NAMBA69念願の新体制初ツアーZepp DiverCityで幕

NAMBA69が11月23日に東京・Zepp DiverCity（TOKYO）で、ツアー「FRIENDS & CELEBRATION TOUR 2021」最終公演を行った。

「FRIENDS & CELEBRATION TOUR 2021」はNAMBA69の新体制初となるツアーで、10月から11月にかけて計7公演行われた。NAMBA69は最終公演で、2020年8月リリースのミニアルバム「FRIENDS」、2021年9月リリースの3曲入り音源「CELEBRATION」の収録曲を中心に全28曲をパフォーマンスした。

バンドがこの日のオープニングナンバーとしてセレクトしたのは「DREAMIN'」。期待感で満たされた場内のムードを切り裂くようにko-hey（G, Cho）のノイジーなギターが唸りを上げる。メンバーによる熱量の高い演奏に負けじと、オーディエンスはシンガロングパートで拳を突き上げた。会場が熱気に包まれる中、バンドはMORO（Dr）のブラストビートが炸裂する「LOOK UP IN THE SKY」を続けて観客をさらに盛り上げた。

2017年よりハードコアサウンドとスカのリズムを基調とした楽曲シリーズ「MANIAC」を発表しているNAMBA69。3曲目はその第1弾である、2017年4月リリースの「HEROES」の収録曲「MANIAC」が披露された。4人は暴力的なまでに激しいサウンドでフロアを支配したかと思えば、直後に軽快なリズムを刻んで観客の体を揺らす。この日のライブは全席指定席だったが、オーディエンスは限られたスペースの中で楽しげにスカダンスした。難波章浩（Vo, B）の「このシリーズは完結するのかしら」という前置きから披露されたのは、「MANIAC」シリーズの最新作である「MANIAC IV」。場内には難波のパワフルな歌声とko-heyの荒々しいシャウトが響き渡った。

新ドラマーのMOROが加入した2020年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて思うようにライブが行えていなかったNAMBA69。MOROにとっては「FRIENDS & CELEBRATION TOUR 2021」がバンド加入後初のツアーとなり、中盤のMCでは彼が感極まる場面も。「バンドに入ってすぐコロナ禍になっちゃって、どんどんライブが延期になって。バンドに入ったのにバンドらしいことができない。それが今回やっとツアーを回れて、マジでうれしいです」と涙ながらに喜んだ。そんなMOROを優しい眼差しで見つめた難波は、「MOROちゃんおめでとうだよ。ここまでがんばってきたよ」と讃え、観客に向かって「MOROちゃんのドラムを聴いてやってね！ みんなのマスクを取った顔をイメージしてこの曲を作りました！」と叫んで「CELEBRATION」の演奏へ突入。MOROがどっしりとしたリズムで演奏を支える中、スケール感のあるサウンドがフロアを包み込んだ。

「自分が変わっていくしかないよね。自分が変わっちゃえばいいんだよ」という難波の言葉をきっかけに演奏されたのはメロディックパンクナンバー「CHANGES」。4人は息の合ったステージングを展開して、バンドのグルーヴを見せつけた。ライブ終盤、難波は「最後のセクションに入りたくないんだよね。終わっちゃうのやだな」と名残惜しそうな表情を浮かべる。そしてバンドは「MANIAC III」「BLOOD SUCKING DOG」とハードなサウンドが魅力のナンバーを畳みかけた。

アンコールではNAMBA69が「TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS」を披露。K5（G）が澄んだ歌声でしっとりと歌い上げたあと、パンクロックサウンドに乗せて難波が力強く歌唱し、場内をノスタルジックなムードに染め上げた。さらに彼らは「未来へ～It’s your future～」「MANIAC II」とバラエティ豊かなサウンドの楽曲群を連投。ダブルアンコールで再び「CHANGES」をパフォーマンスして、フロアの一体感を最大限に高めて本ツアーの幕を下ろした。