ライブタイトルの「黒服限定GIG」とは彼らがインディーズ時代に行っていた、ドレスコードを「黒服」に設定した企画ライブのこと。LUNA SEAとして12月23日・24日に東京ドームで単独公演を行った翌日に、入場無料の5万人ライブを行うとあって、開催発表直後から大きな注目を集めていた。
会場には、応募総数約50万通の中から選ばれた幸運なファン5万人が来場。客席は黒服を着た観客で覆われ、ステージ上にはLUNACYロゴの暗幕がかかる。会場全体が通常のLUNA SEAのライブとは異なる異様な空気に満たされる中、ライブが始まるまで、場内には何かの儀式を彷彿とさせるようなSEが流れ続けた。
定刻を30分過ぎた頃、ついに会場が暗転。赤い照明がステージを照らす中、ついに暗幕が降ろされ、ステージ上には黒頭巾をかぶった集団の姿が。スクリーンには教会やステンドグラスの絵が映し出され、まさにこれから何か特別な儀式が始まることをイメージさせた。そしてステージからひとり、またひとりと人が去ると、最後に全身黒ずくめのLUNACYの5人が登場。定位置に着いた彼らは、インディーズ盤「LUNA SEA」のオープニングナンバー「FATE」からライブをスタートさせた。特にRYUICHI(Vo)、INORAN(G)、真矢(Dr)は初期を彷彿とさせる髪型、メイク、衣装で、この日のライブが明らかに前2日とは違うものであることをアピールした。
MCでは「20年の時を経て、ひさびさにあの当時のLUNACYがよみがえりました。会いたかったぜ、みんな! 今夜は思い切りあーそびーましょ! 真剣に遊ぼうぜ! 全員飛ばしていくぞ!」と観客を煽るRYUICHI。その勢いのまま、バンドは「Dejavu」「MECHANICAL DANCE」「IMITATION」「Image」と、メジャー1stアルバム「IMAGE」からのナンバーを立て続けに披露した。J(B)やSUGIZO(G,Violin)もいつも以上にアグレッシブなパフォーマンスで、観客を盛り上げていった。
RYUICHIの「今夜この場所を目指して全世界の国の、多くの仲間たちから応募がありました。10年、いや、このLUNACYとしては20年ぶりなのに、これほどまでにLUNACYが広まっているとはこれっぽっちも思ってなかった」というコメントに続いて演奏されたのは、インディーズ盤「LUNA SEA」の収録曲「BRANCH ROAD」。その後も「SANDY TIME」や「SYMPTOM」といった初期の楽曲が次々と演奏され、RYUICHIが曲名をコールするたびに客席からは大きな歓声が鳴り響いた。バンドの演奏やアレンジ自体も、後期の円熟味を増した状態とは異なり、SUGIZOのギターソロひとつ取ってもいつになく攻撃的。ステージ上の5人は約20年ぶりのLUNACYとしてのステージを、心の底から楽しんでいるようだった。
ライブ中盤、彼らは初期のデモテープからのナンバー「SUSPICIOUS」をプレイするサプライズを用意。続く「SEARCH FOR REASON」では、RYUICHIは最近ほぼ使っていなかったシャウトやスクリームを多用し、多くのファンを驚かせた。
ライブ後半への折返しとなるドラムソロでは、真矢が「今日は俺たちで新しい伝説を作ろうぜ!」と観客にアピール。続いて登場したJとのリズム隊セッションでは、前2日とは異なる内容でファンを楽しませた。Jの「周りを見渡せるか? まっ黒だぜ! 俺たちもずいぶんいかれてるけど、お前らもずいぶんいかれてるな! この後もクソ飛ばしてくぜ!」という煽りに続いて、LUNACYは「BLUE TRANSPARENCY 限りなく 透明に 近い ブルー」を披露。さらに、「SHADE」「CHESS」「TIME IS DEAD」「PRECIOUS...」とアルバム「LUNA SEA」からのナンバーを連発した。そして、RYUICHIの「今日、このドームのゲートをくぐり抜けてきたラッキーな仲間たち。俺たちの声を最後の曲に託したいと思います」というメッセージに続いて、未CD化の初期曲「NIGHTMARE」でライブ本編を締めくくった。
アンコールでは、今回の無料ライブの申し込み開始時、受付サイトにアクセスが集中したことを受け、RYUICHIが「コンピューターを止めてしまいました。またやっちまったぜLUNA SEA」と笑顔でコメント。90年代の活動時も数々の伝説を生み出してきた彼ららしいエピソードに、客席からは大歓声と拍手が巻き起こった。そして、「お前らの信じた夢を、お前らが見たかった夢を、俺たちは与えているか? 今夜は本当にハッピーです」の言葉に続いて、大ヒット曲「ROSIER」をプレイ。5人は迫力ある歌と演奏で、観客を圧倒させた。
そして、RYUICHIはファンに向けて「みんなが信じてくれた10年、いや20年、LUNE SEAはでっかいバンドになりました。でも、でかくなりすぎて自分たちの手の長さ、足の長さを一旦忘れてしまった。だけど、ワールドツアーを経て、また新しい奇跡の地図が描き上がってたんだよ」と発言。続けて「まだ、その先にあるものは何もわからない。けど、またみんなとどこかで遊びましょうって言えると思います。俺たちが持っている今夜最後のナンバー、俺たち5人、心を込めて贈ります」と語ると、この日最後のナンバー「MOTHER」を熱唱した。
無料ライブとは思えない2時間以上のフルセット、しかも初期曲中心の選曲で5万人の観客を熱狂させたLUNACY。現在のLUNA SEAとはひと味違ったスタイルで行われたこの日のライブの模様は、2011年3月30日にDVDとBlu-rayでリリースされる。残念ながら会場に足を運ぶことができなかったファンは、ぜひこの貴重なライブを映像作品で楽しんでほしい。
LUNACY 黒服限定GIG ~the Holy Night~
2010年12月25日(土)東京ドーム セットリスト
01. FATE
02. Dejavu
03. MECHANICAL DANCE
04. IMITATION
05. Image
06. SLAVE
07. BRANCH ROAD
08. SANDY TIME
09. SYMPTOM
10. SUSPICIOUS
11. SEARCH FOR REASON
12. Dr & Bass Solo
13. BLUE TRANSPARENCY 限りなく 透明に 近い ブルー
14. SHADE
15. CHESS
16. TIME IS DEAD
17. PRECIOUS...
18. NIGHTMARE
-ENCORE-
EN1. ROSIER
EN2. MOTHER
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LUNA SEA「REBOOT -to the New Moon- TOUR DOCUMENT(初回限定盤)」
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黒服限定GIGで思い出したんだけど、
このライブ行ったんだよねぇ。
2010年かぁ。
当時NIGHTMARE知らなくて、
曲聞いた時めっちゃしびれたなぁ。
終わり間際の演出もカッコよすぎた。
LUNACYドーム5万人無料ライブで初期ナンバー連発 https://t.co/kMUtQ19pJf