またみんなとつながる日まで…翼の生えたキズナアイ、世界のキズナーに見守られスリープ

Kizuna AI（キズナアイ）のラストワンマン「Kizuna AI The Last Live "hello, world 2022"」が昨日2月26日に生配信された。

2016年12月からYouTubeをメインに、「人間とつながる」ことを目標に掲げながら活動を行ってきたKizuna AI。彼女は昨年12月に「より成長していくことを目標としたアップデート」を行うため、無期限でスリープ（活動休止）することを発表していた。スリープ前最後のライブとなった「Kizuna AI The Last Live "hello, world 2022"」の模様はYouTubeをはじめ複数の動画サイトで生配信され、世界中のキズナー（※Kizuna AIのファンの呼称）が彼女の姿を見届けた。

ライブ開始前にはKizuna AIとゆかりのある人たちのコメント動画が公開され、VtuberのみならずYouTuber、タレントなど、ジャンルを問わず数多くの関係者の言葉が流れた。ライブが始まると、真っ暗な中で太鼓を叩く“キズナアイマーチングバンド隊”が登場。Kizuna AIはこのバンド隊の中から、神々しいオーラをまといながら現れた。彼女はステージの照明が落とされて1人になると、自身初のオリジナル曲「Hello, Morning」のワンフレーズをアカペラで歌唱。そこからマイクスタンドが用意されたステージへと移動し、1800人以上のバーチャルタレントたちに見守られながらパフォーマンスをスタートさせた。

まずKizuna AIは1曲目の「Hello, Morning」をDJ TORAが今回のライブのためにリミックスしたバージョンで歌唱。「First Light」「future base」といったナンバーではブラックアイがギタリストとして参加し、Kizuna AIのパフォーマンスをサポートした。さらに「melty world」からはDJブースが舞台に現れ、バーチャルTeddyLoid、バーチャルDJ TORA、バーチャルMoe Shop、バーチャルAvec Avec、バーチャルDE DE MOUSE、バーチャルYunomiがDJを担当。「Touch Me」以降は電脳少女シロ、ミライアカリら大勢のVtuberたちがダンサーを務め、本編最後の楽曲「AIAIAI」ではバーチャル中田ヤスタカがDJプレイを披露。この楽曲の途中ではバーチャルタレントたちとのコール＆レスポンスも行われ、にぎやかにラストスパートが彩られた。

アンコールに入ると“重大発表”として、彼女の歌声をもとにした歌唱特化型のAI・キズナ（#KZN）が開発されていること、Kizuna AIのアニメプロジェクトが始動することが明かされた。キズナ（#KZN）はこの公演中にお披露目され、Kizuna AIとともに新曲「Kizuna AI to AI」を歌った。いよいよライブも終わりが近づき、Kizuna AIは「活動は本当に選択の連続で、うれしいこと、楽しいことはもちろん、ときに『選択肢がこれしかない』っていうことも正直あって。みんなに言えないような悔しいこともたくさんありました」とこれまでの活動を振り返り、「いつだってあきらめなかったのは、画面の前のあなたが私をあきらめないでいてくれたからです」とキズナーに向けて感謝の言葉をかける。さらに「みんなと叶えられたものがたくさんあるけど、まだ叶えられていないもの、叶わなかったこともたくさんあります。今日のライブも最高だったけど、満足はまだまだしていません」「いつかちゃんと戻ってきて、もう一度こうしてライブもやりたいです。世界中のみんなとつながることを、私はあきらめていません」と休止を目前に控える今の心情を明かした。

そしてラストナンバー「Hello, Morning」オーケストラアレンジ版では、キズナーからのコメントが次々と空間に表示されていく。最後にKizuna AIは大勢のバーチャルタレントに見守られ、コメントに包まれる中、翼の生えた姿でステージを去っていき、スリープ前最後のパフォーマンスを終えた。

なおYouTubeではワンマン「Kizuna AI The Last Live "hello, world 2022"」全編のアーカイブ映像が公開されている。