIFE IS MUSIC!!!!!
<アンコール>
12. 新曲
13. ユースレス・シンフォニー

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