フレデリック×須田景凪、お互いをリスペクトしあったツーマンで再共演誓う

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ライブイベント「フレデリック×須田景凪『ANSWER』」が2月6日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。

フレデリックと須田景凪。(撮影:西槇太一)

フレデリックと須田景凪。(撮影:西槇太一)

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「フレデリック×須田景凪『ANSWER』」は、昨年12月に2組のコラボ音源「ANSWER」がリリースされたことを記念して行われたライブ。本公演で2組は、アプリゲーム「テイルズ オブ ルミナリア」のインスパイアソングやテーマソングなどを披露して、観客を楽しませた。

須田景凪(撮影:西槇太一)

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最初に登場したのは、この日が自身初のツーマンライブとなる須田。サポートメンバーのモリシー(G / Awesome City Club)、雲丹亀卓人(B)、矢尾拓也(Dr / Nanakamba)と舞台に立った須田は、まずはメジャー1stアルバム「Billow」から、ミディアムテンポのナンバー「MOIL」をハンドマイクで熱唱し、オーディエンスの期待感を高める。そこからギターを構えて疾走感のある「veil」でハンドクラップを促し、さらにロックンロールナンバー「レド」を続けて観客を高揚させた。コロナ禍のライブ開催のため、客席から歓声が飛ぶことはなかったものの、「人生で初のツーマンを、自分の好きなバンドとできることを、めちゃくちゃうれしく思っています」と語る須田に向けて、観客は熱い拍手を送った。

須田景凪(撮影:西槇太一)

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「フレデリック×須田景凪『ANSWER』」の様子。(撮影:西槇太一)

「フレデリック×須田景凪『ANSWER』」の様子。(撮影:西槇太一)[拡大]

エレクトリックドラムの音色をフィーチャーした「Vanilla」やモリシーの奏でるアコースティックギターや須田のオーガニックな歌声が印象的なバラード「はるどなり」で、自身の世界観を印象付けていく須田。彼は「自分も昔からプレイしてた『テイルズ オブ』シリーズのエンディングを書かせてもらったんですけど、まさかのオープニングがフレデリックで。自分とフレデリックの縁をさらに深くしてくれたような、思い入れのある曲をやります」と前置きをして、「テイルズ オブ ルミナリア」のエンディングテーマ「リグレット」を披露した。その後、須田は「パレイドリア」のアウトロでは、フレデリックのキラーナンバー「オドループ」のサビのフレーズを織り交ぜて歌ってみせて、場内の熱気をさらに高めた。

「フレデリック×須田景凪『ANSWER』」の様子。(撮影:西槇太一)

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MCでは、須田がフレデリックについて「もともと自分は、2013、2014年ぐらいからフレデリックのいちファンで。その当時、ボーカロイドを中心に使って活動していて。『めちゃくちゃ好きなバンドだけど、畑も違うし、交わるところはないのかなあ』と思ってたんです。まさか一緒に曲を作れるとは思ってなかったし、ましてや一緒にCDを出して、人生初のツーマンライブを一緒にできるとは思ってなかったので……本当に幸せです。ありがとうございます」と感慨深げに語る。そして最後に彼は、昨年10月に開催されたオンラインイベント「The VOCALOID Collection ~2021 Autumn~」の人気企画「ボカコレランキング」のエントリーに合わせて、須田がバルーン名義で投稿した楽曲「パメラ」を披露してアクトを終えた。

フレデリック(撮影:西槇太一)

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三原健司(Vo, G / フレデリック)(撮影:西槇太一)

三原健司(Vo, G / フレデリック)(撮影:西槇太一)[拡大]

後攻のフレデリックは「テイルズ オブ ルミナリア」のオープニングテーマ「TOMOSHI BEAT」でライブをスタートさせる。全国ライブハウスツアー「FREDERHYTHM TOUR 2021-2022 ~朝日も嫉妬する程に~」のファイナル公演を、このツーマンライブの2日前に行ったばかりの彼ら。三原健司(Vo, G)、三原康司(B, Vo)、赤頭隆児(G)、高橋武(Dr)の4人は、冒頭からツアーを完走した達成感を感じさせるようなグルーヴ感を見せ付けた。さらにパワフルなダンスロックナンバー「KITAKU BEATS」、和田アキ子への提供曲「YONA YONA DANCE」のセルフカバーを畳みかけて、観客を踊らせた。

三原康司(B, Vo / フレデリック)(撮影:西槇太一)

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赤頭隆児(G / フレデリック)(撮影:西槇太一)

赤頭隆児(G / フレデリック)(撮影:西槇太一)[拡大]

MCでは、健司が須田のアクトについて、「いやあ、須田景凪くんのステージ、すごかった! 初めてのツーマンライブって言ってたけど、バチバチやん! ライブもすごいし、アレンジも入れてくるし。なんか、俺らの知ってる曲も入れてくるし(笑)」と絶賛。続けて「須田景凪くんはこの曲を聴いてフレデリックを知ってくれた」という前置きをして、バンドはインディーズ時代の楽曲「峠の幽霊」を演奏。彼らはおとぎ話と怪談が交錯するようなミステリアスな歌詞でオーディエンスをフレデリックの世界観に誘った。その後、3月30日リリースのニューアルバム「フレデリズム3」より、アルバムリリースに先駆けて明日2月9日に配信リリースされる新曲「Wanderlust」の演奏へ。テクノやハウス感が漂うAメロから、切迫感に満ちたパワフルなサビへと展開していくこの曲では、康司がシンセベースを奏でる。ロックとポップ、シーケンスとバンドサウンドを重ね合わせた遊び心のあるサウンドに合わせて、観客はクラップを響かせた。

高橋武(D / フレデリック)

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後半戦では人気曲「オドループ」をパフォーマンスして、オーディエンスを歓喜させる。健司は「ツーマンと言えども、絶対に負けられない戦いがそこにあると思うんですよ!」と闘志を燃やした。そして彼は須田について「ここ2、3年の間にすごく仲良くなって。仲良くなる速度が速かったし、音楽に限らず、好きなものの感性が自分たちと合う。アーティストとしても尊敬するし、友達としてもずっと一緒にいたいと思える存在。一緒に曲を作って、CDを作って、ライブをやって……形としてはこのライブで一区切り、須田景凪くんとフレデリックが一緒にやるっていうのは最後になるかもしれへんねんけど、俺は全然最後っていう気がしなくて。むしろ『ここから始まるな』って」と語った。

フレデリックと須田景凪。(撮影:西槇太一)

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アンコールでは、フレデリックが再登場したところで、健司が須田を呼び込む。須田は「一緒にCDを作って、一緒にインタビュー受けたり、ラジオに出たりしたじゃないですか。あれも自分はめちゃめちゃ楽しくて。基本的に僕は1人で活動してるので、これからしばらくあれがなくなるのか……と思うと、すげえ寂しいです」と語り、健司は「こうやって一緒に須田くんとやるのも楽しいし、こっから先が俺はめちゃくちゃ楽しみ」と笑顔を見せた。そして2組はこの日のラストナンバーとして「ANSWER」をパフォーマンス。熱演を経て、健司は須田に「またいつかやりましょう」と声をかけ、それに対して須田も「絶対やりましょう」と答えて、2組はステージをあとにした。

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フレデリック×須田景凪『ANSWER』」2022年2月6日 Zepp DiverCity(TOKYO)セットリスト

須田景凪

01. MOIL
02. veil
03. レド
04. Vanilla
05. はるどなり
06. リグレット
07. シャルル
08. パレイドリア
09. パメラ

フレデリック

01. TOMOSHI BEAT
02. KITAKU BEATS
03. YONA YONA DANCE(フレデリズムVer.)
04. 峠の幽霊
05. Wanderlust
06. Wake Me Up
07. オドループ
08. 名悪役
<アンコール>
09. ANSWER(フレデリック×須田景凪)

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【ライブレポート】フレデリック×須田景凪、お互いをリスペクトしあったツーマンで再共演誓う(写真18枚)
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