ポルノグラフィティ、初の配信ライブで1年3カ月ぶりにファンと再会「全盛期はこれからです」

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ポルノグラフィティの初の配信ライブ「CYBERロマンスポルノ'20~REUNION~」が、昨日12月4日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて行われた。

ポルノグラフィティ(写真提供:Sony Music Labels)

ポルノグラフィティ(写真提供:Sony Music Labels)

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ポルノグラフィティのライブ開催は、昨年9月に東京・東京ドームで行った2DAYSライブ「20th Anniversary Special LIVE “NIPPONロマンスポルノ'19 ~神vs神~」以来約1年3カ月ぶり。今回のライブは「お客さんがいて初めてライブは完成する」というメンバーの思いのもと、会場客席には最大収容人数の50%以下の観客を入れ、また配信ではAR演出を満載した独自の映像を届けるという“ハイブリッド型”の公演として行われた。

ポルノグラフィティ「CYBERロマンスポルノ'20~REUNION~」の様子。(写真提供:Sony Music Labels)

ポルノグラフィティ「CYBERロマンスポルノ'20~REUNION~」の様子。(写真提供:Sony Music Labels)[拡大]

岡野昭仁(Vo)、新藤晴一(G)とサポートメンバーの玉田豊夢(Dr)、山口寛雄(B)、皆川真人(Key)、tasuku(G)がステージに登場し、最初に披露されたのは「アポロ」。岡野はイントロの歌詞を「僕らが生まれてきて半世紀後の世界 サイバー空間であなたとつながりたい」とこの日ならではのフレーズに変えて歌い、ファンを大喜びさせた。声は出せないながらも盛り上がる客席に、岡野は「最高じゃん!」と何度も呼びかける。続く「オー!リバル」では岡野と新藤が3DCG化されて客席に飛び出すというAR演出を展開。配信画面で楽しむファンを驚かせた。

「星球」では新藤の軽やかなギターに合わせてミラーボールがきらめき、会場内を無数のモニュメントが浮遊するAR演出で曲の世界を彩る。MCで岡野は「声が出せんのよね? でもね、君たちの気持ちは大いに伝わっとるで」と客席に、「配信を観てる皆さんも、あんたたちが画面で観ててくれてうれしいです」と全国のファンに呼びかける。新藤は過去のポルノの印象的なライブを振り返りつつ「今回も何年か経ったら『そんなこともあったな』という、思い出に残るんじゃないか」とこの日のステージへの意気込みを明かした。

岡野昭仁(Vo)(写真提供:Sony Music Labels)

岡野昭仁(Vo)(写真提供:Sony Music Labels)[拡大]

岡野の「ネガティブをポジティブに変えよう! 新しいエンタテインメントを作るんです」という言葉に続いては「ワンモアタイム」へ。続く「2012Spark」では歌詞のとおりにステージの床全面のLEDがスパークする。ライブでは久々の披露となった「リビドー」が始まると、配信のチャット欄には驚きと喜びのコメントが殺到した。ヘヴィなサウンドでファンを熱狂させたあとはバラード「ヴォイス」につなげ、岡野の力強い歌声で観客を感動に導いた。

ポルノグラフィティが渋谷公会堂でライブを行うのは2010年の「∠TARGET」ツアー以来。新藤は今回の会場について「渋公は俺たちが最初にホールツアーをやった会場で、2階席があるところでのライブは夢のような光景だったわけよ。今回もこんなに集まってくれて、スペシャルな光景だよね」と話す。岡野は「1年3カ月ぶりのライブで、僕らもポルノグラフィティに“REUNION”しています。いろいろな曲があるので、そういう曲にも“REUNION”していきたい」とファンの期待を煽った。

続いての「シスター」では、落ち着きのあるアレンジで“REUNION”をファンに印象づける。柔らかなピアノイントロから始まった「ルーズ」では美しいアンサンブルをホール中に響かせた。「カメレオン・レンズ」ではARの歌詞が会場内を飛び交い、続く「海月」では空中を色とりどりのクラゲが舞う幻想的な光景が繰り広げられ、配信ライブならではの楽しみ方を提示した。

新藤晴一(G)(写真提供:Sony Music Labels)

新藤晴一(G)(写真提供:Sony Music Labels)[拡大]

無言ながらも拍手を送り、手を振って彼らの熱演に応えるファンを見渡しながら「我々は拍手にも魂を込められるということを再認識しました」と新藤が話すと、その言葉を合図にした玉田のドラムから「アゲハ蝶」へ。間奏では、Twitterを通じたメッセージ募集企画「Message to REUNION」に寄せられたファンからの言葉がステージ上のLEDビジョンに映し出される。それぞれのメッセージは蝶に姿を変えて会場中を飛び交い、全国のファンの一体感を高めた。そして「ひと足早いですけど、クリスマス気分で盛り上がってくれ!」という岡野の言葉から「Hard Days, Holy Night」へ。ファンへのクリスマスプレゼントを届けたあとは、東京ドーム公演の本編ラストを飾ったナンバー「VS」を高らかに演奏。ステージ床面には当時のライブのロゴが映し出された。

岡野は「この1年3カ月の間、いろんなものを見ていろんなことを感じてきた。でも君たちの声はずっと届いとったけ! ポルノグラフィティの歯車を動かしてくれるのは君らなんよ」と全国のファンに熱く語りかける。そしてピアノイントロに乗せた岡野と新藤のハーモニーから「ハネウマライダー」へ。会場のファンは“エアタオル”を回し、チャット欄にも渦巻の絵文字が次々と投稿された。熱狂のあと、本編最後に披露されたのは「一雫」。岡野は客席を見渡しながら情感豊かな歌声を響かせ、新藤もエモーショナルにギターを鳴らす。この日のライブに込めた思いを表現したかのような貴重なナンバーで本編が締めくくられた。

ポルノグラフィティ(写真提供:Sony Music Labels)

ポルノグラフィティ(写真提供:Sony Music Labels)[拡大]

会場の熱のこもった手拍子と、配信のチャット欄に怒涛の勢いで寄せられる“ポルノ”コールに応えてメンバーは再びステージへ。岡野は「皆さんの中には気持ちが落ちちゃっていた人もいるかもしれない」とコロナ禍のファンの心境を思いやったあと「だから恩返しをしたいと思って、今日のライブのテーマに沿った、力強い一歩が踏み出せるような新しい曲を届けます」と話し、ファンを喜ばせた。ここで演奏した新曲「REUNION」は岡野の言葉どおり、希望の光を紡ぐという強い意志を激しいロックサウンドに乗せて歌ったナンバー。ファンを勇気づけるパワフルな楽曲を届けたあと、新藤は「今日わかったのは、会いたいと思ったらどうやってでも会えるんだなということ。この先もコロナに負けずやり抜いてやりましょう」と会場で再会したファン、そして配信を通じて再会したファンに呼びかけた。

岡野は今回のライブを作り上げたスタッフへエールを送ったあと、観客に向けて「今日から新しい世界を作っていけばいいと思います。わしらのホームを作ってくれてる皆さんをもっと遠くに運びたい。ポルノグラフィティの全盛期はこれからです」と力強く宣言し、大きな拍手を浴びる。アンコール最後を飾ったのは「ジレンマ」。アグレッシブに盛り上がる会場や配信組のファンに岡野は「お前ら最高じゃないか! 自信持っていけ! 胸張っていけ!」と笑顔で叫んだ。すべての演奏が終わり、ステージに残った新藤と岡野はマイクを通さずに生声で挨拶。新藤は「今日は会えてうれしかったです。ありがとう」と感謝を述べ、岡野は「ほんまに会えてうれしかった。……そして、また会おう」と再会を誓い、充実した表情でステージをあとにした。

今回のライブのアーカイブ映像は12月7日(月)23:59まで配信されている。配信チケット購入期限などの詳細は公式サイトにて確認を。

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ポルノグラフィティ「CYBERロマンスポルノ'20~REUNION~」2020年12月4日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)セットリスト

01. アポロ
02. オー!リバル
03. 星球
04. ワンモアタイム
05. 2012Spark
06. リビドー
07. ヴォイス
08. シスター
09. ルーズ
10. カメレオン・レンズ
11. 海月
12. アゲハ蝶
13. Hard Days, Holy Night
14. VS
15. ハネウマライダー
16. 一雫
<アンコール>
17. REUNION
18. ジレンマ

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