大橋トリオ×THE CHARM PARK、2人きりのライブに石田ゆり子がサプライズ登場

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大橋トリオTHE CHARM PARKが12月4日に大阪・Billboard Live OSAKA、12月11日に神奈川・Billboard Live YOKOHAMAでライブを行った。両会場で2ステージ、計4公演が行われたライブのうち、この記事では横浜公演2ndステージの模様をレポートする。

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

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「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

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おそろいの大きなハットを被り、客席通路をゆっくり歩いてステージへと上がった大橋トリオとTHE CHARM PARK。ステージには2人が演奏するギターとピアノが置いてあるのみで、2人は横並びの椅子に座ると、それぞれアコースティックギターを構える。「今年のライブ納めですね」「楽しんでまいりたいと思います」とリラックスした様子の2人はおもむろにアルペジオを奏で始めるも、演奏が思うようにいかずやり直しに。リビングでくつろいでいるかのような大橋とCharmのやりとりを、観客も食事やドリンクを味わいながらゆったりと見守る。都合2回のやり直しを経て歌われたのは、Simon & Garfunkelのカバー「The Boxer」だ。ソフトな歌声のハーモニーと抑揚の効いたフォーキーなギター、大橋が革靴で刻むリズムの音だけが響き、場内は穏やかなムードに満ちた。

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

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「2022年のライブ納めを大橋さんとご一緒できて光栄です」と喜ぶCharmに「こちらこそ」と大橋。これにCharmは「いやいや、助かります」と答えるが、これはアメリカで育ったCharmの口癖で、相手に感謝を伝えるときに使う「You are a lifesaver」のニュアンスだそう。この日のライブでは、2人の間で何度も「助かります」という言葉が飛び交った。2曲目はTHE CHARM PARKの楽曲「君と僕のうた」。Charmはギターのボディを叩き、ルーパーで8ビートのリズムを作る。大橋の即興的なギターソロにCharmは思わず「Woh!」と声を上げた。続いては大橋トリオの楽曲「そんなことがすてきです。」へ。観客はゆったりとしたリズムに合わせてハンドクラップを鳴らした。

向かい合って演奏する大橋トリオ(左)とTHE CHARM PARK(右)。

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毎年この時期は楽曲制作に追われているという大橋は、前日まで作業していたという来年1月放送のテレビドラマ「探偵ロマンス」の劇伴およびオープニングテーマについて触れ、ドラマへの期待を募らせた。続いて「初期の曲をひさびさに」という大橋の紹介で演奏されたのは、彼の2007年の作品「PRETAPORTER」に収録されていた「GRAVITY」。穏やかながら情熱的な大橋の歌とギターに触発され、Charmのギターソロにも熱がこもる。続いて大橋がギターをピアニカに持ち替えると、THE CHARM PARKの「Dear Sunshine,」へ。Charmの歌に寄り添うように、エコーの効いたピアニカの優しい音色が響く。抑揚の効いた2人の演奏に、観客は息を呑むように静かに耳を傾けた。

lilyこと石田ゆり子。(撮影:勝永裕介)

lilyこと石田ゆり子。(撮影:勝永裕介)[拡大]

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

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演奏を終え、おもむろにグランドピアノへと移動した大橋は、「今日は皆さんラッキーだと思います。この方はなかなか生で見れないと思いますが……凛とした1輪のお花、1輪なんですが大輪のお花を咲かせてくれたような……あえて名前は出さずにご紹介しましょうか。お入りください」とシークレットゲストを呼び込む。客席通路を通りゆっくりと現れたのは、俳優の石田ゆり子だ。石田は大橋のプロデュースのもと「lily」名義の音楽プロジェクトをスタートさせ、10月に初のミニアルバム「リトルソング」をリリースしたばかり。客席最前列から1mほどしかないステージに緊張の面持ちを見せつつ、石田は大橋のピアノとCharmのギターに乗せて、lilyのオリジナルナンバー「うたかた」を披露した。毎日の散歩の光景を歌にしたという「うたかた」。ゆっくりとした歩幅を想像させる大橋のピアノにCharmが彩りを添え、少女のような石田の歌声が沁み渡る。最後は石田もハンドベルで演奏に参加し、大橋は即興で「ジングル・ベル」のフレーズを重ねた。

大橋トリオ(左)とlily(右)。

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リトルソング

lily「リトルソング」
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立ち上がり照れくさそうに挨拶した石田は「緊張しますね。あまりにも近くて……皆さんも困りますよね。食べてるものが見えます」とぽつり。彼女が観客を前に歌声を披露するのは、大橋が11月3日に行ったデビュー15周年ライブ「TRIO ERA 2」に続いて2度目。大橋が「今後とも、これに味を占めてぜひステージに」と促すと、石田は「こうやって音楽の扉を開けていただいて。どんなに下手でも開くとうれしいものなので、今後もぜひ」と答えた。そして石田はさらにもう1曲、「TRIO ERA 2」でも披露した「ちいさなうた」を披露し、しとやかにステージをあとにした。

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)

「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」の様子。(撮影:勝永裕介)[拡大]

お互いを讃え合う大橋トリオ(左)とTHE CHARM PARK(右)。(撮影:勝永裕介)

お互いを讃え合う大橋トリオ(左)とTHE CHARM PARK(右)。(撮影:勝永裕介)[拡大]

再び2人きりになった大橋とCharmは、大橋トリオの「EMERALD」を演奏。アグレッシブなパフォーマンスは徐々に熱がこもり、最後のブレイクがばっちり決まると、2人は何度もブレイクを繰り返した。最後はTHE CHARM PARKの「Rolling On」。息の合った2人の演奏とハーモニー、観客のハンドクラップが一体となり、ピースフルなムードでライブは締めくくられた。2人はステージを去るも、アンコールの拍手を受けて再び登場。「ちょっとじっくりやりすぎましたね」と予定時間を大きく超えてしまったことを反省しつつ、アンコールに応えてもう1曲、「ちょっと原点に帰って……」と大橋トリオが広く知られるきっかけとなった2006年の楽曲「BAUMKUCHEN」を披露した。2人は「助かります」と互いを讃え、満面の笑顔で観客に挨拶。さわやかにライブを終えた。

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「ohashiTrio & THE CHARM PARK Billboard Live Tour 2022」2022年12月11日 Billboard Live YOKOHAMA 2ndステージ セットリスト

01. The Boxer(オリジナル:Simon & Garfunkel)
02. 君と僕のうた
03. そんなことがすてきです。
04. GRAVITY
05. Dear Sunshine,
06. うたかた / lily
07. ちいさなうた / lily
08. EMERALD
09. Rolling On
10. BAUMKUCHEN

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