向井太一、あっこゴリラら6組がフロア沸かせた大阪初開催「Spotify Early Noise Night」

6月15日に大阪・Music Club JANUSにてSpotify主催のライブイベント「Spotify Early Noise Night #6」が開催された。

Spotifyのプレイリスト「Early Noise Japan」と連動したライブイベントとして定期的に開催されている「Spotify Early Noise Night」。このイベントではSpotifyがプッシュする新進気鋭の国内アーティストたちのパフォーマンスを1000円というチケット料金で楽しむことができる。

初の大阪開催となった今回の公演にはSIRUP、the engy、Attractions、向井太一、あっこゴリラ、AFRICAの6組が出演。ライブはDAWA（FLAKE RECORDS）によるDJとFM802の河嶋奈津実によるMCを挟みながら進み、トップバッターは大阪出身のシンガーソングライター・KYOtaroによるニュープロジェクト・SIRUPが務めた。昨年11月にリリースしたCD「SIRUP EP」より「Synapse」「Last Lover」を連続で届けたSIRUPは、Spotifyで10種類以上のプレイリストに取り上げられているというメロウなナンバー「LOOP」で観客を魅了。4曲目の「一瞬」ではKenT（Soulflex）が飛び入りで登場してサックスソロを披露し、フロアからは大きな歓声が上がった。続けて「Do Well」で観客を踊らせたSIRUPは「音楽好きですか？ みんなでその音楽の中を"SWIM"しよう！」という言葉から、彼の楽曲の中でSpotifyで最も再生されているナンバー「SWIM」をさわやかに歌い上げた。

2番手に登場したのは、京都を拠点に活動している4人組バンドのthe engy。4人は昨年5月に発売した自主制作盤「the engy」の収録曲「She makes me wonder」「Stay where you are」や、今年5月にリリースした7inchアナログのタイトル曲「Say it」などを次々にプレイし、クールなサウンドと歌声を会場に響きわたらせる。山路洸至（Vo, G）が「どんなオシャレなやつが出てくるかと思ったらすみません、こんなオシャレじゃないやつで。でもオシャレよりも音楽が好きな皆さん、次が最後です！」と叫んだあとには、ラストナンバーとして「Headphones」を熱演。山路が繰り出すキレのあるラップにオーディエンスは大いにヒートアップした。

2組がパフォーマンスを終えたところでMCは河嶋から、FM802「on-air with TACTY IN THE MORNING」内でSpotifyとのコラボコーナー「Spotify 10 minutes MIX」を担当している大抜卓人へバトンタッチ。大抜に「世界に出ていくバンドだと思います」と紹介された福岡発の5人組バンド・Attractionsは、昨年10月発表のセルフタイトル「Attractions」に収められている「Baby Relax」や「Twilight」といった楽曲で会場のボルテージを高めていく。さらにSpotifyで計63カ国のリスナーに聴かれているという最新ナンバー「Leilah」でフロアを揺らした5人は、キラーチューン「Knock Away」を演奏。インドネシア出身で11歳のときに来日したというURO（Vo）が「そのとき全然友達いなくて。一緒に遊んでくれたのは音楽でした」と語ったのち、彼らは途中でテンポアップしていく壮大なナンバー「Escapist」で出番を終えた。

「Spotify Early Noise Night」2度目の出演となる向井は場内が歓声で包まれる中、「Galaxy Note8」のCMソングとして使用された「FREER」を最初に歌唱。英語で「より自由に生きていく！」というテーマを歌った同曲でフロアを沸かせてから、昨年11月リリースの1stアルバム「BLUE」より、LUCKY TAPESの高橋海がプロデュースした「FLY」、mabanua（Ovall）が参加した「眠らない街」などを立て続けに届けていく。その後tofubeatsをプロデューサーに迎えた「Siren」を歌った彼は、明るいポップソング「空」で観客とシンガロングを繰り広げた。

テニスのラケットをぶつけて左足を骨折したというあっこゴリラは、バックバンドのBNNZに抱えられた状態でステージに登場。ショッピングカートに乗ってアップチューン「地球の歩きかた」でライブをスタートさせ、2曲目の「TOKYO BANANA」の曲中にはバナナをフロアに投げ込んでオーディエンスを楽しませた。バスケットボールをテーマにした「電光石火」では、あっこゴリラの「ワンバウンドからのダンクは」という言葉に続けてオーディエンスが「やべー！」と叫んだほか、BNNZが1人ずつラップを披露して会場を盛り上げる。そしてSpotifyのテレビCM「今のサントラ・年末年始の実家」編のタイアップソングである「ゲリラ」で向井とのコラボパフォーマンスを展開したあっこゴリラは、メジャーデビュー曲「余裕」とファンクチューン「ウルトラジェンダー」を畳みかけるように投下。場内を熱気で包み込んだ。

転換中もDJの流す音楽により会場がダンスフロアと化す中、ステージにはトリを務める大阪のポップバンド・AFRICAが登場。7月に発売する新作ミニアルバム「砂漠の恋人たち」のオープニングトラック「翌朝」を奏でた4人は、その勢いのまま「サマータイム」をプレイ。さらに鞆良磨（Vo, G, Syn）の「まだまだ踊れますか!?」という煽りを経て「BOY」「WONDER WONDER」「アテナ」といったナンバーを間髪入れずに演奏し、伸びやかな歌声と心地よいサウンドで会場を満たしていく。最後にはグルーヴィなナンバー「よろこびのわ」が披露され、オーディエンスは体を揺らして熱狂。大盛り上がりのうちに「Spotify Early Noise Night #6」の幕が閉じた。