NAMBA69のSAMBUが涙の別れ、豪華6組熱演の新木場「BODY and SOUL」スペシャル

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ジャパンミュージックシステム主催のライブイベント「JMS presents BODY and SOUL SPECIAL」が2月9日に東京・新木場STUDIO COASTで開催された。

NAMBA69(Photo by TAKASHI KONUMA)

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「JMS presents BODY and SOUL SPECIAL」出演者の集合写真。(Photo by TAKASHI KONUMA)

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このイベントには、JMSが2018年10月に行ったライブツアー「JMS presents BODY and SOUL TOUR」に出演したSHADOWSNorthern19NOISEMAKERCrystal LakeCOUNTRY YARDNAMBA69の6組が出演。各バンドは「BODY and SOUL」特有の挨拶「エッサ」「ホイッサ」で観客とコミュニケーションを取りつつ、熱いライブを繰り広げた。なおNAMBA69はこの日をもってドラマーのSAMBUが脱退することをアナウンスしており、これが彼を含めた編成での最後のステージとなった。

SHADOWS(Photo by TAKASHI KONUMA)

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一番手のSHADOWSが爆音でリフを刻み始めると、イベントロゴを描いた巨大なバックドロップが上昇。「Fail」でライブがスタートした途端に、早くもモッシュピットは火がついたような盛り上がりになった。Kazuki(G, Vo)はNAMBA69からSAMBUが脱退することに触れて「あいつはたぶん誰よりも悔しいんだ。でも今日は最高のプレイをすると思うんだよね。まだあいつが叩くまで時間があるけど、そこまでアゲて楽しんでっててね」と語り、彼らは「ずっと火は消えない」という思いを込めて「Candles」を演奏。さらにライブ終盤には、Hiro(Vo)が「三ちゃんに『前進しろ』って聞こえるように、お前ら全員ででっかい声で歌ってくれ!」と叫んで、急遽セットリストに入れることにしたという「Progress」を披露した。

Northern19(Photo by TAKASHI KONUMA)

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SHADOWSからのバトンを受け取ってステージに登場したNorthern19は、キャッチーなパンクチューンを連発してフロアを沸かせた。「この6バンドが集まれば、新木場STUDIO COASTは真夏のようにクソ暑くなる!」という叫びと共に「SUMMER」が始まると、フロアの中央に大きなサークルモッシュが発生。笠原健太郎(G, Vo)は「こういう最高なメンツで新木場で楽しく遊べるのは本当にうれしく思うわ」と感慨深げに語った。「NEVER ENDING STORY」ではステージ袖から駆け込んできたCOUNTRY YARDのKeisaku "Sit" Matsu-ura(B, Vo)がマイクを手にして熱唱。ラストの「STAY YOUTH FOREVER」ではメンバーが途中で演奏を止め、オーディエンスと共に合唱した。

NOISEMAKER(Photo by TAKASHI KONUMA)

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「食らわせに来たぜ東京! かかって来い!」というAG(Vo)の叫び声を合図にNOISEMAKERのライブがスタートすると、その声に煽られたオーディエンスは縦に跳ねながら踊りだす。「Flag」でAGが観客の上に立つと、彼の持つマイクに向かって周囲のダイバーたちが一斉に飛びかかった。AGはその後「今日はドサ回りしてきたロックバンドしかいません。カッコいいバンドしかいないんですよ。それにあなたたちは食らったんでしょ? そりゃそっちもカッコいい人しかいないじゃん。フロアは任せたぜ」とオーディエンスに向けて言い放ち、フロアからは大歓声が。バンドは多彩な音楽性を盛り込んだ楽曲で、観衆の体を徹底的に揺らし続けた。そしてAGは、2018年10月の「BODY and SOUL TOUR」ではまだできていなかった曲を歌うと宣言して「NAME」を披露。最後に「Nothing to Lose」でライブを締めくくった。

Ryo(Crystal Lake)(Photo by TAKASHI KONUMA)

Ryo(Crystal Lake)(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

Crystal Lakeのライブがスタートした瞬間、フロアを爆撃するかのような強烈なブラストビートとヘビーなリフ、そしてそれに負けずに響き渡るRyo(Vo)のグロウルが観客を圧倒。「何ボケっと突っ立ってんだよ! 始めっぞ! 全員飛べ!」というRyoの言葉に刺激されたのか、そこかしこで激しいウインドミルが発生し、会場内が物々しい雰囲気に変貌した。その後、Ryoはフロアに突っ込んでもみくちゃになりながら絶唱。これにより彼のイヤモニは壊れ、靴紐は切れたという。「Hail To The Fire」ではイントロで「エッサ! ホイッサ!」と叫ぶ、この日ならではのアレンジも披露。「Mercury」はイントロで観客との「エッサ!」「ホイッサ!」のコール&レスポンスが繰り広げられ、さらに途中でSHADOWSのHiroも飛び入りして歌声を聴かせた。

Country Yard(Photo by TAKASHI KONUMA)

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COUNTRY YARDは1曲目「I'll Be With You」を歌い終えると、Keisaku "Sit" Matsu-uraが「上とか下とか知らねえよ! そんなとこ飛び出してこいよ!」と観客を挑発。シンプルなメロディとまっすぐ突き進むような演奏に真摯なメッセージを込めた歌を乗せ、ハッピーでポジティブな空気を会場に作り出した。KeisakuはNAMBA69から脱退するSAMBUについて、Shunichi Asanuma(Dr)が加入する前は何度も助けてもらっていたと明かし、それがなければ今立っているステージには辿り着けなかったと感謝の言葉を贈った。そして彼らは新曲「Daylight」など全9曲を繰り出し、ステージを後にした。

難波章浩(NAMBA69)(Photo by TAKASHI KONUMA)

難波章浩(NAMBA69)(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

そしてトリを務めるNAMBA69がステージに登場すると、ファンによるSAMBUへの寄せ書きが大量に書き込まれたフラッグが、前列の観客から難波章浩(Vo, B)に手渡された。SAMBUを含む体制のNAMBA69のラストライブは「HEROES」でスタート。貫禄を感じさせるステージングに、会場はまた一段とヒートアップした。難波は「まさかトリだとはね。出演が決まったときはそんなつもりじゃなかったのよ。一緒に出てくれたバンドには、こんなエモい気持ちにさせてしまって申し訳ない」と恐縮しつつ、「そんなしみったれた感じでやってらんねえから! メロディックパンクなめんなよ!」と力強く表明。畳み掛けるように力強い歌と演奏を繰り出し、会場を笑顔でいっぱいにした。また、難波に促されてMCをしたSAMBUは「昨日の寝る前に、今日しゃべる機会があったら何を話そうかと思ってた」と切り出し、涙を流し声をつまらせながら観客に向けて「感謝の気持を伝える以外にないと思って来た」「薄っぺらいかもしれないけど心の底から、僕は君たちがいてバンドを続けられたと思ってます」と胸中を明かした。フロアのあちこちから彼に向けての「ありがとう」という声が響く中、そんなSAMBUに難波は「三ちゃんがこれから何をやろうと俺は応援するし、次は俺らをビビらしてくれよな?」と語りかけた。

NAMBA69のライブの様子。左から難波章浩、SAMBU。(Photo by TAKASHI KONUMA)

NAMBA69のライブの様子。左から難波章浩、SAMBU。(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

難波はSAMBUをドラムセットの椅子の上に立たせて「TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS」を歌うように促し、オーディエンスもSAMBUと一緒に腕を振って合唱。曲が終わると難波は「三ちゃんはこれから世界を変えちゃう。すげえ世界を作っちゃうっぽいよ。みんなの中にもこれから学校とか新しい世界に飛び出す人がたくさんいると思うけど、思っきりやっちゃって。世界なんて一瞬で変わるから」と語り、そのまま「CHANGES」に突入した。続く「MY WAY」で難波が「やりたいようにやれ!」とフロアを煽ると、その声に応えるように数十人の観客がステージ上になだれ込み、涙を浮かべてドラムを叩くSAMBUを囲んで一緒に歌い始めた。

観客に運ばれるSAMBU(NAMBA69)。(Photo by TAKASHI KONUMA)

観客に運ばれるSAMBU(NAMBA69)。(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

ライブ終了後もアンコールを求める「エッサ」「ホイッサ」の声が止まず、メンバーは再びステージに登場。メンバーのみならず、観客もラストスパートをかけるように全力で暴れ出した。そして「WALK」「MANIAC」「LOOK UP IN THE SKY」を演奏し終えると難波が「三ちゃんのラストを見てくれよ!」と叫び、バンドは力の限りの演奏で「INTRO」を披露。ドラムセットから立ち上がったSAMBUはフロアにダイブし、そのまま観客に運ばれて会場をぐるっと周回。ギターのフィードバックノイズが鳴り続ける中、観客による盛大な「SAMBU」コールを受けて、SAMBUはこの日の出演者たちに胴上げされながらステージを去っていった。

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「JMS presents BODY and SOUL SPECIAL」2020年2月9日 新木場STUDIO COAST セットリスト

SHADOWS

01. Fail
02. So What
03. Senses
04. Into The Line
05. My Direction
06. Candles
07. Freedom Is Yours
08. All I Want
09. The Lost Song
10. 1113
11. Progress
12. BEK

Northern19

01. BELIEVER
02. MORATORIUM
03. CRAVE YOU
04. SUMMER
05. Q
06. RED FLOWER
07. THE NIGHT WITHOUT A STAR
08. NEVER ENDING STORY
09. MESSAGE
10. STAY YOUTH FOREVER

NOISEMAKER

01. Mouse Trap
02. Flag
03. Something New
04. MAJOR-MINOR
05. YayYayYayYayYayYayYayYay
06. NAME
07. Nothing to Lose

Crystal Lake

01. Prometheus
02. Matrix
03. Hail To The Fire
04. Six Feet Under
05. Aeon
06. Lost In Forever
07. Mercury feat. Hiro from SHADOWS
08. Open Water
09. Sanctuary

COUNTRY YARD

01. I'll Be With You
02. In Your Room
03. Starry Night
04. Don't Worry, We Can Recover
05. Far Flower
06. Orb
07. Daylight
08. Bed
09. Smiles For Miles

NAMBA69

01. HEROES
02. GO FUCK SHIT UP
03. MANIAC II
04. MANIAC III
05. LET IT ROCK
06. PROMISES
07. SUMMERTIME
08. TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS
09. CHANGES
10. MY WAY
11. THE WIND OF CHANGE
<アンコール>
12. WALK
13. MANIAC
14. LOOK UP IN THE SKY
15. INTRO

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※記事初出時、本文に誤字がありました。お詫びして訂正します。

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Suzuki Kentaro @kkktttrrr

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