「リョクシャ化計画2021」は、5月23日の広島・JMSアステールプラザ 大ホール公演を皮切りに行われた、全国9会場を巡るリョクシャカ初の全国ホールツアー。当初、大阪公演は5月に開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け開催延期となり、8月21日にツアーファイナルとして振替公演が行われた。
開演時刻を迎えると、昔懐かしいRPG風のオープニング映像と「パスワード:FINAL」の文字が舞台の白幕に映し出され、場内から大きな拍手が湧き上がる。長屋晴子(Vo, G)、小林壱誓(G)、peppe(Key)、穴見真吾(B)、サポートドラマー・比田井修の5人がオープニングナンバーとして演奏したのは、アルバム「SINGALONG」がコロナ禍により発売延期となったのち、新たにアルバムに追加された楽曲「夏を生きる」。困難な時代の中でも音楽を表現し続けるという決意表明のように、5人の演奏が力強く鳴り響いた。
「LADYBUG」「スカーレット」での熱いパフォーマンス、「regret」での伸びやかな歌唱を経て、長屋は「大阪、お待たせ! みんなの目とか、表情とか、動きとか、マスクしてても全部ちゃんと伝わります。だから、声が出せなくても、身を任せて、この時間を楽しんでもらいたいと思います。私たちも全力で、みんなのことをリョクシャ化しにいくので!」と高らかに宣言。「恋って」では4人のコーラスに合わせた観客の手拍子で会場が一丸となり、「Bitter」では一面のハンドウェーブが巻き起こった。
ライブの終盤ではリョクシャカの最新曲である、テレビ朝日系木曜ドラマ「緊急取調室」の主題歌「LITMUS」も披露され、peppeのピアノの調べ、小林のギターサウンド、穴見の強靭なベースラインに長屋のドラマチックな歌声が乗せられた。長屋の「大阪のみんなに、5月30日にようやく会えるかな?って思ったら、延期になってしまって。すごく待たせたのに、『待ってます』ってあったかい言葉を言ってくれて。コロナでみんな不安や孤独を抱えてると思うし、『私たちが支えてあげなきゃな』って思ってたんですけど……みんなの方がカッコよくて、たくましくて。みんなの存在に助けられてました。みんなが私たちのファンでいてくれて、本当に救われています。いつもありがとう!」という感謝の言葉に続けて、5人は「sabotage」「あのころ見た光」「始まりの歌」を連投。その後ミラーボールと特効の火花がきらめく中「Mela!」がパフォーマンスされ、「会いに来てくれてありがとう! もっともっといい景色、目指していこうね。大好きだよ!」という晴れやかな長屋のシャウトが会場にこだました。
メンバーが舞台を去ったあと、「メンバーはつかれている。どうしますか?[コマンド:拍手]」というRPG風の映像が、“ボーナスステージ”へと観客を誘う。観客が熱い拍手のコマンドを送ると、ライブはアンコールに突入。5人は「Shout Baby」と、8月25日発売のシングル「LITMUS」から「これからのこと、それからのこと」を披露。ラストに長屋は「無観客ライブを配信したりとか、誰もいないライブハウスでライブをしたり……やっぱりすごく寂しかった。こうしてみんながライブに来てくれることはすごいことなんだなって、日に日に思ってます。みんなが何も怖がらずにライブに来れる日が、早く来るといいなと思ってます。それまで、どうか元気で。絶対に元気で!」と語りかけ、「Re」を歌唱。「やり直せないことなんてないさ 何度でも言うよ 僕らもう一度」というフレーズで、ツアーを締めくくった。
なお本日8月23日22:00(月)より、MUSIC ON! TVにて「リョクシャ化計画2021」東京・東京ガーデンシアター公演の模様が放送される。
緑黄色社会「リョクシャ化計画2021」2021年8月21日 フェスティバルホール セットリスト
01. 夏を生きる
02. LADYBUG
03. スカーレット
04. regret
05. 恋って
06. Bitter
07. Copy
08. たとえたとえ
09. 愛のかたち
10. 結証
11. 想い人
12. ずっとずっとずっと
13. アーユーレディー
14. LITMUS
15. Alice
16. sabotage
17. あのころ見た光
18. 始まりの歌
19. Mela!
<アンコール>
20. Shout Baby
21. これからのこと、それからのこと
22. Re
音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】緑黄色社会、全国のファンをリョクシャ化したホールツアー完遂
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