「須田景凪 HALL TOUR 2021 "Billow"」は3月から開催されているホールツアー。2月に開催予定だった福岡、愛知公演は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて5月に延期開催される。ここでは追加公演として実施された3月13日公演の模様をレポートする。
須田は今回のツアーの舞台セットとして、ステージ後方に大小さまざまな12個の立方体のオブジェを用意。ここにプロジェクターで楽曲の世界観を表現する映像を投影して、視覚的にも観客を楽しませた。開演時間を迎え、彼はサポートメンバーのモリシー(G /
その後、エキゾチックなイントロが印象的な「迷鳥」や香取慎吾に提供したポップナンバー「welp」のセルフカバーなど、遊び心のあるサウンドの楽曲が次々に披露された。「Carol」では立方体のオブジェに換気扇や配管が映し出されて、舞台がまるで部屋の中のように様変わり。須田はステージ上のソファに腰かけて優しい歌声を響かせた。「懐かしい曲をやります」という彼の前置きからパフォーマンスされたのは2016年に須田がバルーン名義で発表した楽曲「シャルル」。観客は中毒性のあるフレーズに合わせて力強くハンズアップした。ライブ終盤、須田はこれまでの熱のこもった歌声とは一転して、ヒヤリと落ち着いた声色で「Billow」に込めた思いを静かに語り、スケール感のあるストリングスアレンジのバラード「ゆるる」を披露した。
アンコールではライブで歓声が出せない状況について、須田が「どうなるんだろうと思っていたけど、マスク越しでも皆さんの表情は意外とめちゃくちゃ見えているし、お互い楽しいライブができたのかなと思っています」と語り、観客は彼に温かい拍手を送った。須田は最後に「はるどなり」をパフォーマンス。ドラマチックに展開するメロディに乗せてステージには紙吹雪が優しく降り注ぎ、須田はこの曲をエモーショナルに歌い上げて本ツアーの東京公演を結んだ。
須田はこのあと、5月8日に福岡・福岡国際会議場、5月28日に愛知・愛知県芸術劇場で本ツアーの振替公演を開催する。
音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】須田景凪、初ホールツアー東京公演でニューアルバムの世界観打ち出す(写真11枚)
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