YOASOBIが2つの夢叶えた日本武道館ワンマン「この空間には愛しかない」

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YOASOBIが12月4、5日に東京・日本武道館にて初の有観客ライブ「NICE TO MEET YOU」を開催。この記事では昨日5日公演の模様をレポートする。

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

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ステージに向かうYOASOBI。(Photo by Kosuke Ito)

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「小説を音楽にする」というコンセプトで、2019年にコンポーザーのAyaseとボーカルのikuraによって結成されたYOASOBI。同年11月に発表した第1弾楽曲「夜に駆ける」は、2020年12月にストリーミング再生3億回を突破し、Billboard Japan総合ソングチャート「HOT100」にて2020年の年間1位を獲得、年末には「NHK紅白歌合戦」に初出場した。コロナ禍に大躍進を遂げたYOASOBIは、2021年2月に初ライブ「KEEP OUT THEATER」をオンラインで開催。曲数は少ないながらも、配信ライブならではのギミックの詰まった演出を添えて熱量のあるパフォーマンスを視聴者に届けた。

ikura(Vo)(Photo by Kosuke Ito)

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「はじめまして」を意味する「NICE TO MEET YOU」という言葉の通り、初めてファンと対面する機会になった日本武道館公演。会場に入るとアリーナいっぱいに1682枚のLEDパネルからなる巨大なステージが広がっていた。会場が暗転するとステージが光り出し、サポートメンバーの禊萩ざくろ(Key, Cho)、AssH(G)、仄雲(Dr)、やまもとひかる(B, Cho)に続いて、大量のバンダナでデザインされたカラフルな衣装のAyaseとikuraが登場。色鮮やかなムービングライトの光が会場中を駆け巡る華やかなオープニングが終わると、ikuraは「あの夢をなぞって」をアカペラでワンコーラス歌う。そして「はじめまして! YOASOBIです!」と元気いっぱいに挨拶すると同時に床のLEDパネルに大輪の花火が咲いた。

Ayase(Composer)(Photo by Kosuke Ito)

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仄雲の生ドラムが観客を踊らせた「大正浪漫」では、楽曲が持つ和の世界観の映像がYOASOBIの足元のパネルに映し出され、YOASOBIの2人が立つステージが駆動して高さ4.4mまで上昇するなど、ド派手な演出が観客を驚かせる。続く「ハルジオン」ではikuraが自由にステージ上を歩き回りながら美しい歌声を放ち、余裕さえ感じるステージングを展開。ドコモ「ahamo」のCMソングとしておなじみの「三原色」では、その名の通り赤、青、緑の三原色のレーザーが日本武道館を駆け巡り、サポートメンバーを乗せたステージも上昇。メカニックなリフト部分も三原色の照明で彩られ、会場のムードを盛り上げた。

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)[拡大]

圧倒的なステージとは裏腹にゆるい雰囲気で衣装についてのMCを繰り広げる2人。ikuraは「ここまで連れてきてくださった皆さんと“はじめまして”できるなんて幸せ。1秒1秒大切に歌うので皆さんも1秒1秒を噛み締めて観てもらえたら」とファンへの思いを語り、Ayaseは武道館公演の前日の夜に見た夢に昔組んでいたバンドのメンバーが登場したという“エモ話”を披露したあと、「武道館はずっと夢の場所だったし、YOASOBIが始まってからファンの皆さんに直接会えなくて心苦しかった。武道館に立つという夢と皆さんにお会いできることが、どちらも同時に叶うなんてこんな幸せなことはない」とうれしそうに話した。

YOASOBI(Photo by Kosuke Ito)

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温かなクラップの中で「もう少しだけ」を届けたあと、YOASOBIは「ハルカ」を披露。Ayaseは印象的なフレーズをキーボードで奏で、ikuraは歌に乗せて「ありがとう」とファンへの感謝の思いを伝えた。ステージをぐるりと回りながら「たぶん」で切ない歌声を響かせたikuraは、椅子に腰掛けると舞台「もしも命が描けたら」のあらすじを朗読。そしてYOASOBIは、その舞台に提供した同名の戯曲「もしも命が描けたら」を演奏し、ikuraは抑制の効いた歌唱やパワフルな歌声を巧みに操って表現力の高さをオーディエンスに印象付ける。ステージ上にビジュアライズされる歌詞や目まぐるしく変わる照明などでも観客を楽曲の世界へと引き込んだ。

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)[拡大]

ライブ後半戦はYOASOBIにとって最初の曲であり代表曲でもある「夜に駆ける」でスタート。ダークポップな世界観を持つ「怪物」では、ステージが激しく駆動し、無数の照明やレーザービームが客席を激しく照らす。AssHのギターソロをはじめ、熱量の高い演奏は会場のテンションを盛り上げ、「怪物」のパフォーマンスはこのライブのハイライトとなった。ステージにスモークがあふれ、幻想的な雰囲気の中で披露された「優しい彗星」では、観客がスマホのバックライトを点灯させ、武道館が宇宙空間に早変わり。続く「アンコール」では、美しいステージ照明も加わり、その中でikuraはハイトーンを響かせた。

12月1日にリリースされたばかりの2ndミニアルバム「THE BOOK 2」の1曲目「ツバメ」では、レーザーで描かれたツバメが客席を舞う。最後に披露された「群青」は、観客が合唱パートを歌うことはできないながらも、力強いクラップが一体感を生み出し、会場がひとつになったところで本編の幕が閉じた。

ikura(Vo)(Photo by Kosuke Ito)

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アンコールを受け、YOASOBIはライブのグッズに着替えて再びステージへ。ikuraは「この活動を初めて2年と少し。それまでは何者でもなかった私たちがYOASOBIという活動を始めてみんなに出会えました。その頃には想像もしていなかった日々の中で、武道館で“はじめまして”のお客様を迎えてこんなに楽しいライブができていることをとてもうれしく思います」と率直な思いを口にし、目にいっぱい涙を溜めながら「『群青』を歌っているときに本当にこの空間は愛にあふれていると思いました。このライブのためにスタッフの皆さんが手作りでステージを作ってくださって、私たちも生の演奏で愛を届けて。そしてそれにファンの皆さんが応えてくれていることを実感して、この空間には愛しかないなと思いました。こんなに幸せな思いをさせていただいてありがとうございます。YOASOBIはここからまたもっと面白いことを続けていくので、これからもよろしくお願いします。大好きです!」と心を込めて語った。

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」12月5日公演の様子。(Photo by Kosuke Ito)

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Ayaseも「YOASOBIが始まってから2年ちょっと、皆さんと“はじめまして”をするために『いつかライブで』という日を考えて準備をしてきたことが実現できたこと、本当に幸せに思います」とコメント。バンドメンバーもそれぞれ思いを語り、Ayaseと10年来の友達でもある仄雲が「Ayaseと俺はずっと一緒にバンドをやりたくて、実現したのがYOASOBI。照れくさいけど、本当に連れてきてくれてありがとう」と言うと、Ayaseは「ツーショット撮って!」と仄雲のそばまで行き観客にツーショットを撮らせた。そしてAyaseは「ikuraちゃんも言ってたけど、何者でもなかった僕らがYOASOBIという集合場所に集まることで何者かになれて、これだけ多くの人に自分たちの音楽を認めてもらえて、楽しんでもらえて、一緒に踊ることができた。今でも夢のようだと思うし、信じられません。でもこれは現実だと、この幸せを噛み締めて今後とも僕らは楽しく活動をしていきます。またライブも必ずやって、そのときに“二度目まして”ができるようにがんばります。これからも末永くどうぞYOASOBIをよろしくお願いします」と言葉に力を込めた。

ikuraが「この武道館に収まりきらないくらいの愛と感謝を届けます」と意気込み、最後にYOASOBIは音楽へのかけがえのない愛をつづった楽曲「ラブレター」を披露。2人とバンドメンバーがステージを去ると、床面にはエンドクレジットが流れる。最後には2人のサインと「ありがとう♡愛」というメッセージが映し出された。なおこの日のライブは全編写真撮影が許可されており、ハッシュタグ「#YOASOBI武道館」をたどると、来場者が撮影した写真や配信画面のキャプチャを観ることができる。

12月12日(日)にMBS・TBS系で放送される「情熱大陸」では、このライブの裏側に密着。YOASOBIがこのライブに向けて動き出した9月から当日を迎えるまでの様子が描かれる。

YOASOBI「NICE TO MEET YOU」2021年12月5日 日本武道館 セットリスト

01. あの夢をなぞって
02. 大正浪漫
03. ハルジオン
04. 三原色
05. もう少しだけ
06. ハルカ
07. たぶん
08. もしも命が描けたら
09. 夜に駆ける
10. 怪物
11. 優しい彗星
12. アンコール
13. ツバメ
14. 群青
<アンコール>
15. ラブレター

MBS・TBS系「情熱大陸」

2021年12月12日(日)23:15~23:45

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読者の反応

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. @taka___i

YOASOBIが2つの夢叶えた日本武道館ワンマン
「この空間には愛しかない」
https://t.co/znXcIGgzGx
アリーナ全てがステージ!!
これをライブで観られた人は羨ましいです。

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