この楽曲は三井化学株式会社が立ち上げた「ありがとう 炭鉱電車プロジェクト」の一環でSeihoが制作したもの。100年以上炭鉱電車を運行してきた三井化学専用線が5月末で廃線となることを受け、音や映像で炭鉱電車の記録を未来へ残す取り組みの1つとなっている。
Seihoは、ASMRに特化したオーディオレーベル・SOUNDS GOODがサンプリング音源として無料提供している炭鉱電車にまつわる音を楽曲内に使用。サンプリング音源の中の「MIIKE RAILWAY(1891-2020)ISSUE」はSeihoが実際に福岡・大牟田市まで足を運んで自らレコーディングした。完成した楽曲について彼は「炭鉱を運びその先に繋がっていく世界、廃止になっても地元や工場の方々の記憶の中で走り続ける電車をイメージして曲を作りました」とコメントしている。
またサンプリング音源のナレーションもSeihoが担当。このナレーションは新型コロナウイルスの影響で自宅からリモートで録音が行われた。
Seiho コメント
大牟田市に行くことすら初めてだった私ですが、丸二日かけて皆さんと炭鉱電車にまつわる様々な音をレコーディングして、駅舎で働く方々と話をして、帰る時には「あぁ、もう廃止になるんだよな。寂しいな。」としみじみしてしまいました。
実際は1.8kmと短い線路ですが、炭鉱を運びその先に繋がっていく世界、廃止になっても地元や工場の方々の記憶の中で走り続ける電車をイメージして曲を作りました。
松永有理(三井化学 コーポレートコミュニケーション部)コメント
私たちの記憶と密接に関わっている「音」。普段は何気なく聞こえている環境音も、無くなると案外寂しいものだったりします。今回、100 年以上の長きにわたり大牟田の町中を走ってきた炭鉱電車の廃線により、町の人にとって普段は気にも留めないその音が失われることは、後になって寂しさとともに思い出されることもあると思います。そんな時、ふと聞いてみることで、音だけでなく景色まで伴って色鮮やかに思い出してもらいたいと思い、「音の記憶」を記録化したいと思いました。サンプリングした音を様々なアーティストの方に自由に使ってもらえることは、炭鉱電車が過去の遺産でなく未来に向けたレガシーとして現役で走り続けることを意味します。
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Seihoが炭鉱電車の音をサンプリングした楽曲公開「記憶の中で走り続ける電車をイメージ」 https://t.co/9buuyvsvAJ