真心ブラザーズは、7月から「Cheer up!」と題して配信形式でのライブを不定期で開催し、10月には通算17作目となるニューアルバム「Cheer」を発表するなど、このコロナ禍においても精力的な活動を展開してきた。彼らにとって約11カ月ぶりの有観客ワンマンとなった本公演では、ライブ配信も実施。会場に集まった観客だけでなく、全国のファンが彼らのパフォーマンスを楽しんだ。
定刻になるとステージの照明が落ち、ホール2階の両サイドにあるバルコニーからYO-KINGと桜井秀俊がそれぞれ登場。客席を挟んで向かい合わせに立った2人は、「ロミオー!」「ジュリエットー!」とおどけたのち、人気曲「どか~ん」でライブをスタートさせた。彼らは、桜井が公演前日に制作したというBGM「真心ブラザーズの大運動会」が会場に響き渡る中ステージに移動し、真心結成初期の楽曲「荒川土手」や2006年発表の「情熱と衝動」をパフォーマンス。会場が大きな拍手に包まれると、桜井は「拍手、うれしい」とひさしぶりに観客の前でライブができる喜びをしみじみと語った。
最新アルバム「Cheer」の話題になり、桜井が「すごく評判がいいんですよ。俺、アルバムができた瞬間に『やった!』と思ったんだけど、YO-KINGさんが普通のテンションだったから……」と話すと、YO-KINGは「俺は毎回いいと思ってるからさ(笑)」と笑顔で返答。またYO-KINGはプロモーション期間中に受けた多くのインタビューを振り返り、「桜井さんは本当にいい顔してしゃべってるよね」「こんな“ザ・笑顔”みたいな笑顔できる人いるんだと思って(笑)」と冗談交じりに話した。真心はその後、「Cheer」から「パッチワーク」「緑に水」「不良」の3曲を披露。そのまま2001年発表の“別れの歌3部作”から「流れ星」を情感たっぷりに歌い上げ、会場に集まった観客と画面越しの視聴者を釘付けにした。
桜井は自身がバイオリンを演奏する楽曲「こんぷろマインズ」のパフォーマンス時に、YO-KINGに単音のリフを弾いてほしいとリクエスト。これを受けたYO-KINGは「俺を誰だと思ってるの? 弾けないよ!」「『単音だけは弾くな』っていうのがおじいちゃんの遺言なんだよ!(笑)」と返しつつ、演奏が始まると果敢にチャレンジして会場の笑いを誘った。真心はライブ終盤に、「Cheer」のリード曲「炎」や1995年発表の代表曲「サマーヌード」などを熱唱。最後にYO-KINGが「まあ、そのうちツアーもできると思うでよろしくお願いします。(コロナ禍でも)俺は全然大丈夫だから、正直」と話したのち、「Very Very Very」「きみとぼく」の2曲を届けてステージをあとにした。
アンコールを受けて再び登場した2人は、2021年1月に東名阪ツアーを開催することを発表。またYO-KINGが配信ライブのアーカイブ期間について告知すると、桜井は「俺、『こんぷろマインズ』の部分を5回ぐらい観たい(笑)。MCで(単音のリフを弾くことを)拒否しておいて演奏が始まると立ち向かうYO-KINGさんが男らしかった(笑)」と話すなど和気あいあいとしたやり取りが繰り広げられた。そして真心は「かっこいいだろ」「空にまいあがれ」をご機嫌にパフォーマンスして、約2時間におよんだ公演の幕を下ろした。
なお配信チケットは本日11月3日21:00までイープラスで販売されており、購入者は同日23:59までアーカイブを視聴できる。
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真心ブラザーズ「Cheer up! 003」2020年11月1日 品川インターシティホール セットリスト
01. どか~ん
02. 荒川土手
03. 情熱と衝動
04. 朝が来た!
05. 今しかない後がない
06. 旅の夢
07. パッチワーク
08. 緑に水
09. 不良
10. 流れ星
11. サンセットハンター
12. こんぷろマインズ
13. JUMP
14. 炎
15. サマーヌード
16. Very Very Very
17. きみとぼく
<アンコール>
18. かっこいいだろ
19. 空にまいあがれ
真心ブラザーズ 東名阪ツアー
2021年1月11日(月・祝)愛知県 DIAMOND HALL
2021年1月17日(日)大阪府 なんばHatch
2021年1月31日(日)東京都 日本青年館ホール
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真心ブラザーズがひさびさのワンマンで19曲熱演、全国のファンにご機嫌なサウンド届ける https://t.co/l9xn5jItnG