これまでも“色”や“季節”といったテーマを設けてコンセプチュアルなライブを行ってきた三月のパンタシアだったが、今回は“時間”をテーマに公演を実施。スクリーンに映し出される大きな時計をバックに、少女のさまざまな感情を歌い上げた。
ライブは三月のパンタシアが展開しているプロジェクト「ガールズブルー」の作品「8時33分、夏がまた輝く」にちなんで、18:33に開演。時計の針がその時間を刻むと、大歓声の中みあ(Vo)とバンドメンバーがステージに登場した。みあはそっと朗読を始め、三月のパンタシアの淡く切ない物語へとオーディエンスを誘う。そしてそのまま1曲目「いつか天使になって あるいは青い鳥になって アダムとイブになって ありえないなら」へとつなぎ、疾走感のあるサウンドに乗せて透明感のある歌声を届けた。「ピンクレモネード」ではみあが楽しげにハンドクラップを煽り、ライブ序盤から会場は大盛り上がり。新曲「逆さまのLady」も披露され、弾けるようなサウンドとみずみずしい歌声が場内に響きわたった。
みあは「楽しくなったりうれしくなったり、ときには切なくなったりしながら、“時間”と共に揺れ動く少女の思いを追いかけてもらえたらいいなと思います」とライブのテーマについて触れ、その後も朗読を挟みながら楽曲をパフォーマンス。朗読ごとに時計の針は大きく動き、まるで時間を旅するようにライブは進行した。みあはギターロックナンバー「イタイ」を歌唱したあと、「青に水底」で透き通った歌声を響かせる。「七千三百とおもちゃのユメ」では歯車の映像が、そして「星の涙」では星空のような無数の光の粒がステージ背景に映し出され、目でも耳でも三月のパンタシアの世界観に浸れるような空間が作られた。そして時計の針が17:00を指すと、みあは美しい夕暮れの風景をバックに「花に夕景」をエモーショナルに歌唱。「青春なんていらないわ」では観客のハンドクラップによって会場に一体感が広がり、「恋はキライだ」では軽快なリズムに合わせてオーディエンスが飛び跳ねた。
メジャーデビュー曲「はじまりの速度」をさわやかに歌唱したあと、みあは「今日の物語の中にも書いたんですけど、私は誰かに対して『気付いてほしい』とか『理解してもらいたい』って強く願う気持ちがあって……でも、一方で『どうせ伝えたって叶わないし』って勝手に決めつけて、素直になることをあきらめてしまうところがあります」と人にうまく心を見せることができない葛藤やもどかしさを明かす。そして「でも、そういう中でも、ふとした瞬間に心が救われるときがあって。それは“光に触れたとき”です。例えばすごくいい映画や本、音楽に出会ったとき。あるいは今日みたいに、大切な人のうれしい声が届いたとき。そういうときに糸がほどけていくみたいに、重たかった心がちょっと軽くなるんです」と言葉を続け、「2020年の始まりとなるこのライブで、いろんなところから来てくれたあなたに何か輝きを届けられるような夜にしたいなという思いと、たくさんの笑顔を輝かせられるようなライブにしたいなという思いを込めて、準備をしてきました。今年はそういう輝きがあふれる夜をもっと過ごしたいなと思っているので、どうぞよろしくお願いいたします!」と述べて、オーディエンスを喜ばせた。みあが「さみしい夜はこの歌に耳をすませてください。私が同じ夜をずっと歩き続けます!」と観客に言葉を送って、ラストナンバーとして歌い始めたのは「街路、ライトの灯りだけ」。みあは明るく飛び跳ねながらこの曲を歌い、オーディエンスを笑顔にしてライブを終えた。
熱い三パシコールに呼ばれて再びステージに現れたみあは、「ガールズブルー」の最新作「あの頃、飛べなかった天使は」の主題歌「煙」を披露。爽快なメロディを歌い上げ、心地のいい空間を生み出した。アンコールでは3月29日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで行われる三月のパンタシアにとって初の主催イベント「三月春のパン(タシア)祭り」のゲストアーティストの告知も。みあは



