Nulbarich初のワンマンツアー終幕「みんな、ついてきてくれてありがとう」

Nulbarich初のワンマンツアー「Nulbarich 1st ONE MAN TOUR」が、12月13日に東京・LIQUIDROOMで幕を閉じた。

彼らはこのツアーで宮城・仙台MACANA、大阪・Music Club JANUS、福岡・DRUM Be-1、そしてLIQUIDROOMの4公演を実施。2016年6月リリースの1stシングル「HOMETOWN」から2017年12月発売の新作CD「Long Long Time Ago」まで、すべての作品から選曲したセットリストでライブが展開された。

この日のライブにはJQ（Vo）のほか、ベーシスト、ドラマー、キーボーディスト、ギタリスト2名が参加。まずはJQ以外のメンバーが静かにステージに登場し、セッションをスタートさせる。演奏がいったん止まったところで姿を見せたJQはLIQUIDROOMの超満員の観客を見渡し「ごきげんよう！……さすがに緊張するな」と少し怯みつつも、「OK! Are you ready?」と声を上げた。再び始まったセッションから「It's Who We Are」へとなだれこむと、JQは熱のこもったハイトーンボイスを響かせた。

ステージがピンク色の照明で染まった「Lipstick」ののち、ジャジーなセッションへ入るとJQは「泣いても笑ってもファイナルです！ みんな、ついてきてくれてありがとう。全力で返す！」と観客へ思いを伝える。バンドがグルーヴィなアンサンブルでファンの体を揺らした「Hometown」で彼は、客席に目を向け「いいっすね。みんなすげえいい顔してます」とうれしそうに述べた。彼らはヘビーな音のファンクナンバー「TOKYO」のあと、JQがギターに乗せてしっとりと歌う「Everybody Knows」を届けるなど、オーディエンスに多様な魅力を披露していく。

この日、インタールードでつなぎながらほとんど演奏を止めなかったNulbarich。そんなパフォーマンスについて“ビートが止まないスタイル”と称したJQは、さらに「だから皆さんも“ついてくるスタイル”でお願いします。“ついてこないと置いてくスタイル”です」とユーモラスにファンを煽った。その後の「Spread Butter On My Bread」ではベーシスト、ギタリスト、キーボーディストがそれぞれアグレッシブにソロパートを披露し、ドラマーもダイナミックにプレイ。「On and On」では場内にファンの大きなシンガロングが響き渡り、朗らかなサウンドの「Ordinary」ではメンバーそれぞれが笑顔を浮かべながら楽しそうに演奏を行った。

そんな大いに温まった空間に、さらに人気曲「NEW ERA」がドロップされるとオーディエンスは大歓声を上げた。ラストナンバーを前に、JQは2016年の結成当時を振り返りながら「最初のライブはサーキットで、お客さんが10人いないぐらいだった。この1年半の中でたくさんの人にNulbarichの曲を愛してもらって……感慨深いですよね。そんな曲を通して、僕たちと皆さんが会話する場所がここにあるっていう。マジで、ありがとうございます」と感謝を述べた。そしてバンドは「Follow Me」をにぎやかに届けてステージを降りた。

アンコールは最新曲「In Your Pocket」でスタート。ギターとベースのループするフレーズがフロアを揺らし、大サビではJQがステージ前方でオーディエンスを見つめながら熱い歌声を聴かせる。MCパートでJQは「In Your Pocket」に込めた思いやこの先についてを語りながら、ふと「普段はこんなにおしゃべりじゃないんだけど、みんながこうさせるの！ だからみんなのせい」と発言。さらに「僕たちもみんなにとってそういう存在になりたいから、気が向いたらこっち向いてよ。どこにでも連れて行くよ！……できるだけ（笑）」と愛のある言葉を重ねて歓声を浴びた。「泣いても笑っても最後です。じゃあ笑いましょう。Nulbarichでした。ありがとうございました」とJQがピースマークを掲げたのち、バンドは最後に「LIFE」を披露。柔らかな光と温かなアンサンブルが場内を満たした。

なおNulbarichは3月から4月にかけて全国ワンマンツアー「Nulbarich ONE MAN TOUR 2018 "ain't on the map yet" Supported by Corona Extra」を開催する。ツアーはすでにチケットが完売している3月16日と17日の東京・新木場STUDIO COAST公演を含む計7公演となる。新木場STUDIO COAST公演以外のチケットは、1月27日10:00に各プレイガイドで販売開始。