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ハコムス最後の1期メンバー我妻桃実、癒やしと元気を届け続けて学んだこと

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我妻桃実

我妻桃実

ハコイリ▽ムスメの我妻桃実が、9月29日に東京・AKIBAカルチャーズ劇場で行われた定期公演「ハコイリ▽ムスメ我妻桃実卒業公演~君はアンブレラ・エンジェル~」をもってグループを卒業した。

2014年夏の結成時からハコムスのオリジナルメンバーとして活動し、“ぽにょ”という愛称でファンから親しまれてきた我妻。2017年から今年7月までグループのリーダーを務めた彼女は、昨年3月に鉄戸美桜が卒業して以降、唯一の1期メンバーとして後輩をまとめあげ、ハコムスを牽引してきた。また昨年と今年の夏にはアイドルによる腕相撲大会「アームレスリング大会 powerd by TOWER RECORDS ザ・感謝祭」で優勝し、フィジカル面でも頼もしい姿を見せてきた。

我妻はミントグリーンのドレスと、青い鳥の飾りをあしらった花冠を身に付けて最後のステージに登場。「OverTure」で吉田万葉と戸羽望実と共にバレエの舞いを踊り、華麗に公演の幕を開けた。まずハコムスは2014年夏の「新人公演」で1曲目に披露していたCoCo「君の歌、僕の歌」を歌唱。満員の会場を見渡した我妻は「5年間やってきた感謝や愛の気持ちをパフォーマンスに乗せてお届けしたいと思います」と意気込みを語ったほか、「新人公演」の初回で泣いてしまったことを振り返り、「そのときより多くのお客様に来ていただいて本当にうれしいなと思いますし、この曲で今日も始めたいなという気持ちで1曲目に選ばせていただきました」と「君の歌、僕の歌」をオープニングナンバーにセレクトした意図を明かした。

観客への挨拶を終えたハコムスは、さわやかな春のナンバー「微笑みと春のワンピース」やPENGUIN DISCからの初のシングル曲として発表した「ハコいっぱいのプレゼント」などオリジナルソング4曲を立て続けに歌う。次にQlair「眩しくて」や「真夏の恋のファンファーレ」などの切ない恋を描いた夏の曲を届け、各楽曲の発表時の思い出を語り合った。また我妻は5年間のハコムス活動の中で一度も病欠がないことを報告し、「ハコイリ▽ムスメの元気印」というキャッチフレーズを体現していたことを自慢の筋肉と共にアピール。大きな拍手が沸き起こる中、8人はこの夏発表した最新オリジナル曲「ニライカナイを目指して」を力強くパフォーマンスし、会場を大いに盛り上げた。

ソロ曲およびユニット曲のブロックでは我妻が斉藤由貴「AXIA~かなしいことり~」を1人でしっとりと歌い上げたほか、3期メンバーの吉田、井上姫月と共にQlair「お引っ越し」を披露。続けて2017年5月に卒業した1期メンバーの神岡実希を迎えておニャン子クラブ「星座占いで瞳を閉じて」をデュエットし、今年9月に発売されたハコムス初の写真集「ニライカナイ」を使ったコミカルなやり取りでファンを楽しませた。さらにステージには同じ1期メンバーで卒業生の鉄戸と門前亜里も現れ、我妻にピンクの花束を贈呈。「これ、ナタリーに載るんすか?」とメディアのカメラに向けてポーズを決めたり、ステージ上で自撮りしたりと、自由な振る舞いを見せつつ軽快なトークを繰り広げ、同期の卒業を祝福した。

OG3人が会場をにぎやかしたのち、ライブは卒業公演恒例の手紙朗読のコーナーへ。メンバーが1人ずつ思いの丈を読み上げ、その言葉を包み込むように我妻が優しく返答していく。今年4月にお披露目された5期メンバーの依田彩花は、「桃実ちゃんはハコムスのお母さんのような存在で、いつも助けられていました。いつか私も桃実ちゃんのように大きくて頼もしい背中を見せられるようなメンバーになりたいです」と涙ながらに述べる。キキララの便箋をうれしそうにアピールした4期メンバーの塩野虹は、かつてイベントの帰りに2人で泣いたことを振り返り、「そのとき私は桃実ちゃんにすごく助けられました。このこと以外でも優しく私の話を聞いてくれた桃実ちゃん、本当のありがとうの気持ちでいっぱいです」と胸の内を語った。

3期メンバーでサブリーダーの井上は「私は4期が入ってきたときに迷走しました。自分がわからなくなって迷ったこともありました。そんなときに、ぽにょちゃんが正解の道に導いてくれました。それがなかったら私は今がんばれていないと思います」と涙を交えながら話したあと、「P.S.小学生のときに『ぽにょ』って呼び捨てにしてすみませんでした」と謝罪。我妻から「いい感じでのムードの中、P.S.で済まそうとしたでしょ」とツッコまれると、「あのときの姫月はどうかしてた」と反省した様子を見せ、場内に笑いを起こした。また7月に新リーダーに就任した吉田が「自分より歳上の人が減っていくということは自分がアドバイスを言うことが増える、そして自分にアドバイスを言ってくれる人が減ってしまうということですが、まっすぐ自分を信じているぽにょちゃんみたいにしっかり自分を持っていきたいです」と心境を語ると、我妻は「ハコムスは予期せぬことが起こりやすいグループです。いつもなんとかはなるんだけど、自分でなんとかするのはなかなか難しいことで。万葉はぜひ自分でなんとかしていく力を身に付けてください」と言葉をかけた。

さらに吉田は鈴木美紗乃プロデューサーからの便箋4枚におよぶ手紙を代読。「我妻には本当に感謝しかありません」「我妻もアイドルは初めてだったと思うけど、私もアイドルをプロデュースするのは初めてで、そんな手探りの中やってこれたのは我妻がいたから。そしてこの仕事を通して我妻に出会えたことが私の財産です」という言葉を我妻にしっかりと伝えた。これを受け、我妻は「5年前から残っているのは気付いたら私と鈴木さんだけで。鈴木さんがいたから私も安心して活動することができて、いろんな話をしたし、いろんなところに行ったし、いつの間にか仕事仲間というより、いとこくらいの関係性になってました」と自身の思いを告白。続けてファンに向けて「私は皆さんのおかげでここまで変わることができました」と話し、「私は素敵という言葉が大好きで。『素でいても敵がいない』と勝手に解釈していて、ハコムスは自分が素敵な人間であるための基盤をくれたんじゃないかなと思います。これからもいろんなことが待っていると思うけど、ハコムスで学んだ1つひとつを忘れずに自分が思い描いた素敵に近付けるように一生懸命生きていきます」と笑顔を見せた。

それぞれの思いを言葉にしたハコムスは、友情を描いた上田愛美「なかよし」で元気いっぱいに“エア長縄跳び”を繰り広げ、ライブ本編を締めくくるナンバーとして「旅をつなげて」を歌唱。我妻は「卒業公演ということでどういう気持ちになるかなと思ってたんですけど、皆さんがニコニコ笑顔で見てくれていたのが本当にうれしくて、ハコムスのことを純粋に楽しんでくれている証拠なんじゃないかなと思いました」「苦しいことやつらいことがあったときは楽しんでみる気持ちを忘れないでください。それが、私がハコムスで学んだ一番大きなことです」とファンに語りかけた。

アンコールではマイクスタンドを使ってのパフォーマンスが印象的なribbon「Be My Diamond!」、ラテン調の「Let's Party Time!」が連続で披露される。そして我妻がハコムスで最後に歌う曲として選んだのは、初めてセンターを任されたおニャン子クラブ「アンブレラエンジェル」。傘を手にしたメンバーと共に思い出深い楽曲でライブを終えた我妻は、改めて会場を見渡し、「こんなにたくさんの人と知り合うことができて、心からいっぱいの幸せを感じています。これからは自分の力で幸せになれるようにしっかり生きていきたいと思います」と決意を述べた。最後は吉田の「ハコムスの第1章がここで幕を閉じます。ここからは第2章が始まるのでみんなで盛り上げていけたらいいなと思っています」という言葉を経て、8人で「以上! 私たち、ハコイリ▽ムスメでした!」と挨拶。ステージを立ち去る前、我妻は「本当にお世話になりました! 皆さんのことが本当に大好きです! 愛しています!」と生声で叫んでファンに愛を伝えた。

ハコイリ▽ムスメ「ハコイリ▽ムスメ我妻桃実卒業公演~君はアンブレラ・エンジェル~」2019年9月29日 AKIBAカルチャーズ劇場 セットリスト

SE. OverTure
01. 君の歌、僕の歌(オリジナル:CoCo)
02. 微笑みと春のワンピース
03. レモネード・キッス
04. ハコいっぱいのプレゼント
05. 乙女はびっくり箱
06. 眩しくて(オリジナル:Qlair)
07. 真夏の恋のファンファーレ
08. 泣かないでエンジェル(オリジナル:Qlair)
09. ニライカナイを目指して
10. AXIA~かなしいことり~(オリジナル:斉藤由貴) / 我妻桃実
11. お引っ越し(オリジナル:Qlair) / 我妻桃実、吉田万葉、井上姫月
12. 星座占いで瞳を閉じて(オリジナル:おニャン子クラブ) / 我妻桃実、神岡実希
13. なかよし(オリジナル:上田愛美)
14. 旅をつなげて
<アンコール>
15. Be My Diamond!(オリジナル:ribbon)
16. Let's Party Time!
17. アンブレラエンジェル(オリジナル:おニャン子クラブ)

ハコイリ▽ムスメの「▽」はハートマークが正式表記。

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