稲葉浩志、“愛”に始まり“愛”に終わった横アリ公演で「声の力はすごいと実感してます、まじで」

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稲葉浩志(B'z)が2月1、2日に神奈川・横浜アリーナでワンマンライブ「Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~」を開催した。この記事では、1日公演の模様をレポートする。

稲葉浩志(写真提供:VERMILLION RECORDS)

稲葉浩志(写真提供:VERMILLION RECORDS)

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「Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~」の様子。(写真提供:VERMILLION RECORDS)

「Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~」の様子。(写真提供:VERMILLION RECORDS)[拡大]

開演時刻を迎え、フロア中央に設置された円形ステージにサポートメンバーの鈴木英哉(Dr / Mr.Children)、徳永暁人(B)、DURAN(G)、サム・ポマンティ(Key)がそろって登場。少し遅れて姿を見せた稲葉はステージを一周して、おもむろにブルースハープを吹き始める。会場のボルテージを徐々に高めていき、ライブは「愛なき道」で幕を開けた。鈴木のドラムを中心としたキメが観客の体を自然と揺らす「The Morning Call」、稲葉の艶のある歌声とDURANのテクニカルなギターソロが印象的な「Stay Free」を届けたところで、稲葉は「なんて素敵な景色なんでしょう」と1万5000人が集結した場内を見渡しながら顔をほころばせた。

稲葉浩志(写真提供:VERMILLION RECORDS)

稲葉浩志(写真提供:VERMILLION RECORDS)[拡大]

「Golden Road」ではステージ上部に設置されたモニタに、歌唱する稲葉の姿と銀杏並木の映像が合成され、ロマンチックなムードに。稲葉は「I AM YOUR BABY」でアコースティックギターを軽快に奏で、「Salvation」でメロウな風を場内に送り込む。鈴木の座るドラム台が“人力で”回ることを明かしたMCを経て、サムのジャジーなピアノで始まる「念書」がスタート。この曲では稲葉のシャウトが横アリを切り裂き、続く「正面衝突」でも稲葉はステージを周遊しながら全方向のファンに向けて熱いシャウトを響かせた。

「Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~」の様子。(写真提供:VERMILLION RECORDS)

「Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~」の様子。(写真提供:VERMILLION RECORDS)[拡大]

この日のライブはコンサートプロモーターズ協会(ACPC)のガイドラインを遵守したうえで声出しが解禁されており、稲葉は「こんな日が来るなんて……」と言いながら胸を打たれたような仕草を見せ、「やっててよかった。声の力ってすごいんだなと実感してます、まじで」と喜びを噛み締めていた。その後、ライブ中盤はスローテンポな楽曲が連なる展開に。「BLEED」ではメンバーが向かい合いながら丁寧に音を紡ぎ、「波」では海の底へと潜っていくような深遠な世界を描き出す。また稲葉が「静かな雨」をしっとり優しく歌い終えると、拍手の雨がステージに降り注いだ。そして「Little Flower」からシームレスに新曲「NOW」へつなげるというサプライズも用意され、ファンを喜ばせた。

2021年9月に行なわれた「B'z presents UNITE #01」で競演しているB'zとMr.Childrenだが、この日は鈴木が稲葉のサポートを務めるという夢のコラボが実現。メンバー紹介のMC時に稲葉が「なかなかほかのバンドで叩いているのを見たことがなくて、『やらないでしょ』と思いつつオファーしてみました」と言うと、鈴木は実際に他バンドのサポートとしてライブに参加するのが初めてであることを明かし、「(声をかけてもらって)本当にうれしかった。最高です!」と破顔した。また、この日2度目の“ドラム台回し”が行なわれ、稲葉は「皆さんのライブの感想が『ドラムが回った』にならないかな」と心配していた。

「ハズムセカイ」にてフロアを彩ったバルーン。(写真提供:VERMILLION RECORDS)

「ハズムセカイ」にてフロアを彩ったバルーン。(写真提供:VERMILLION RECORDS)[拡大]

「JEN(※鈴木の愛称)さん、準備はどうですか?」という稲葉の問いかけに、180°回転して背を向けた状態の鈴木が「オーケーです」と返してライブは「Okay」で再開。高揚感あふれるシンセサウンドと、花道まで駆けていく稲葉のパワフルなパフォーマンスが場内の熱気を一気に上昇させる。稲葉はハードなロックチューン「YELLOW」を畳み掛け、続くダンスナンバー「羽」では1万5000人とコール&レスポンスを繰り広げる。「皆さんの声が聞けて、長いことミュージシャンをやってますけど、生まれ変わったような……そんな気分です。本当に今日皆さんに会えてよかった」と感謝の言葉を伝えた稲葉。「遠くまで」でこの日一番遠くまでロングトーンを響かせたあとは、カラフルなバルーンがフロアを彩る中で「ハズムセカイ」をドロップし、にぎやかに本編の幕を下ろした。

稲葉浩志(写真提供:VERMILLION RECORDS)

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稲葉のアコースティックギターでの弾き語りによる「あの命この命」でアンコールはスタート。徳永のスラップベースが炸裂する最新曲「BANTAM」を挟み、稲葉は「CHAIN」で再びファンとのコール&レスポンスを心ゆくまで楽しむ。そして「ソロでのライブは自分にとってもチャレンジです。不安なことがいっぱいあります。でもいろんな人が協力してくれて、皆さんが集まってくれて今回のチャレンジが実現しています。今日は皆さんの愛の力をいっぱいいただきました。来てくれてありがとう」と思いを真摯に伝える。最後は「いつか君に届けばいい 胸いっぱいのmy love」と歌う「oh my love」でありったけの愛をファンへお返し。横アリを幸福感あふれる空気で満たして、2時間半におよぶソロライブを成功へと導いた。

Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~ 2023年2月1日 横浜アリーナ セットリスト

01. 愛なき道
02. The Morning Call
03. Stay Free
04. Golden Road
05. I AM YOUR BABY
06. Salvation
07. 念書
08. 正面衝突
09. BLEED
10. 静かな雨
11. 波
12. Little Flower
13. NOW
14. Okay
15. YELLOW
16. 羽
17. 遠くまで
18. ハズムセカイ
<アンコール>
19. あの命この命
20. BANTAM
21. CHAIN
22. oh my love

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B'z @Bz_Official

ナタリー:Koshi Inaba LIVE 2023 〜en3.5〜 ライブレポート
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