7月リリースの1stフルアルバム「すとろべりーらぶっ!」を携え、初の全国ツアーとして全国6会場で展開された今回のツアー。すとぷりはエンタテインメント性にあふれた演出やメンバーの全力のパフォーマンスで、集まったファンを楽しませた。
ステージセットには花火やヨーヨー、スイカなどのモチーフが取り入れられ、真夏ならではの雰囲気を醸し出す。開演時間を迎えてステージに登場した6人は黒いスーツ姿。1曲目「GO GO CRAZY」をレーザー光線が飛び交う中でクールに披露したあとは「Move on!」をアグレッシブに歌い上げ、場内の熱気を高めた。ななもり。は観客に向かって「長かったツアーもラストです! 一生忘れられない思い出を作っていきましょう」と笑顔で呼びかけた。
前日24日の公演で繰り広げられたさとみ、ころんの2人による手押し相撲対決に続き、この日はなぜか莉犬が1人だけで“対決”をする流れに。立ち位置をくるくると変えながら1人2役で相撲を繰り広げる莉犬の姿に、客席からは笑い声が起こっていた。その後は“因縁の対決”としてるぅと、ジェルが対戦。敗北したるぅとは罰ゲームならぬご褒美としてステージ前方でファンへ投げキッスを贈り、黄色い歓声を浴びた。
ひとしきりMCで和ませたあとは「僕らだけのシャングリラ」の息の合ったダンスパフォーマンスでファンを魅了する。中盤では各メンバーがそれぞれのソロ曲を順番に歌った。ころんは自身が作詞を、るぅとが作曲を手がけた新曲「敗北ヒーロー」を、るぅとは「あの夏に陽を点けて」を熱唱。ななもり。は「ごめん。正直めっちゃ好き。」をステージを駆け巡りながら歌い、最後に「“猫”はみんなのことだからね?」と笑顔で付け加えてファンを喜ばせた。ジェルは「JUMP AND FLY」、さとみは9月リリースのソロアルバムから「恋をはじめよう」、莉犬は「君の方が好きだけど」を、それぞれ力強く歌い上げた。
ソロ曲のあとはグループの年少組であるころん、莉犬、るぅとの“信号機組”が「道標」を披露し、ファンとのコール&レスポンスを繰り広げた。彼らと入れ違いで登場したさとみ、ジェル、ななもり。の“大人組”は「キングオブ受動態」をパワフルに歌う。ステージに戻ってきたころん、莉犬、るぅとは和気あいあいとしたやり取りを繰り広げつつ、バンドメンバーを紹介。さとみ、ジェル、ななもり。も加わったMCではステージ2階に上がったメンバーが「家ではどんな感じで寝ているか」という話題の中で、それぞれステージに実際に寝転がってしまう一幕も。6人のリラックスした雰囲気をファンは笑顔で楽しんでいた。
なかなかトークを終わらせない心境を、ななもり。は「少しでも(ライブを)長引かせたいんです!」と明かしつつ、ライブはいよいよクライマックスへ。巨大なバルーンがアリーナを舞った「よさこいディスコParty」のあと、最後は「大好きになればいいんじゃない?」で締めくくられた。
熱狂的なアンコールの声に応えて6人は再びステージへ戻る。ここでは初の全国ツアーファイナルにふさわしく、各自がそれぞれの人生を振り返りつつ、すとぷりの活動にかける思いを赤裸々に明かした。るぅとは楽曲制作を学ぶために進学したものの、すとぷりの活動との両立に悩んで退学を決めたことを告白。「この活動に人生を賭けていきます。僕たちと一緒に未来の景色を見てほしいです」と呼びかけた。かつて教師を目指していたというころんは動画投稿への反響を受けて「こういう生き方もあるんだ」と感じたと話し、「こんな素晴らしい活動はないと思ってこの道を進みました。みんながいなければうまくいってなかった。本当にありがとうございます」と感謝を述べた。
さとみは「自分の声が誰にも届いていない」と感じて苦しんだ時期を振り返り、動画投稿を始めたこと、すとぷりのメンバーに出会えたことで人生が変わったと語る。そして「人生の中の宝物はここにいるメンバーとみんなです。何があっても絶対前を向いて走り続けます」と力強く誓った。ジェルは厳しい家庭環境の中で勉強に励み、有名大学に合格したものの満たされなかったと話し、「そんなときに配信を始めて、やっと楽しいと思えることに出会えました。自分の居場所はここだと思いました。俺がなりたかった自分は今の自分です」と目を輝かせながら語っていた。
莉犬は自身の家族との軋轢を率直に明かし「俺ががんばってることって全然意味ないのかな、と思っていたけど、Twitterを見るとみんなが自分たちのことを好きだと話してくれていて。そうだ、俺はこのためにがんばってるんだと思い出しました」「みんなも悩みがあると思うけど、俺は変われました。みんなも変われると思います」とファンに呼びかけた。最後にななもり。は「初めてのところばかりだったけど、どこの公演も大成功で」とツアーを回顧し、「俺はいろんな活動をできるグループを作りたくてすとぷりを結成しました。いろいろ言われても絶対負けたくなかった。俺たちはもっと挑戦し続けてみんなを幸せにします」と、さらなる活躍を誓った。
最後にすとぷりは「はりーはりーらぶっ」、そして「おかえりらぶっ!」を熱唱。ななもり。は「俺たちはまだまだ止まらないぜ!」と力強く叫び、ファンから大歓声を浴びていた。全国ツアーを終えたすとぷりは9月22日、23日に埼玉・メットライフドームでワンマンライブ「すとろべりーめもりーvol.10」を開催する。
すとぷり「すとろべりーめもりーvol.9」2019年8月25日 幕張イベントホール セットリスト
01. GO GO CRAZY
02. Move on!
03. AquaKiss
04. 僕らだけのシャングリラ
05. 敗北ヒーロー / ころん
06. あの夏に陽を点けて / るぅと
07. ごめん。正直めっちゃ好き。 / ななもり。
08. JUMP AND FLY / ジェル
09. 恋をはじめよう / さとみ
10. 君の方が好きだけど / 莉犬
11. 道標
12. キングオブ受動態
13. 苺色夏花火
14. よさこいディスコParty
15. 大好きになればいいんじゃない?
<アンコール>
16. はりーはりーらぶっ
17. おかえりらぶっ!
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