寿美菜子、オーディエンスとたくさんの“emotion”ぶつけ合ったライブハウスツアー

寿美菜子が6月3日に東京・Zepp Tokyoでライブハウスツアー「LAWSON presents 寿美菜子 Zepp Live Tour 2018"emotion"」のファイナル公演を開催した。

最新アルバム「emotion」を携え、東京、愛知、大阪のライブハウスで計4公演を行った寿。彼女はロックナンバーからダンスチューン、バラードナンバーまで幅広いジャンルの楽曲を披露し、オーディエンスを存分に楽しませた。

ライブのオープニングではドラムカウントを合図にステージと客席を隔てる紗幕が勢いよく下ろされ、大歓声を浴びながらバンドメンバーとビビッドなピンクの衣装に身を包んだ寿が登場。彼女が「emotion」の収録曲「Sun Shower」でエネルギッシュにライブをスタートさせると、オーディエンスは寿のイメージカラーである紫のライトを力いっぱい振り上げた。「今日で本当にファイナル！ 最後まで一緒に楽しみましょう！」とフロアに呼びかけ、彼女がハンドクラップの中届けたのは「ミリオンリトマス」。続く「Bye Bye Blue」では観客が左右に手を振りながら楽曲を合唱し、場内にピースフルな空気が広がった。

傘を差し「アンブレラ・アンブレラ」を可憐にパフォーマンスした寿は、カラフルなライトに彩られながら「I wanted to do」を歌唱。EDMナンバー「Candy Color Pop」「LOVE JOY FUN」が続けられるとオーディエンスは自由に体を動かし、会場はダンスフロアと化した。「LOVE JOY FUN」の終盤で寿は一度ステージからはけ、その間バンドメンバーがテクニカルなプレイでフロアを沸かせる。ロングドレスを着て再び現れた彼女は、各公演によって内容の異なるメドレーコーナーを展開した。弾むようなビートに乗せてメドレーの1曲目「プリズム」を歌い上げたあと、彼女は熱いコールを浴びながら「Believe ×」を披露。メドレーの最後の「Startline」では、アカペラでメロディを歌い始めるアレンジが施された。

最新アルバムで初めて作詞に挑戦し、いきなり6曲を手がけた寿は「こういう思いで書いたなって思い出しながら、さっき歌っていました。自分が伝えたいことや“emotion”が震えたことがたくさんあったので、それを曲に残せたことを本当にうれしく思っています」とファンに思いを伝える。そして彼女が「この曲も皆さんの心に届きますように」と告げ、歌い始めたのは「feel in my heart」。アコースティックギターの柔らかな音色と共に、澄んだ歌声が場内に美しく響き渡った。続けてバラードナンバー「タイムカプセル」をじっくりと歌い上げたあと、彼女はドレスを脱ぎ捨て黒い衣装に一瞬でチェンジ。ヘビーなギターサウンドが印象的なロックナンバー「black hole」を時折髪を振り乱しながら熱唱し、場内の温度を一気に引き上げた。「もっともっと“emotion”ぶつけてください！」と同曲で叫んだ彼女はその後もアッパーチューン「カラフルダイアリー」「"YES"」をパワフルに届け、芯のある歌声を響かせた。

「みんなで踊りましょう！」と「Ambitious map」でキャッチーな振り付けを観客と楽しむと、寿は「最高！」と満面の笑みを浮かべる。続く「girly highester!」ではシンガロングを沸き起こり、さらに会場の一体感が高まっていった。そして観客が一斉に飛び跳ねた「Another Wonderland」のあと、寿が手に取ったのはギター。彼女は「ファイナルなんてまだまだ先だと思っていたんですけど、次で最後の曲です。楽しい時間は限りがあるからこそ大事だなって、改めてこのツアーを通して思わせてもらいました。たくさんの“emotion”をぶつけてくれてありがとうございます」と感謝の思いを述べる。「またこうやってみんなと楽しく曲を成長させながら、楽しい時間を一緒に過ごせたらうれしいです。そのときは会ってくれますか？」と呼びかけ、フロアの歓声を受け取った寿が「自分の強い意思を持って歩いて行けたらなって、歌詞に思いを込めた曲です」と披露したのはアルバムの最後を飾るナンバー「Piece of emotion」。彼女は真っすぐに前を見据えながらバンドメンバーと共にこの楽曲を奏で、フロアからは大きな拍手が送られた。

アンコールで再びステージに現れた寿が披露したのは「ミュージックスター」。会場に温かな合唱が沸き起こると、彼女はうれしそうにマイクを客席に向けた。「このツアーでたくさんの思い出やエモいと思う瞬間、素敵な笑顔、声を届けてくれてありがとうございます」という感謝の言葉と共に、彼女は「またみんなでこうやって“emotion”を震わせられるように、私はままだ走り続けたいと思います！」と宣言し「ココロスカイ」へ。伸び伸びとこの曲を歌い上げた寿は、「最高！ みんな大好き！」と晴れやかな表情を浮かべた。

アンコールが終了したあとも、フロアの拍手はなりやまない。笑顔でステージへと飛び出した寿が披露したのは、この日2度目となる「Ambitious map」。彼女はオーディエンスと共にこのナンバーを元気いっぱいに踊り、何度も手を振りながらステージをあとにした。