曽我部恵一が田中貴、奇妙礼太郎、後藤まりこを迎えたソロライブで2019年を締めくくる

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曽我部恵一が12月21、22日に東京・下北沢CLUB Queでソロライブ「それからlove -東京編-」を行った。

曽我部恵一(撮影:大谷次郎)

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曽我部恵一(撮影:大谷次郎)

曽我部恵一(撮影:大谷次郎)[拡大]

曽我部は、7月に福岡・LIV LABOで弾き語りスタイルの2DAYSライブ「それからlove」を開催。今回の「東京編」は、福岡公演で手応えを得た曽我部たっての希望で実現したもので、会場に詰め掛けた100名の観客は至近距離から届けられる歌と演奏をじっくりと堪能した。

サニーデイ・サービス(撮影:大谷次郎)

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初日公演は「bluest blues」でスタート。深めのエコーがかかったエレキギターの幻想的な調べと曽我部のメロウな歌声に観客は静かに耳を傾ける。アコースティックギターに持ち替えた曽我部は、「抱きしめられたい」「砂漠」「浜辺」など、しっとりとした楽曲を続けて演奏し、場内に温かなムードを作りあげていった。最新アルバムの表題曲「There is no place like Tokyo today!」、ライブ初披露となった「コーヒーとアップルパイ」を経て、ステージにはゲストの田中貴(B / サニーデイ・サービス)が登場。「来年からラーメンYouTubeを始める田中くんです(笑)」という曽我部の冗談めかした紹介にドッと笑いが起きる。2人は「街へ出ようよ」や「夜のメロディ」などサニーデイの楽曲を4曲演奏。田中は息の合ったベースプレイとさりげないコーラスで曽我部の歌と演奏を絶妙にバックアップした。MCでは田中が「曽我部から何度もメールが届いて“できたできた詐欺”をくらい続けている」とボヤき、サニーデイのニューアルバムのレコーディングが佳境に差し掛かっていることをさりげなく観客に伝える一幕もあった。

左から曽我部恵一、奇妙礼太郎。(撮影:大谷次郎)

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ライブ中盤で曽我部は、この日2人目のゲストとして奇妙礼太郎を呼びこむと、彼のリクエストだというサニーデイの「今日を生きよう」をデュエット。感極まった奇妙は歌唱後に「うれしいよー!」と喜びの声を上げていた。続けて2人は奇妙の楽曲である「音楽を止めないで」で熱のこもったソウルフルな掛け合いを披露して場内を大いに沸かせた。奇妙をステージから送り出した曽我部は再び1人で弾き語りを展開。客席に語りかけるようにまっすぐな歌声を届けた「オーロラ」や、激しくギターをかき鳴らし狂おしく情熱的に歌い上げた「瞬間と永遠」など表現力豊かなパフォーマンスで観客の感情を大いに揺さぶった。アンコールで曽我部は再び田中をステージに招き入れると「白い恋人」「週末」を演奏。最後は「ふたり」を独奏して初日公演に幕を下ろした。

左から曽我部恵一、後藤まりこ。(撮影:石垣星児)

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2日目公演では曽我部がまず「愛ってやつを」をリラックスした様子でパフォーマンス。「トーキョー・コーリング」を優しく語りかけるように歌唱したあと、「6月の歌」では柔らかな歌声と繊細なアルペジオを静かな会場に響かせた。力強いストロークに乗せて1つひとつの言葉を畳みかけるように「汚染水」を歌った曽我部は、さらに熱を込めて「街の冬」を披露。センセーショナルな歌詞に込めた思いを、鬼気迫るパフォーマンスで伝えた。「テレフォン・ラブ」を軽やかに歌い終えたところで曽我部はゲストの後藤まりこを迎え入れ、DJ後藤まりこ名義の1stアルバム「ゲンズブールに愛されて」の魅力などを語る。ひとしきり話し終えた2人は高田渡「銭がなけりゃ」、吉田拓郎「結婚しようよ」をカバー。息の合ったハーモニーで会場に和やかな雰囲気をもたらした。後藤がステージを去ったのち、曽我部は「東京」で歯切れのよいサウンドを鳴らして観客の高揚感を高めた。

曽我部恵一(撮影:大谷次郎)

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ここで昨日に続き田中がステージに登場。曽我部は田中の近況について紹介し、「恋人の部屋」や「旅の手帖」といったサニーデイの楽曲で会場を盛り上げた。田中を見送った曽我部は「なんだっけ?」を穏やかに歌い上げ、「きみの愛だけがぼくのハートをこわす」「バカばっかり」では時折シャウトしながら感情を解き放つかのような熱演を見せた。ささやくように歌った「東京 2006 冬」「おとなになんかならないで」を経て、本編を締めくくったのは「キラキラ!」。曽我部はファンと再会を誓うようにこの曲を歌い上げ、ステージをあとにした。アンコールでは曽我部が田中を再びステージに呼び込み、サニーデイの「月光荘」を披露。美しいコーラスと心地よいアンサンブルを響かせた。田中が捌けたあと、曽我部は最後に「Christmas of Love」を届け、ロマンチックなムードの中、ソロライブを終えた。

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曽我部恵一「曽我部恵一 ソロコンサート『それからlove -東京編-』」2019年12月21、22日 下北沢CLUB Que セットリスト

1日目

01. bluest blues
02. 抱きしめられたい
03. 砂漠
04. 浜辺
05. もしも
06. There is no place like Tokyo today!
07. コーヒーとアップルパイ
08. 街へ出ようよ(with 田中貴)
09. 愛と笑いの夜(with 田中貴)
10. 夜のメロディ(with 田中貴)
11. 24時のブルース(with 田中貴)
12. 明かりを消したら
13. 東京
14. 今日を生きよう(with 奇妙礼太郎
15. 音楽を止めないで(with 奇妙礼太郎)
16. オーロラ
17. LOVE SICK
18. 瞬間と永遠
19. 愛のかけら
<アンコール>
20. 白い恋人(with 田中貴)
21. 週末(with 田中貴)
22. ふたり

2日目

01. 愛ってやつを
02. トーキョー・コーリング
03. 朝日のあたる街
04. 6月の歌
05. 3つの部屋
06. 汚染水
07. 街の冬
08. テレフォン・ラブ
09. 銭がなけりゃ(with 後藤まりこ
10. 結婚しようよ(with 後藤まりこ)
11. 吉祥寺
12. どこかでだれかが
13. 雨(with 田中貴)
14. 恋人の部屋(with 田中貴)
15. 枯れ葉(with 田中貴)
16. 旅の手帖(with 田中貴)
17. なんだっけ?
18. きみの愛だけがぼくのハートをこわす
19. バカばっかり
20. 東京 2006 冬
21. シモーヌ
22. おとなになんかならないで
23. キラキラ!
<アンコール>
24. 月光荘(with 田中貴)
25. Christmas of Love

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※記事初出時、写真キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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【ライブレポート】曽我部恵一が田中貴、奇妙礼太郎、後藤まりこを迎えたソロライブで2019年を締めくくる(写真10枚)
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