最新アルバム「SOAK」を携え、全国16会場を回った彼女たち。最終公演では天井の高い会場の特性を生かし、映像演出を交え自分たちの音楽を届けた。セットリストの軸となったのは当然のことながら、「SOAK」に収録されているナンバー。4人は清涼感のある歌声を重ねる「INSIDE OUTSIDE」でオープニングを飾り、オーディエンスを一気に引き込んでいく。藤咲佑(B)の弾くシンセベースが冴え渡る「DANCER IN THE HANABIRA」では、蒼山幸子(Vo, Key)がステージを軽やかに動き回りハンドマイクで歌う一方、沙田瑞紀(G)がシンセサイザーを弾くなどそれぞれパフォーマーとしての進化をアピール。「シグナル」では雨を想起させる映像を背に熱演を展開し、楽曲の魅力を観客の視覚にも訴えていった。
「WORLDEND」で始まった中盤のブロックは、演出の軸を照明にシフトし、ダンスチューンを畳みかけていく流れに。澤村小夜子(Dr)の踏む力強いバスドラムに合わせて盛大なクラップが起きた「メルシールー」、オレンジのライトがステージを染め、蒼山がアンニュイに歌った「黄昏のラプソディ」など過去の楽曲も最新の楽曲と共に披露された。ダンスチューンを立て続けにプレイしたのち、一瞬の間を置き「水中都市」がスタート。スクリーンには水中に沈んだ都会の景色や水面の映像が映し出され、幻想的な世界を描き出す。そんな映像にあわせリバーブがかかった蒼山の歌声と、沙田、藤咲、澤村のコーラスが溶け合い会場を満たした。
壮大なナンバーを経て最終ブロックに突入すると、4人は「undone」を皮切りに躍動的なナンバーをシームレスに披露していく。それぞれテクニカルなプレイを見せつつ、メンバーは笑顔を浮かべたり、カメラマンに向かってピースサインをしたり、楽しげな空気を醸し出していた。本編もクライマックスというとき、「今日はありがとう」という蒼山の言葉に続いたのは、土曜日の開催となったこの日のライブにふさわしい「サタデーナイト」。どこかメランコリックな雰囲気の中で本編の幕は降ろされた。
アンコールで4人はツアーを振り返り、充実した表情を浮かべる。蒼山は「どんどん楽しんでもらえるような、面白いって思ってもらえるような音楽を発信していきたいと思うので付いてきてくれますか?」と観客に呼びかけ、賛同するような歓声を浴びて微笑んだ。アンコールで彼女たちは、開放感たっぷりの「真夜中のアンセム」に始まり、大人っぽいアレンジを施した「シンクロマニカ」をプレイ。ラストナンバーの「ETERNALBEAT」では心地よいビートに乗せて、ステージ上の4人も観客も体を揺らし、会場はダンスフロアと化する。そして、爽快な余韻と高揚感を残して3カ月におよんだツアーはフィナーレを迎えた。
ねごと「ねごとワンマンツアー2018 『SOAK』-FINAL-」2018年4月21日 TSUTAYA O-EAST セットリスト
01. INSIDE OUTSIDE
02. DESTINY
03. DANCER IN THE HANABIRA
04. シグナル
05. WORLDEND
06. school out
07. メルシールー
08. 黄昏のラプソディ
09. Fall Down
10. 水中都市
11. undone
12. moon child
13. nameless
14. シリウス
15. アシンメトリ
16. サタデーナイト
<アンコール>
17. 真夜中のアンセム
18. シンクロマニカ
19. ETERNALBEAT
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