オープニングSEのSly & The Family Stone「Dance To The Music」が鳴り響く中、森雅樹(G)がサポートメンバーの清水恒輔(B / mama!milk)、山口とも(Dr)、トウヤマタケオ(Piano, Key)、icchie(Tp /
中納の「ROCK ON!」という掛け声をきっかけに「PARANOIA」「CAPTURE」といったアップチューンが繰り出されると客席のボルテージが急上昇していく。そして森のシャープなカッティングからHaircut 100「Favorite Shirts(Boy Meets Girl)」のカバーが披露されると、甘酸っぱくも情熱的なファンカラティーナの旋律が場内に響き渡った。
ニューウェイブ風のサウンドが印象的な「human beat」、中納がホーン隊とそろいの振り付けを披露した「Shine Shine」、勇壮なホーンの響きに心躍る「BRAND NEW DAY」といった楽曲でひとしきり場内を盛り上げたのち、バンドは「ちょっと昔の曲やろ」という森の言葉に続けてスウィートなアレンジを施した「Calling me」を演奏。そしてライブのエンディングを飾ることも多いバラード「サニーサイドメロディー」が届けられると客席から大きな歓声が沸き起こった。
獣を思わせる森のグロウルが場内に怪しく響き渡るとエゴはLee Perry & The Upsettersの「Jungle Lion」をカバー。続けてメンバーが美しいハーモニーを聞かせたマイケル・ジャクソン「We've Got A Good Thing Going」のロックステディ調カバー、晴れやかなスカチューン「心象風景」などジャマイカンミュージック色の強い楽曲を演奏して心地いい雰囲気を作り上げた。
「色彩のブルース」は中納のアカペラでスタート。彼女の愁いを帯びた歌声に寄り添うように森がささやかにギターを爪弾く。繊細かつドラマティックな演奏に観客は息をのむようにじっと耳を傾けていた。自らが弾くピアノの調べに乗せて中納が力強い歌声を聞かせた「WHOLE WORLD HAPPY」を挟み、エゴはライブでの定番と化しているキラーチューン「くちばしにチェリー」「GO ACTION」をプレイ。一気に畳みかけるようなテンションの高いパフォーマンスで会場を爆発的に盛り上げてステージをあとにした。
アンコールに応えて再びステージに登場したエゴは穏やかなバラード「衛星ハロー」に続けて、「最後はボーンといきましょうか」という中納の言葉から「a love song」を演奏。秋の野音ワンマンはロマンティックなムードが漂う中フィナーレを迎えた。
なおEGO-WRAPPIN'のYouTube公式チャンネルでは本公演より「心象風景」と「色彩のブルース」のライブ映像が公開されている。