羽多野渉が全編バンド編成で初オンラインライブ開催、8曲目に「アイナナ」八乙女楽ソロ曲披露

羽多野渉初のオンラインライブ「Wataru Hatano "Online" Live 2020 -ReIntro-」が、9月4日にSUPERLIVEで生配信された。

3月に東阪ツアー「Wataru Hatano Live Tour 2020 -ReIntro-」を実施予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑みて開催を自粛した羽多野。これを受けて行われることとなったオンラインライブは、東阪ツアーで予定されていた内容がほぼそのままの形で届けられた。また本公演は羽多野にとって初となる全編バンド編成で行われ、生演奏ならではのアレンジや臨場感のあるパフォーマンスが画面越しのファンに届けられた。

開演時間を迎え、羽多野は黒いロングジャケットにビビットピンクのシャツという装いでステージに登場した。彼はオープニングナンバーとして2019年11月リリースの9thシングル表題曲「フワリ フワリ」をセレクト。カッティングギターの音色に乗せて力強く歌唱し、セリフパートの歌詞を「ライブの感想をつぶやいてもいいんですよ。私はどこまでもさかのぼってエゴサする男です！」と言い替えて視聴者を喜ばせた。MCで羽多野はオンラインライブの開催について「皆さまのお力のおかげで実現することができました」と感謝を述べた。

2017年リリースの7thシングル「ハートシグナル」のカップリング曲「Braver.」では、曲中のかけ声に合わせて画面上に「HEY!!」と吹き出しが出たり、「流星飛行」では羽多野が客席で大サビを歌ったりと、無観客オンラインライブならではの演出が取り入れられていた。その後、バンドによるインスト曲の演奏を経て、ゆったりとした白の衣装に着替えた羽多野がステージに現れる。彼はハイチェアに腰掛けながら「オモイノカタチ」「わすれもの」を続けて披露し、歌詞のひと言ひと言に思いを込めるように柔らかな声で歌い上げた。

続いて彼のライブで恒例となっている、自身が歌唱を担当したキャラクターソングを羽多野渉としてカバーするコーナーへ。羽多野による「情熱的で仲間思いな」「言葉は少し強めで誤解されがちなんですが」「頼りがいのあるアニキ的な存在で」というキャラクターを紹介する前振りを受けて、SNSには期待を寄せるコメントが並んだ。そして羽多野は8曲目のナンバーとして、スマートフォン向けリズムアクションゲーム「アイドリッシュセブン」発のグループTRIGGERのメンバー・八乙女楽のソロ曲「アソシエイト」を披露し、情熱的な歌声を視聴者に届けた。

羽多野のライブでは、観客にタオルを回してもらうための“タオル曲“がほぼ毎回披露されており、今回はセリフ調の歌詞が印象的な「I'm a Voice Actor」が選ばれた。バンドサウンドにアレンジされたこの曲で、羽多野はバンドメンバーの紹介も交えながら、声優としての魅力もアピールした。羽多野は「オンラインライブって不思議ですね。皆さんの声が聞こえる気がするし、皆さんがタオルを回している光景が浮かんできて、勇気が湧いてくるんです。Twitterでエゴサをしていると、僕のライブを楽しみにしている人のツイートを見かけることもあって。僕の音楽が皆さんの生活の励みになっているとしたら、音楽を続けていてこれほどうれしいことはないなと思います」と語った。そして、本編はオンラインライブのタイトルにも冠されている楽曲「ReIntro」で締めくくられた。

アンコールではライブTシャツに身を包んだ羽多野が、新曲「Never End！ Summer！」を初披露。「KING&QUEEN」では、羽多野がカメラに向かってマイクを向けたり、笑顔で客席を練り歩いたりと楽しげな雰囲気を視聴者に届ける。最後に彼は、ライブのラストナンバーとしておなじみの「はじまりの日に」をしっとりと歌い上げた。画面には「みんなの笑顔に会える日まで進んでいこう！今日がまたはじまりの日」という羽多野の手書きメッセージが映し出され、温かなムードの中で羽多野初のオンラインライブの幕は閉じた。

なお本公演内で、「Never End！ Summer！」を収録した10枚目のシングルが今冬発売されることや、「Wataru Hatano “Online” Live 2020 -ReIntro-」のライブDVD / Blu-rayが2021年2月26日にリリースされることが発表された。