山本精一、曽我部恵一、tomadら登場！充実の宅録テーマ本

自宅録音（宅録）をテーマにした書籍「宅録～D.I.Y.ミュージック・ディスクガイド」が本日3月30日に刊行された。

この本では宅録の歴史を紐解くとともに、おすすめのアルバムをディスクレビュー形式で紹介。レス・ポール「New Sound!」、THE BEATLES「The Esher Demos - The Acoustic Masterpieces」といった宅録黎明期の名盤から、細野晴臣「Hosono House」、山下達郎らによる「Add Some Music To Your Day」など'70年代ポップミュージックシーンの作品、豊田道倫「バイブル」、昆虫キッズ「My Final Fantasy」、前野健太「さみしいだけ」、二階堂和美「またおとしましたよ」、横山剣「ザ・自宅 - 題名のないSOUL」、トクマルシューゴ「Exit」といった2000年代のアルバム、さらにヒカシュー「ヒカシュー 1978」、BOREDOMS「Pop Tatari」、Hair Stylistics「AM5:00+」、YMCK「Family Music」など独自のスタンスで活動を続けるアーティストの作品まで、多彩なアルバムがユニークなテーマ別に取り上げられている。

またさまざまなアーティストおよび音楽業界関係者へのインタビューも充実。小説家の桜井鈴茂による曽我部恵一インタビューや、ばるぼらがMaltine Records主宰・tomadに迫ったテキスト、本書の編著者である江森丈晃が山本精一のプライベートスタジオを訪問して行われたロングインタビューなどが掲載されている。

さらにこれから宅録で音楽を作ってみようと思う読者のために録音の基礎知識も紹介。1冊で宅録に関するさまざまな知識が得られる書籍となっている。

江森丈晃「宅録～D.I.Y.ミュージック・ディスクガイド」目次

・Introduction
・ハードディスク以前・以後ぐらいはわかっておこう 多重録音の発展史 ～僕らの自宅スタジオができるまで
［TRK1］「そもそも彼らがいなければ」宅録NOWに貢献度大～レジェンドによる最重要アルバム16選
・なぜレジェンドたちからD.I.Y.魂を感じるのか？
［TRK2］「実は僕らは孫だった」パイオニア（≒スキモノ）たちによる宅録創世記～70年代
［TRK3］「壁に歌うということ」ベッドルーム・ミュージシャンの孤独と発散
・山本精一インタヴュー＠京都プライヴェートスタジオ訪問
［TRK4］「重ねて刻んで発酵させて、最後に自分で味見する」偏執（編集）狂的宅録のサウンドウィザードたち
・HOMEMADE MUSIC的ブックガイド
・中西俊夫流・おもしろ手作りサウンドの秘訣
［TRK5］「この録音は、発明かもしれない」すごい場所、すごい手法、イズムが燃える異分子たち
［TRK6］「小爆発するアマチュアリズム」素人系～かつて“ローファイ”と呼ばれたもの～スモールインディの今昔
・「カセットテープ、再燃」バイヤーでありレーベルオーナーに聞く「最新」事情～仲真史インタヴュー
・初回限定500Ltd.時代のパッケージング（デザイナー編） 石黒景太×千原航×高畑肇×江森丈晃
・初回限定500Ltd.時代のパッケージング（ミュージシャン編） She Talks Silence制作日誌
［TRK7］「四角い画面から、丸い世界を掌握する」ダンスミュージックひとつかみ
・「内側を向いたまま巨大化していく文化」インターネットと音楽、日本のネットレーベルとその周辺～マルチネレコードtomadインタヴュー
・曽我部恵一インタビュー