初日から切り札連発！グラロデ、ゆかりん、SOS団ら登場「アニサマ」初日

埼玉・さいたまスーパーアリーナで計3日間にわたり行われる世界最大級のアニメソングイベント「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」が、昨日8月25日に開幕した。

2005年より毎年夏に開催され、日本を代表するアニソンイベントとして毎年大きな盛り上がりを見せている「アニサマ」。13回目の開催となる今年は、舞台上を“ゲーム”として捉えてさまざまな駆け引きをする「The Card」をテーマに、サプライズゲストやコラボレーションなど「アニサマ」ならではの豪華なステージが展開される。初日はトップバッターから予想外のカードが切られ、場内は大きくどよめいた。

初日の幕開けを飾ったのは、2006年の第2回以来11年ぶりの「アニサマ」出演となったSOS団。当時大ブームを巻き起こしたテレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の主要キャラクターを演じる平野綾、後藤邑子、茅原実里の3人からなるユニットだ。3人がアニメーションをバックに「ハレ晴レユカイ」を歌い出すと、さいたまスーパーアリーナは歓喜の声に包まれた。いきなりのサプライズゲストに続いて登場したのは、今年1月から3月にかけて放送され大ヒットしたテレビアニメ「けものフレンズ」の声優陣。オープニングテーマを歌うユニット・どうぶつビスケッツ＆PPPが「アニサマ」ならではのスペシャルユニットで登場し、「すっごーい！ それじゃあフレンズのみんな、ハレ晴レな気分で盛り上がっていくよー！」と、オーイシマサヨシを交えて「ようこそジャパリパークへ」を披露した。

次はClariS、Pyxisと2人組ユニットが並び、その後は大橋彩香、Machico、TRUE、Minamiと女性ソロアーティストが続く。Pyxisはオリジナル曲「FLAWLESS」のほか、「カードにちなんだアニソンカバーを」と、「カードキャプターさくら」のオープニングテーマである坂本真綾の「プラチナ」をカバー。ランティスに所属するレーベルメイトのTRUEとMinamiは、同じくランティスに所属するChouChoの「DreamRiser」でデュエットした。次に登場したオーイシマサヨシとTom-H@ckによるユニット・OxTは“OvsT”としてギターバトルを展開。2人はさらに田村ゆかりを招いて月島きらり starring 久住小春（モーニング娘。）の「バラライカ」をカバーするというスペシャルなコラボも披露した。

前半ブロックは「全員かかって来いよー！」と煽る鈴木このみのパワフルなパフォーマンスで締めくくられ、休憩を挟んでの後半戦はRoselia from BanG Dream!からスタート。Roseliaはヘビーなバンドサウンドで観客を圧倒しながらも、MCでは「さっきあなたに似てるペンギンいなかった？」「おうたの上手なフレンズなんだね」とキャラクターユニットならではのメタトークで脱力させた。続く西沢幸奏もギターをかき鳴らしながら熱唱し、場内の熱気を引き上げる。西沢はさらに鈴木このみを呼び込み、2人でギターを弾きながら中川翔子の「空色デイズ」をカバーした。さいたまスーパーアリーナは熱狂的な歓声に包まれたが、次に登場した早見沙織がピアノ1本をバックに「Installation」を歌い始めると一転して静まり返り、澄んだ歌声が場内に響き渡った。早見はおっとりした語り口で「私も『かかって来いよー！』とか言いたい」とコール＆レスポンスを要求し、さらに11月公開の映画「劇場版 はいからさんが通る 前編 ～紅緒、花の17歳～」の主題歌に採用された竹内まりや提供曲「夢の果てまで」を披露した。

2014年以来の「アニサマ」出演となった田村ゆかりは、「秘密の扉から会いにきて」と「You & Me」の2曲を披露。「You & Me」ではmotsuをゲストに迎え、観客も“おまいら”として巻き込んだ“田村ゆかり feat. motsu & おまいら”となって大合唱した。続いてメディアミックス作品「ラブライブ！サンシャイン!!」から派生したアイドルグループ・Aqoursは、スクリーンに映るアニメとシンクロしたパフォーマンスで観客を「ラブライブ！サンシャイン!!」の世界に引き込む。「HAPPY PARTY TRAIN」ではメンバーの衣装が電飾で光る凝った演出も見られた。Aqoursはポンポンを手に「ユメ語るよりユメ歌おう」を歌いながら花道へ。暗転ののち、ステージ上のスクリーンには「涼宮ハルヒの憂鬱」のキャラクター・長門有希が映され、茅原実里が長門のキャラクターソング「雪、無音、窓辺にて」を歌う。マイクスタンドの前で微動だにせず長門のキャラを演じた茅原だったが、次の「SELF PRODUCER」では一転、ダンサーチーム・CMD（Chihara Minori Dancers）を従えて華やかなパフォーマンスを披露。MCではオープニングのSOS団について触れ、2013年の「アニサマ」会見で彼女が語った「SOS団で『ハレ晴レユカイ』が歌いたい」と話したことが4年越しの実現に至ったことを明かした。「長門有希というキャラクターに出会えたのは私にとって人生の転機でした。平野綾ちゃん、後藤邑子ちゃんは大事な大事な存在です。これも『アニサマ』だからこそ実現できたと思うので感謝しています。初心に戻ってがんばっていきたいと思います」と感謝の言葉を述べた茅原はトロッコに乗り込み、「Paradise Lost」を歌いながらアリーナを1周した。

終盤に登場したFLOWは重厚なバンドサウンドで「INNOSENSE」「WORLD END」を畳みかけ、「まだまだ叫べるか？ まだまだ飛べるか？ ひとつになろうぜ！ 行くぞアニサマ」と煽り「Go!!!」を演奏。ボーカルのKOHSHIとKEIGOは広いステージを全力疾走しながら熱唱した。KEIGOは「今年も皆さんと最高の思い出作っちゃっていいですか？」と観客にウェーブを要求。客席最前列から最後列に向けて観客が順にジャンプする巨大ウェーブで圧巻の光景を作り上げ、「もう1曲やっちゃってもいいですか？ そんじゃ騒ごうぜ、この7人でよ！」とGRANRODEOのKISHOW（Vo）とe-ZUKA（G）を呼び込む。7人は2014年秋に発表したコラボレーションシングル「7 -seven-」で生コラボ。GRANRODEOはそのままステージに残り、初日のトリを務めた。KISHOWは1曲目の「Glorious days」を歌い終えたあと「やっべえ、今年もやべえ。すげえ」と「アニサマ」ならではの熱狂ぶりに興奮した様子。この夏は「SUMMER SONIC 2017」に出演するなど、最近は活躍の場を拡大させている彼らだが、KISHOWは「メタルバンドって紹介されたこともあったけど、僕らは“アニソンバンド”が一番落ち着きがいい」と、10年連続の出演となった「アニサマ」への思い入れを語った。「今日はアニソンだけを持ってきた」と言う彼らが次に披露したのは、現在放送中のテレビアニメ「最遊記RELOAD BLAST」のオープニングテーマ「move on! イバラミチ」。そして「ずいぶん前に出した曲だけど、まだ『アニサマ』で歌ってない曲がありました」と、2013年放送の「黒子のバスケ」第2期オープニングテーマ「The Other self」で締めくくった。

最後はこの日の出演者が集結し、今年の「アニサマ」テーマソング「Playing The World」を合唱。およそ5時間半におよんだステージはにぎやかに幕を下ろした。